「バットマン フォーエバー」ダークナイト ライジング bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
バットマン フォーエバー
クリスチャン・ベールとクリストファー・ノーラン監督がタッグを組んだ、『ダーク・ナイト・シリーズ』3部作のファイナル・ステージ。
これまで、バットマンの師匠でもあるラーや宿敵ジョーカーを相手に、ゴッサムシティの正義を守るために、身を粉にして戦い抜いてきたバットマン。しかし、前作で、ゴッサムシティの秩序を死守する為に、バットマン自らが犠牲となり、全ての罪をかぶって、表舞台から姿を消していた。そこに新たな敵が現れる。
今回の敵は、ラーの元で鍛え抜かれた末に、悪の道へと染まっていったベイン。ジョーカーを狂気的な悪党とするならば、今回の敵ベインは破壊者とも言える。そのベインを、『インセプション』で脚光を浴びたトム・ハーディーが演じ、逞しい躯体とダースベーダーのような厳めしいマスクが恐怖をあおる。
また、今回の目玉としては、バットマンの相方として、キャット・ウーマンが登場。キャット・ウーマンには、個人的に大ファンなアン・ハサウェイが演じているのも嬉しい限り。美しく、謎めいて、妖艶で、そしてしなやかなキャット・ウーマンには、これほどピッタリな配役はないとも思う。
ストーリーは、前2作の内容を引き継ぐ中で、恋人レイチェルの死を引きずっていたブルースが、新たな敵ベインが現れたことで、再びゴッサムシティの為に立ち向かっていく。しかし、その桁違いの強さと残虐さの前に、バットマンと言えども歯が立たず、囚われの身となる。大怪我もし、諦めかけた中で、改めて自分の使命と向き合う中で、再再度、バットマンとして立ち上がる。
また、3部作が完結する本作ならではのサプライズも仕組まれており、一作目からのキメの細かなシチュエーションや人物設定の巧みさは、さすがノーラン監督とも言える。ラストシーンも、悲涙から一転、感涙に引き戻されてのエンドロールも、憎い演出。バットマン・フォーエバーといったところ…⁉️
劇場公開当時にも、それぞれの作品は鑑賞したが、改めて、こうして3部作を連続で鑑賞すると、それぞれの繋がりやストーリーの面白さを堪能することができた。