テルマエ・ロマエのレビュー・感想・評価
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タイムトラベル好きとしては・・・
期待を裏切らず、面白く楽しい映画だ。
ローマ帝国を再現したセットとVFX、エキストラの多さといい邦画としては破格のスケールだ。
キャスティングも、彫りの深い役者と、典型的な日本顔の役者をうまく誂えた。
全年齢層にお薦めできる映画だ。
ただ、話に隙間が多い。
そう感じてしまうのはなぜか?
決して話を飛ばし過ぎというのではない。
タイムスリップものとしてエキサイティングな時間的整合、辻褄合わせの妙が満足できるレベルでない。次期皇帝が歴史と符合しなくなるというだけでは面白みがない。現代日本の銭湯がとんでもないことになっているぐらいの大袈裟な仕掛けがほしいところだ。
現代日本の人や文化に対する、ルシウスの古い知識による解釈や想像はとても楽しい。対して、現代日本の文化を古代に持ち込んだ時の描写は意外性に欠ける。台詞で「これは、すごい!!」を連発するだけだ。もっともっと遊んでよかったと思う。映画ならではの遊び心が足りない。それこそVFXを使ったら何でもありだろう。
もうひとつ足りないのが色気だ。
ちょっとでいいのだ。色気を感じるカットを入れたら映画として完成度が上がっただろう。これもまた遊びだ。
けっきょく、話に隙間を感じてしまうのは、古代ローマと現代日本の風呂場が繋がるという、せっかく斬新なアイデアを持ちながら、ドタバタに偏りすぎてしまったバランスの悪さではなかろうか。
役者の個性に頼りすぎて、演出面での柔軟な機動性を感じない。
つい、同じく阿部寛主演のタイムスリップもの「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」と比べてしまうのだが、映画的な完成度の高さでは「バブルへGO!!~」の方が上だ。
阿部ちゃんはローマ人
予告を見た限りは見るつもりはなかったが、メーキング映像を見て面白そうだと思い見てきました。原作が女流漫画家と言う事と、ヨーロッパの歴史が好きなのも楽しみでした。兎に角、阿部ちゃんはローマ人と間違えるくらいそれらしかった。お風呂好きの日本人とローマ人の共通点に眼を向けて、タイムトラベラーとしてローマ帝国と日本のお風呂を行き来する物語は面白かっつた。上戸彩の田舎出の漫画家もローマで頑張る姿とお風呂につかりとろけそうなギャップが面白かった。
うーん、いい素材なんだけど・・・
あと20分短縮して、テンポ良く出来たらいいのに。残念です。
なんとなくダレた感じが否めません。
公開4日目の1000円の日のレイトショーでしたが、一番大きな映画館がほぼ満席! なかなか出足は快調のようですね。
全編クスクス笑いはありましたが、爆笑はありませんでした。
それはシナリオの持って行き方が、下手くそだからにほかありません。
しょせん漫画原作コメディの映像化の限界とも言えます。
キャスティングは絶品です。特にエキストラの現地イタリア人!
彼らと絡んでも違和感を感じさせない、阿部寛・市村正親・北村一輝・宍戸開。これは衝撃的な体験でした。
やはり原作の良さに頼った作品です。原作にはない上戸彩は儲けものの役。ショートストーリの原作を繋げて、長尺にした点は評価出来ますが、作劇能力の不足は否めません。やはり残念。
チネチッタスタジオを使ったのは大正解。
「ベン・ハー」のオマージュのような主題曲も思わずニヤリ。です。
とにかく笑・笑!の笑いっぱなし!!
最初から最後まで、笑いどころ満載の映画だった!
同じ日本人をローマ人として起用するのが面白い。
阿部さんの演技、最高だった!!
ストーリーが面白いだけでなく
古代ローマの歴史も分かってそれも興味深かった!
