「最後に現代の第九演奏を入れる必要はなかったと思う」バルトの楽園(がくえん) UNEmiさんの映画レビュー(感想・評価)
最後に現代の第九演奏を入れる必要はなかったと思う
「人間は信頼すればそれに応えようとする」
きっとこれは、真実なんだろうね(例外はあるだろうけど)。
戦争捕虜収容所は、うまくすれば異文化交流の場所になんだなぁ、と感心した。
ただし、全体的に綺麗過ぎる。
そこに偏りや、「感動させるべし」という目論見を感じないではない。
この中では、収容所のあり方に反発する人はごく少数しか描かれていないが、実際には「うまさん」みたいな人はもっとたくさんいただろう。
板東の収容所だけが楽園のように描かれているけれども、他の収容所でだって、多少の交流はあったかもしれない。
そういうことを織り込めれば、もっとリアルになったんじゃないだろうか。
ドイツに帰国した兵士たちが、板東でのことをどう語っていたのか、書いていたのか、そっちがわの視点も見てみたい。
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