「いいテンポなので暇つぶしには最適な映画かも」ミッション:8ミニッツ 徒然草枕さんの映画レビュー(感想・評価)
いいテンポなので暇つぶしには最適な映画かも
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本作は当初はタイムスリップものではないが、それに近い効果を生むような設定がなされ、やがて本当にタイムスリップやパラレルワールドものに転化していくところが面白い。
何度も何度も同じ過去を繰り返すうちに、少しずつ未来が変化していく趣向は『バタフライ・エフェクト』に近いだろうか。
ただ、半死状態の人間の記憶を辿るだけという当初の話が、記憶の中で他人に働きかけると、他人の反応が徐々に変化したり、その場にいない人間とも連絡が取れるなど、理屈無視のところが緊迫感を奪っている。
プロジェクトの責任者の学者や実行役の女性も、ちょっと違うのではないという雰囲気が漂うし、彼らの被験体に対する態度も非人間的すぎる。さらに主人公とヒロインの関係が急速に接近していくのは説得力が乏しいし、主人公が簡単に爆発物を発見してしまうのもおかしい…とツッコミどころ満載ではある。
それはさておき、そうしたご都合主義が逆にいいテンポを生んで、ラストまで何とはなしに引きずられて見てしまう。暇つぶしには最適な映画だと思う。
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