良い原作とそれを無にする追加要素
純粋に上戸彩がいらない。気持ち悪い追加ストーリーもいらない。
原作者が捻じ込んだのかフジが捻じ込んだのか電通が捻じ込んだのか定かではないが、原作通りに作るだけでB級娯楽大作として成立するであろう作品を迷作に仕立て上げる才能は感服するばかりである。
使いたい人ありきで話を作るからこういうことになる。
阿部寛はハマり役。原作ファンも満足させることができると思う。だが、それをゼロにしてしまう程の恋愛三文芝居に席を立とうか一瞬迷ったほど。
ファンの人には申し訳ないが、上戸彩が出ている部分を全部カットした方が作品として面白いと思える。
制服女優・上戸彩
マンガ「テルマエ・ロマエ」を原作とする映画。ローマが舞台の物語なので、濃い顔の役者を揃えています(笑)。原作は読んだことがありませんが、映画は見に行って見ました。
先にも記しましたが、出てくる日本人俳優陣が濃い。主演の阿部寛を始め、市村正親、北村一輝、宍戸開・・・。それら主要配役以外は、外国人を使っているんですが、その中にいても、存在感ばっちり。ちなみに、公開初日の舞台挨拶では、会場の投票で北村一輝が濃い顔一番に選ばれています(笑)。
基本的に“マンガ”なので、ものすごく含蓄があるとか、人生を考えさせられるとか言う事は特にありません。むしろ、“マンガ”であることを逆手に取って、演出や映像がいい意味で“マンガ”的。真実が、ルシウスと一緒にタイムスリップした後の最初のシーンでは、右上に小さく『BILINGUAL』と言う、二ヶ国語放送を意味する文字が。いや、実際にはそういう事ではないんですが、ルシウスが“平たい顔族”の属州にいる時は言葉が通じないことを示す意味でラテン語、ローマに戻った時は周囲と言葉が通じるので“日本語に吹き替えられた(笑)”ラテン語でセリフを話している演出になっています。で、本当は“ラテン語”で話をしている筈のルシウスと真実の言葉が“日本語に吹き替えられた(笑)”と言う設定なので、『BILINGUAL』と言う表記を画面にしたんでしょうね。
上戸彩ですが、某携帯電話会社のCMで制服姿を見せている訳ですが、この映画でもアルバイト先の制服姿を見せています。彼女、ある意味、制服女優と化していますね(笑)。
先にも記しましたが、“マンガ”が原作なので、ギャグの要素がかなりちりばめられています。場内クスクス笑う声が、時折響いていました。そういう意味でも面白かったです。
疲れが取れるかも。
前半は面白かった。
阿部ちゃんの外人さん…違和感無かったし。
じいちゃん達も素敵だったし。
だから、上戸彩が出て来てからの違和感が
ハンパ無くて、原作読んで無いから、
この役って原作にあるの?無いの?要らんよね。
ってずっと考えていてもやもやしてしまった。
いや、彩ちゃんは凄く可愛くて、演技も良かった。
ただ、役的に不要だと…
後半正直寝そうに…長いなあこの映画…
ぼよよ~ん。ってトリップしてしまった。
とりあえず、原作読もっと!
映画としては微妙
原作が面白いと映画化は難しい。
原作の世界観とはあきらかに違ったけど、役者陣が優秀で救われた映画だと思う。
阿部ちゃん筆頭に濃い顔俳優陣、頑張った。余裕の演技でしょう。
上戸彩ちゃんは好きだけど、彩ちゃんが出てるシーンは(原作では無いシーン)要らないなと思った。
彩ちゃんも頑張って好演したと思う。
でも残念ながらストーリー展開がなんとも微妙だった。
映画もお風呂も温いぐらいが丁度いいのかもしれない
元々、原作のファンなので、荒唐無稽な世界観をすんなり受容でき、楽しめたが、一般の映画好きに勧めるには躊躇する代物かもしれない。
何せ、『スパルタカス』に『時間ですよ』を足して、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を掛けたようなワン&オンリー全開の爆裂物語を真剣に評価しろってぇ了見自体バカバカしい事である。
『鷹の爪』でお馴染み蛙男商会がフザケ過ぎて創ったノリに嫌悪した深夜アニメに対し、今回の実写版は、逆に真面目に創り過ぎた印象を受けた。
原作は4巻の温泉宿奮闘編までは、ほぼ一話完結なので、ヒロインの上戸彩がバスルームのディスプレイや銭湯etc.全ての水回りを一挙に引き受けるキャラは、可愛らしいけど、やや都合が良過ぎな感有り。
カルチャーギャップギャグの畳み掛けを活かしつつ、ローマ史に忠実であったり、核である互いの時代のワープに対する謎にも映画独自の結論付けがされており、説得力を添えて、丁寧にまと上げる手法は高く評価すべきと思う。
