しあわせのパンのレビュー・感想・評価
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大切な人を大切に
これを観たとき、大好きなお店の大好きなご夫婦を思い出しました。
理想の夫婦、理想の暮らし方、などというと、おそらくその方々は
「そんないいもんじゃないよ~笑」とおっしゃると思うのですが、「シンプルに、おいしいものを皆に届ける」ことや、日々の暮らしを丁寧に営んでいらっしゃるところが、本当に似ていて。
真似したいけど、なかなかそこまで真似できないなぁと。
大切な人を、より大切にしたいなぁと心から思える映画でした。
同時に、自分のパートナーとも、この二人のような、お互いを思いやる歳の取り方ができたらいいなぁと心から感じました。
いつも相手を思いやってくれるパートナーに、感謝感謝です。
映画を見たときそこに思いを馳せて感謝するだけでなくて、たまには言葉で伝えようと思います。
心あたたまる物語
ファンタジー
ほっこり
しあわせな気分
文句なし。
『しあわせのパン』(2012)
こうした良心的な名作を見つけると得した気分になる。大泉洋があんなに良い役者で演技をする人だったのかと意外だった。まさにいい男を体現していた。原田知世は個人的に昔、婚活で一度だけ会えた人が似ていたため遅ればせながらファンになったのだった。遅れて美しさを感じる人には他には堀ちえみとか、それでも原田の『時をかける少女』なども何回も観られる映画だと思う。
香織(森カンナ)と時生(平岡祐太)の偶然の出逢いでなぜかもう泣けに泣けてしまい、このエピソードだけで十分だと思いきや、人生の春夏秋冬。出逢いのうれしさだけではなく、その後のエピソードは、離婚してしまった父と幼い娘の物語と、死期の近づいた妻と一緒に訪ねてくる老夫婦の物語である。人生は出逢いがあれば別れがある。出逢いだけで終わらせてはいなかった。そして、
主人公のりえ(原田知世)と尚(大泉洋)のもとへ、意外が出会いが訪れる。途中でそうではないかなと思えるのだが、いつの間にか忘れていた間に、それが示される。温かい構成である。文句なしに勧められる映画だと思った。逆にこういう良い映画があるからこそ、変な映画も出せるのだろう。
まあ、良き。
出てくる食事が全然おいしそうじゃない
何かの伏線というわけでもない台詞を何度も言わせたり、観衆には自明であることを大橋のぞみのナレーションや登場人物のモノローグで説明したりと、とにかく自分が表現したいことをあの手この手で確実に観衆に伝えたくてウズウズしているタイプの、禍々しい大きなお世話が2時間パンパンに詰まった作品。「あのトランク、何が入ってるか聞いてみる?」「トランク?」「あれよ、あれ」からスーツケースにカメラがパーン!みたいな竹を割ったように解りやすいカット割りに頭痛がしました。
実在するパン屋さんの話なのでパンの味や香り、はたまた製造工程における様々なこだわりこそが遠くから訪れる人を呼び寄せる魅力であるはずですが、そういうものが全く描写されずどうみても冷めたパンやスープに訪れた人が「美味しい!」と連発するだけでは一切何も伝わってきません。
北海道の自然の中で経営されるパン屋さんの素晴らしさを表現しようとするあまり、一見華やかに見える都会暮らしの私たちは実は自然の中で暮らしているあなた達が羨ましいのです、ありがとう!的な物凄く分厚いオブラートに包んだオレオレ意識が匂い立っているところがこの作品の本当に禍々しいところで、最後に投げ込まれるちゃぶ台返しのようなラストシーンも含めてどこまでも邪悪な作品だと思います。
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