「ここまで笑ったコメディは久々だ」宇宙人ポール といぼさんの映画レビュー(感想・評価)
ここまで笑ったコメディは久々だ
尊敬する映画評論家(?)のライムスター宇多丸さんが大絶賛されていた本作。
観たい観たいと思っていましたが、ようやく鑑賞しました。
事前知識は全くない状態です。タイトルから「宇宙人出てくるんだろうな」くらいの知識。
結論ですが、ここまで爆笑しながら観た映画は久々でした。
ところどころに過去の宇宙人SF映画のパロディが散りばめられているらしいですが、正直私はあまり観ていないジャンルなのでどれがパロディなのか分からない部分が多かったです。しかし裏を返せば「気付かないほど自然にパロディが織り交ぜられている」ということなので、脚本の力を感じます。
普段あまり観ない宇宙人SF映画でしたが、素晴らしかったですね。
「たまには冒険するのもいいだろ?」
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イギリス在住の宇宙人オタクであるイラストレーターのグレアム(サイモン・ペッグ)と小説家のクライブ(ニック・フロスト)は、大規模なオタクイベントであるコミコンに参加するためにはるばるアメリカまで訪れていた。アメリカにある宇宙人にまつわる観光名所をレンタルのRV車に乗りながら観光していた道中で、謎の組織から逃亡している宇宙人のポールと遭遇する。偶然の出会いを果たした宇宙人と宇宙人オタクの珍道中が幕を開ける。
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全編通してダレるシーンが一つもない。
登場人物の一人一人にしっかり個性があってキャラクターが立っている。
宇宙人映画パロディがしっかり作品中に機能を持って登場する(パロディを目的としたパロディになってない)。
コメディ映画として笑えるし、ロードムービーとしても友情を描いた映画としても一級品。
コメディ映画は作品のテンションや笑いのセンスに乗れないと置いてけぼりくらうことが多いため個人的に苦手ジャンルなんですけど、本作は私の好みど真ん中の笑いを描く映画だったためめちゃくちゃ笑いました。私が過去に観たコメディ映画で一番笑ったのは韓国映画の『エクストリーム・ジョブ』だったんですけど、同じくらい爆笑しました。
道中の男三人(?)のロードムービーは『シェフ 三ツ星フードトラックはじめました』を思い出すような素晴らしいロードムービーでしたね。とにかく三人がずっとテンション高くて楽しそうで、「俺も仲間に入れてくれ!!」って思うような描写が続きます。このロードムービーのシーンだけ5時間くらい垂れ流す映画を作って欲しいくらいに面白かった。
本当に批判するところが見当たらないほどに面白い作品でした。オススメです!!!