一方、ワガママな原作ファンとしては、素材のイリュージョンをもっと引き出して遊んで欲しかった趣も否めない。
故に、力作にも関わらず、妙に味わいに、ぬるさを感じてしまう。
阿部寛のリアクションの上手さや、市村正親を筆頭にやたら顔の濃い日本俳優陣で固めたキャスティング力にかなり助けられたと云える。
まあ、温泉は、ぬる目が快適やから、気楽に今作に浸かるのが一番なのかもしれませんな。
要は原作にはかなわないってぇ事である。
では最後に短歌を一首
『時の路(みち) もがき湯当たり 熱きタネ イイ湯は1日 にして成らず也』
by全竜
「お・ふ・ろ」
「のだめカンタービレ 最終楽章」を手掛けた竹内英樹監督が、「天国からのエール」の阿部寛を主演に迎えて描く、ゆるゆる群像劇。
「お風呂」涙にくれた夕暮れ、電気も切れかけた切ない一人暮らしの部屋・・何とも心が塞ぐ雰囲気の中でも、鏡に向かって一人、この言葉をつぶやいてほしい。「お・ふ・ろ」。「ろ」の間抜けた半開きの口を見るだけでも、思わず顔がにやけてしまう。
そうでなくとも、この「お風呂」という言葉、ナイフのような鋭さもなく、「クルクミン」みたいなすっとぼけすぎた弱さもなく、程よく人間の心を和らげる力がある不思議な言葉・・・だと、私は勝手に思っている。
さて、本作である。「お・ふ・ろ」この絶妙なリラックス感をもった言葉の可能性を信じる、作り手の遊び心とユーモアがぴりりと効いた心地よい作品に仕上がっている。
古代ローマ、優秀な技術をもった浴場設計技師、ルシウスは斬新な浴場=テルマエのアイデアに行き詰っていた。斬新な発想・・・思い詰めて風呂に浸かっていたルシウスは、ひょんなことから2012年の東京へと迷い込んでしまう。
一歩間違えば、時空を超えた戦争一大絵巻にでも発展しそうな壮大な時間移動を軸に展開する世界。「タイムスリップ」というキーワードをさらに掘り下げれば、詳細な化学用語や体内分泌成分、地質成分を持ち出して「地球は、どうなってしまうんだ!」科学者は頭を抱え、大統領は核を引っ張り出した!!みたいな話になるものだが、そこは作り手のユーモアが光る。
コメディとしての体裁をぎりぎりで保つ曖昧さを最後まで維持し、「風呂はいいもんです」という究極のテーマの柔らかさを活かすことに全力を注ぐ。その力の抜け具合が心地よく、2時間の長尺をまるでぬるま湯に浸かるように「ぐで~」としたひと時を楽しめる。
違和感のない阿部のローマ人に笑い、しばらくスクリーンで見ないうちに美しく女優としての存在感を高めていた上戸の可憐さに身を乗り出し、びっくりするぐらいに垢のでるおじいちゃんに不安を覚えていたら、いつの間にやら気持ちは安らぎ、体は脱力。なかなか、休日の空いた時間を埋めるには最適の一品ではなかろうか。
鑑賞後、静かに車を地元の銭湯に向かわせてしまうこと必至の作品。まあ、前半のテンポの悪さには、目を瞑ってあげようではないですか?
富士がバックだけに。。。
これは・・!
いかにもフジっぽい・・!!
面白いことを やっていただくと(??)、
やっぱりフジは強いですね(笑)(笑)
風呂のバックは富士ですしね(笑)
原作の、古代ローマ解説があったり、
どこか知的なところ。。は、減っていましたが。。
単純に、時空を超えて面白かったです☆=
阿部さんが とにかくキャラがたちまくっていて、
いちいち日本の風呂に驚くリアクションが、
はずれがないのですよね。。
ストーリーもまとまっているし、特にGW気分にはぴったりかと思います!v ^-^
良い湯は万国共通。
タイムスリップと帰還の繰り返しがワンパターンだが,
ローマ人に違和感なくハマっている阿部寛が良い!
存在しているだけで笑いを醸し出している。
カルチャーショックのリアクションが最高。
思わず吹き出す場面の数々。
その小ネタ集が最高。
それだけの映画。
ドラマ性は乏しくて求心力に欠ける。
ローマ帝国の存亡を絡めた壮大な方向には行かず,
入浴文化をメインに据えたニッチ路線のままで進めてほしかったな。
(笑)
ただただ単純に楽しめた。
奇抜なストーリーがまず面白い。
古代ローマ人が現代日本の風呂にタイムスリップする…なんて話、よく思い付いたもんだ。
漫画・アニメならまだしも、これを実写でやろうなんて、その心意気も面白い。
原作漫画は未読だけど、すんなりこの奇想天外な話に入って行けた。
コメディだけど、しっかりと仕事の誇りや責任感も描いて抜かりナシ。
だけど何と言っても見所は、阿部寛!
