猿の惑星:創世記(ジェネシス)のレビュー・感想・評価
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猿の惑星 新たなフェーズはアンディ・サーキスのモーションキャプチャーから始まった
幼少期のシーザーが青年期に至るまでの過程を描きだす。
彼の庇護者ウィル演じるジェームス・フランコとシーザーとの関係性を、シーザーの豊かな表情が物語る部分に驚く。
そして、モーションキャプチャ―という画期的な映像技術を知った作品でもある。
この後、この物語は悲劇性をはらみつつ、進行していく事になる。
<2011年10月22日 劇場にて鑑賞>
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自宅で鑑賞。原題"Rise of the Planet of the Apes"。云わずと知れた『猿の惑星('68)』の前日譚だが正確には『猿の惑星・征服('72)』のリメイク。シリーズへのオマージュとも云うべきネーミングや引用が全篇に亘り鏤められている。人類滅亡を示唆するラスト~エンドクレジットも佳い。手話をする類人猿(実在する)はM.クライトン原作『コンゴ('95)』にも登場していた。製作者の背景や物語自体を踏まえ人種差別等の悪評もあるが深読みせず純粋に物語として愉しみたい。続篇製作中。65/100点。
・『キング・コング('05)』でも演じたA.サーキスの“シーザー”は云うに及ばず、キャプチャーされた類人猿は滑らかな動きで違和感を憶えない。クレジットロールのキャストでは、類人猿から紹介され、人間役はその後になっている。亦、撮影済みだったオリジナル版ではJ.フランコ演じる“ウィル・ロッドマン”が死ぬと云うエンディングだったらしい。
・鑑賞日:2012年5月3日(木・憲法記念日)
生命を弄んだツケ
猿の惑星オリジナルの前六部作は、猿をマイノリティに投影し人種差別を浮き彫りにさせた、SFというより強烈に人間社会を皮肉った映画で、人間は核戦争で文明衰退した設定だった。
猿のリーダー•シーザーがいかにして猿の文明を成し得たのか。
地球が滅ぶ直前タイムマシンで過去の人間世界に脱出した猿科学者夫婦が、最初は人間に歓迎されるも次第に迫害されるという状況下で産み落としたのがシーザーだった。この時点でシーザーには他に奴隷にされた猿仲間たちがいて、最初から人間を憎悪して当たり前の環境にあった。
そして歴史はループするのである。
新解釈のジェネシスは、一人の科学者ウィルによって作成されたウイルスが原因になっている。
アルツハイマー病の特効薬の研究に猿が使われ...という設定は、現実に行われていそうだし、音楽家だった父のアルツハイマー病を治したいというウィルの執着も、すんなり受け入れられる。
研究打ち切りになった後、シーザーを家で引き取り、新薬も許可無く父に投与するウィル。倫理的にスレスレの選択ばかりしているのだが、前シリーズと違うのは、「善かれと思って」行われた事が悲劇を引き起こしてしまった事だと思う。
結果、シーザーは見た目猿なのに中身は人間により近くなってしまい、種としてこれ以上ない孤独を感じてしまう。
ウィルのように愛し合う女性もいない。両親もいない。怖がられるので隔離されるように家で過ごさねばならない。生きながら牢獄につながれている。
しきりに「僕は君の父親だ」と諭すウィルに、「僕はペットなの?」と問うシーザー。
そこで事件が起き、外見は仲間だが異質の猿の集団へと放り込まれる。シーザーは戸惑いながらも初めて自分の存在価値を見いだし、口だけで助けてくれなかったウィルの手を拒むのである。
寝ているウィルの側で佇むシーザーは、「幸せだったあの頃」と決別していたのかもしれない。
そして「no」の咆哮に鳥肌が立った。この凝縮された一瞬のためだけに、前半があったといってもおかしくない。
後半はとにかくウィルの愚かさと甘さが際立ち、「家へ帰ろう。俺が守るから」とシーザーに言い続けたり、かと思えば心中覚悟でシーザーを止めるということもせずに、最後は自分の傑作を愛おしそうに見送りさえしているのだ。
生命を弄んだつけが、人間の滅亡をもたらすとも知らずに。
エンドロールで、人間滅亡のシナリオは猿のせいではなく人間自身のせいだったことがわかるのも皮肉。
何度も観てるはずだが観入ってしまう作品
最新作を観るため、復習鑑賞!
私利私欲のために、自然の摂理に逆らおうとする人間。
そんな人間たちの身勝手に苦しめられている仲間を助けるため、ウィルと別れ、立ち上がるシーザー。
シーザーは人間、ウィルたちとの絆があるだけに変わっていく姿は切ない、、
いや、本来の仲間たち、ホームに戻っただけなのか、、
シーザーの「Noooooooo!!!!」と覚醒シーンは震え上がる迫力。
そして、人間たちへの仕打ちなのか、自分たちが作り出してしまったウイルスが蔓延する世界を示唆する終わりも面白い。
もっと早くパニック映画に移行するべき
終盤の猿の襲撃は みていて興奮しました。 しかし、 そこに至るまでのプロセスは非常に平凡かつ退屈なものでした。 もっと早くパニック映画に移行するべきだったと かんじました。
最高
新シリーズの猿の惑星を見るために過去作も殆ど見てきました。
感想としては前作へのリスペクトが多くあり、見ていて興奮するシーンが多くあります。
例として、前作とはパラレルワールド的な感じだと思うのですが、猿のボスの名前がしっかり前作同様シーザーであり、最初に放った言葉が「no」でありその他色々ありました。
内容は触れずに閉めたいのですが、前作見てからだとなお楽しめると思います。(前作を見るのが少し苦痛ですがw)
技術者倫理を学ぼう。
心意気は買った!
