「本当の宇宙人は侵略者じゃなかった!?」宇宙人ポール ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
本当の宇宙人は侵略者じゃなかった!?
単純なんだけど着眼点というか思いつきが素晴らしいですね、この映画。
『2人のオタク青年が宇宙人ヒッチハイカーを何故か助ける破目になり色んな人物巻き込んでひたすら何かから逃亡を続ける爆笑ロードムービー』とでも表現すれば理解してもらえますかね?
いやもう『爆笑ロードムービー』だけでいいかw
宇宙人を出して、さあどうしようか?エリア51辺りのネタでも出してロードムービーにでもしちゃう?ていう、このお軽いノリで決めたかの様なプロット(実際そうだったか分かりませんよ?)が非常に素晴らしい!!w
ずっと笑わせてもらってましたよ、いやホントw
で、この我らが宇宙人ポール君。コイツがマジに最高なキャラクター性発揮しとります。
“如何にも”なグレイタイプの宇宙人がこんなに陽気で毒舌下ネタ大好きなフレンドリー野郎なら友達になりたいもんですよ自分もw
彼がアメリカの過去60年のポップカルチャーの礎を築いてきたっつー設定なんかマジ胸熱だしスピルバーグが彼に意見を仰いでるシーンなんか堪らん笑ったしw
そんで彼、劇中では終始命の危険に晒されてるんですけど、何かノンビリ構えてるというか飄々としてるから緊迫感が全然ないしずっと下ネタ吐いてるしずっとオフビートw
まあそんな彼中心の物語展開なんですけども、この映画、過去のSF映画のオマージュが多分に含まれていて、その向きで鑑賞するのも映画ファンには最高のご褒美。
で逆に、SF映画ファンでなくてもストーリー自体が非常に練られてるから知識なくても全然オッケーなんですよね。この映画を入り口にしてもらっても良いぐらいじゃないかな。
笑いあり涙ありのお手本みたいな作品。
2011年劇場鑑賞映画は「宇宙人ポール」で締めるのも、ちょいと乙なモンかもしれませんよ。