そのリアクションの一つ一つがもう笑える。
本家現地人と混じっても違和感ナシ。
まさに阿部寛の為のハマり役。
日本に阿部寛という役者がいて良かったとつくづく思った。
ローマ人なのに日本語喋ってる等、指摘するのはナンセンス。
ハリウッド映画だって、「グラディエーター」で英語喋ってるし、「SAYURI」でも英語を喋ってる。
これはコメディなんだから!
気軽に楽しんで見て、帰りにひとっ風呂入ろうではないか!
本編は予告を超えたか…
予告に出てくる、平たい顔族のじいちゃんたち。それが本編でもいかんなく熱演していることに期待したが、案外サラッと登場しただけ、の感。
原作にはない上戸彩演じる役柄は、映画化にはまあ必要なポジションだろう。
お笑いタイムスリップものとしては、十分笑えて合格ではあるが、イマイチものたりないのはなぜだろうか。
古代ローマ人が現代日本に現れる、というせっかくのネタがはじけていないのだ。
原作漫画を読み、フジテレビの深夜アニメを見たりして、お笑いのネタ部分に関しては新味がなかったから、予告で感じたおもしろさ以上のものが本編にはなかったのだろうか。
ただ、原作を知らず、いきなりこの映画を見たのだとしたら、かなりおもしろくハマる作品かもしれない。
どうせなら、女湯もバンバン登場させて、R18くらいに裸を見せれば刺激的な作品にもなったろうになあ。
阿部ちゃんもせっかくの肉体が宝の持ち腐れって感じ。もっとエロく撮ってほしかったね。
そのあたり、テレビ屋さんが撮った映画だから、腰が引けてる感があったよ。
彫りの深い俳優と顔の平たい伝統顔の俳優を並べたキャストの勝利!
『のだめ』と同じ監督が作った作品のため、随所に『のだめ』のような観客をくすぐるような可笑しいシーンたっぷりで笑えました。エンタテインメントに徹した楽しい作品です。
それにしても本作のキモは、奇想天外な原作のストーリーにどうやってリアルティを付けたかということでしょう。何と言っても古代ローマ人が現代の日本へワープして、風呂場間の建築アイディアを得ていく物語。これを邦画でやろうとしたわけです。邦画レベルで古代ローマを適当なスタジオセットでごまかしても出演者が日本人役者では興ざめです。
ところが、この難題を巧みなキャスティングで見事にクリアしていました。何と言ってもルシウス役に抜擢した阿部寛が1000人もの現地ローマ人エキストラに囲まれても全く違和感なく溶け込んでいるということです。
元々日本人離れした彫りの深い風貌に加えて、本作に出演するために体を鍛えたそうなんです。加えてローマ人役に起用された他の日本人俳優も市村正親をはじめ彫りの深い俳優ばかり揃えて、邦画ながらも古代ローマが舞台という矛盾を緩和することに成功したりでした。加えて現代日本へワープしたルシウスが遭遇する“平たい顔族”には、笹野高史を初めとする、よくぞここまでというくらい伝統的な平べったい顔つきの日本人俳優を並べました。このメリハリのあるキャストが功を奏して、奇想天外なストーリーでも違和感なく受け入れることができたのです。
また、イタリア・チネチッタ撮影所を起用し、ヨーロッパ最大の大規模なセットで映画『アリストテレス』並みに古代ローマを再現していたことも大きいと思います。
現代日本の伝統的銭湯や湯治場と古代ローマがリンクする奇想天外なストーリーを正攻法で突破した本作は、大ヒット間違いなしの話題作となることでしょう。
古代ローマの浴場設計技師ルシウスが、職を失ってしまったのは、当時のテルマエが本来の風呂を楽しむよりも、社交場と化して賭博から格闘技まで何でもありという風俗と成りはてていたことに意義を異議を唱えたからでした。
落ち込むルシウスがテルマエで入浴していると、突然湯船に渦巻きが怒り、ルシウスは渦に巻き込まれて、現代日本にワープしてしまいます。このワープのシーン、途中の間が空いてしまう時間の穴埋め用に、何故だかオペラ歌手が登場し、アリアを熱唱するのがお決まりになっていました。のだめで言えば“変態の森”のようなワンシーンです。オペラ歌手のシーンは、ワープ場面ごとに変わっていくところも可笑しかったです。
さて、ルシウスは現代日本と古代ローマを往復し、巧みに日本の伝統的な風呂文化を取り入れていきます。何気なく使っている風呂とアイテムの一つ一つに大げさに驚くルシウスの感動ぶりが笑いを誘われててしまいます。なかでもウォシュレットを初体験するルシウスの驚愕ぶりは絶品。こんなところでしっかりメーカーとタイアップしているなんて、何とちゃっかりした企画なんだろうと思いました。