未見のシリーズを観てみようとまずは1作目を。
ハリウッドらしい速い展開で物語がサクサクと進む。しかしながらツッコミどころも多数。家でその飼いかたマズイだろうとか、製薬会社が杜撰すぎるだろうとか、人体実験あっさりやっちゃったりとか。まぁそうでないと物語が先に進まないからしょうがない。
だが見所はそこじゃない。シーザーの佇まい、エイプ達の立ち上がりっぷり(そのCG)を魅せる映画。後半グングンと面白くなってラストは壮観。続編やりまっせ!という終わり方はいかにもハリウッドらしい。
『猿の惑星』の冠は必要だったかは微妙だが、製作側の心意気や意識は高いものを感じました。
Ceasar is home. 「猿の惑星」の起源に迫る新シリーズ
昔の猿の惑星は観たことないです。なんだかんだで昔の映画、特にSFって敷居が高いんですよね。それでも超有名なエンディングだけは知っています(エンディング知っちゃってるから、ますます観ようという気が起こらないのかもしれないですが)。
それでも今作は面白かったです!主役が人間側でないのが良い。最初はシーザーにメチャメチャ感情移入してたんですけど、次第に恐くなってくるシーザー。どんどん顔付きが厳しくなってる!それでも最後の決戦は胸アツでした。そして猿のCGがスゴい。シーザーめっちゃ表情豊か!!
珍しく?家族思いな好青年を演じたジェームズ・フランコ。父親のパーキンソン病治したかっただけなのに・・人類絶滅させるウィルス作っちゃった( ̄□ ̄;)!!一筋縄ではいかないキャラクターなのでジェームズ・フランコが出演した理由がなんとなく納得できました。
猿の唇や声帯で人語話すのは無理なのでは?とか、いつの間にか猿増えすぎじゃない?とか、気になる所もありますがツッコミ所を加味しても十分に楽しめる作品でした。
よく出来ている
面白すぎるそして怖すぎる。 猿ってただでさえ怖いですよね、近寄るこ...
He spoke
始まりの始まりとして、とても見応えを感じた前日譚序章でした
まだ映画好きになる前の子供の頃に、テレビだったかビデオだったかは忘れましたが、オリジナル版「猿の惑星」を父と一緒に見ていた際に受けた衝撃(特にラスト)はいまだ記憶の片隅に残っていたりするのですが、本作はその前日譚を描いた三部作の序章と言うことで、ラストの展開には少し物足りなさも感じましたが、作品のクオリティそのものに関してはとても目を見張るものがあったと思いました。
現代の世相を反映した、言うならば社会派「猿の惑星」とでも言いましょうか、説得力のあるストーリー構成には、物凄く引き込まれるものがあって、終始見入ってしまいましたよ。
まさしく人間の傲慢さが招いた悲劇・・・人類への警鐘を鳴らすに十分なストーリー構成だったのではないでしょうか。
自然の摂理に逆らうと、思わぬしっぺ返しを食らう可能性があるってことなんでしょうね。
科学・医療の進歩に助けられ、助かる命も大幅に増えてきた昨今ですが、思わぬ落とし穴が潜んでいた辺り、人間の傲慢さが思いっ切り垣間見れて、見ていてホント辟易としてしまいました、勿論それでも生き長らえたい気持ちはあるのですが、その裏でどんなことが行われているのか、こうして見ちゃうと思わず考えさせられてしまいます。
いつか自分達が蒔いた種で人類は衰退の一歩を辿るのではないかと、本気で不安になってしまうような作品でしたね。
しかしチンパンジーのCGがリアル過ぎて驚きました、本物よりもむしろリアルに感じたかも(笑)
モーション・キャプチャー技術の進化で、画的な部分だけでなく感情の部分でも思いっ切り引き込まれてしまいました。
悲しみと怒りに満ちたシーザーのあの表情を見たら、それは猿側に感情移入しない訳にはいかないでしょう。
言葉を発しなくても表情だけでシーザーの感情が全て伝わってくるって・・・これはとにかく凄かったですねぇ。
そして猿が進化した理由もこれなら説得力十分、前日譚としてホント素晴らしいストーリー構成に仕上げましたね。
共存意識が高い猿達と、その真逆を行く人間達、その対比具合も印象的でした。
いい人そうに見えても主人公のジェームズ・フランコ演じるウィルだって考えてみれば何気に傲慢な男でしたしねぇ、話の行き着く先も、これなら想像に難くないですね。
それにしてもウィルの隣人のおっさん、何か理不尽と言うか、ちょっと可哀想すぎ!
まあ何にしても、エンドロール中のシーンから、今後どう展開していくのか、期待の持てるおまけ映像も何気に印象深い、良作前日譚映画でしたね。
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