「最高!!!!こういう恋愛映画大好き!!!!!」秒速5センチメートル(2007) ぶりさんの映画レビュー(感想・評価)
最高!!!!こういう恋愛映画大好き!!!!!
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初めてこの作品を見た時、それはそれは絶大な虚無感と絶望感に襲われました。
当時高校生だったピュアな私はあかりが結婚することを知りつつも、踏切で振り返るだろうと信じて疑わなかったからです。(プロポーズ大作戦の影響もあるかもしれません)現実は悲しいものですが、幻影を追うことを辞められた主人公は幸せだったのだろうと思います。
非常に淡々と物語が進むのでちゃんと観てないと眠くなります(笑)目をかっぴらいて観てると、それまで積み重なった淡々とした事物の全てがラストシーンで昇華されてとても感動します。眠いなと思った人はぜひ頑張ってもう一回観てみてください(笑)
話としては、「桜花抄」が特に好きです。転校なんてしたくないけど子供は親に従うしかない。中学生にとっては東京と栃木なんて日本とアメリカ以上に遠いし、携帯が無ければ連絡も簡単には取れない。世界は大きく、自分は無力に感じる。そんな中で一世一代の大冒険として栃木に向かうも、慣れない電車と大雪による遅延。着くのかも分からず相手が待っているのかも分からない。もう帰っていて欲しいけど、待っていてほしい。そんな不安感と焦燥感がひしひしと伝わってきます。スマホがあれば乗り換えアプリで調べられるし相手に連絡だってできるけどそんなものはないのが時代ですね。
小さい頃に抱いていた感情を掘り起こされたように感じました。子供の時どう感じてたのかって大人になったら普通は忘れてしまうものなのだと思うのですが、新海監督はこういった感情を覚えていて、かつ鮮明に蘇らせることが出来るのですね。無くしたものを懐かしんでしまいました。
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