このウォシュレットもなんと皇帝ハドリアヌス帝の風呂設計に見事に再現されていました。ルシウスの評判を聞きつけたハドリアヌス帝が自分のこころを安らぐために作らせた洞窟風呂は、沢山のロウソクの灯火が小地蔵も入浴したいなと思うくらいロマンチックな空間でした。
突っ込みどころしては、なんでヒロインの山越真実のいるところばかりルシウスがワープするのか説明はありません。それは原作からのお約束なんでしょう。そればかりか実家の湯治場の常連まで強引にワープさせてしまいます。
それと中盤までは日本人俳優もラテン語の台詞を語っていたのに、途中で真実がラテン語を覚えた段階で、強引にバイリンガルでオール日本語の台詞にしてしまったのです。これものだめ流ですね。
さて遠征先でのテルマエの建設成功がケイオニウスの野望をくじき、その後のローマの歴史すら変えてしまうという大きな話に繋がっていく本作。イタリア人と結婚しイタリアに住んだことがある原作者のローマ愛を感じました。夫がローマ皇帝の名前を全員言えるほどの古代ローマおたくだけに、よく古代ローマの歴史を調べていると思います。
笑いだけでなく、真実が現代に連れ戻されていく過程の中で、ルシウスが語った再会への言葉“全てはローマに繋がっている”という台詞はなかなかロマンチックでグッときました。
役者的には、阿部寛だけでなく、市村正親が凄い!彼が出演しているとまるでシェイクスピアの舞台という舞台劇を見ているようで画面が引き締まります。日本人が古代ローマ人を演じていることに違和感がなくなってしまうのですね。
またヒロイン役の上戸綾は、吉高由里子のお株を奪うコミカルだけどかわいいキャラのヒロインに成りきっています。古代ローマに日本人のまま飛び込んでいったヒロインを演じるのは、結構難しい役どころではなかったかと思います。なかにかうまく演じていたと思います。
さて、ミクシイの日帰り温泉関東コミュの管理人としての見どころは、ロケ地の温泉の魅力ですね。真実の実家の湯治場は主に、那須温泉の北温泉。プールのような広い露天風呂の開放感が本作でもたっぷり描かれていました。内風呂や岩風呂露天のしなびた風情も格別です。北温泉にはまだ行ったことがないので、ぜひ立ち寄ってみたくなりました。
また滝の見える露天風呂は伊豆・河津の旅館 大滝温泉「天城荘」のもの。境内に露天風呂が点在するのでタオル一枚で移動するのはちょっと気恥ずかしいのですが、大滝を眺めながらの開放感はこの温泉の醍醐味です。それぞれ日帰りで入浴できます。
珍スペクタクルお風呂列伝w
累計500万部の人気マンガのまさかの実写化。
お風呂愛は日本人だけであらず、古代ローマに通ずる
ということで、素晴らしきお風呂文化の映画の誕生ですw
古代ローマ、“テルマエ”と呼ばれる浴場設計技師
ルシウス(阿部寛)が現代の日本へタイムスリップして
異文化と進んだお風呂技術に衝撃を受け、
ローマに戻ってそのアイデアで作った浴場で話題を呼ぶお話。
果ては国の危機や歴史にも影響を及ぼす展開にw
無駄に豪華なイタリア、チネチッタのオープンセットは
過去にフェリーニの作品や「ベン・ハー」等、本格的。
大スペクタクルな予感で始まる贅沢なオープニングから
一転、平たい顔の民族(日本人)ののほほんシーンへの
ギャップと異文化の衝撃に目を白黒させるトコが笑い所。
監督さんは「のだめカンタービレ」シリーズの武内秀樹氏。
のだめでの培われた経験と緩急のセンスが安定してて
優美なクラシック感と庶民的なチープな笑い満載♪
ローマ人扮する阿部ちゃんは、今作ほぼ半裸であり
いかんなく面白可笑しい肉体美を披露しておりますw
真面目な顔で驚がくするコメディセンスは安心感あるしね。
その他、濃い顔という理由で選ばれたキャスティングは
ローマの風景にもすっかり溶け込んでて皆さんハマり役w
平たい顔族の美少女代表(上戸彩)ちゃんの役は
映画オリジナルのようで、お風呂文化と歴史をつなぐ
物語としてうまくまとめる存在になってて
原作にはなく映画ならではのお楽しみかと。
ワールドプレミア上映でも日本のお風呂ってなんか良さそう
とイタリア人観客にもほっこり伝わったようで何よりw
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