「「ねぇ、秒速5センチメートルなんだって」「えっ、何?」」秒速5センチメートル(2007) shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
「ねぇ、秒速5センチメートルなんだって」「えっ、何?」
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映画「秒速5センチメートル」(新海誠監督)から。
「ねぇ、秒速5センチメートルなんだって」
「えっ、何?」「桜の落ちるスピード、秒速5センチメートル」
このインバクトのある会話が、最後までスピードを意識させる。
普段の生活であまり意識してなかった「速度」や「距離」が、
鮮明に表現できていて、驚かされた。
「たった1分がものすごく長く感じられ、
時間ははっきりとした悪意をもって、僕の上にゆっくりと流れていった」
「僕たちの前には、いまだ巨大すぎる人生が、
茫漠(ぼうばく)とした時間がどうしようもなく、横たわっていた」と
時間に関する表現があったかと思えば、
「一緒に帰らない?」「今帰り? 一緒に帰ろうよ」と、
高校生の2人が一緒に歩くスピード・距離感がたまらなく心地よい。
(時には、バイクで追っかけるスピード・距離感もあり・・)
また「今、振りかえれば、きっとあの人も振り返ると強く感じた」という
想いの強さだったりもする。
何気なくそしてどこにもあるような風景だからこそ、親近感があり、
感情移入できてしまう、最近の新海作品に注目していきたい。
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