こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ! : インタビュー
2011年は深田にとって“映画イヤー”。本作や声優を務めた「豆富小僧」をはじめ、今後は出演ドラマが映画化される「セカンドバージン」、岸谷五朗と共演するしっとりとした恋愛劇「夜明けの街で」、さらにアクション大作「ワイルド7」と公開が次々と控えている。
「映画を撮っていると、季節の移り変わりを感じることができなくなるんですよ。連続ドラマだと“季節生かし”みたいな面が大きいんですけど、映画は真冬に夏のシーンを撮ったり、その逆のパターンもありますし。特に今年の前半は、ずっと何かしら映画の撮影があったので、あっという間に時間が過ぎてしまって、気が付いたらもう夏って感じ(笑)。桜の記憶もあんまりない感じで、ちょっとさみしいなって思うこともありますね」
来年で女優デビュー15周年。芸歴が年齢の半分以上になったころから、「すごく意識が変わった気がする」という。「ちゃんと自分自身をもたないと“芸能人”になっちゃうなって。もっと若いころは、自然と大人になっていくと思っていたんですけど、実際は自分からいろんなことを学びながら成長するんですよね。以前はもっと現場で気持ちの切り替えができたんですけど、今は台本を読んでから、ずっと(役柄を)考えちゃうことも。きっと自分の中で『学びたい、感じ取りたい』って気持ちがより大きくなっているのかもしれません」
そう語る深田にとって、目下の関心事は「いかに元気でいられるか」。仕事をきちんとこなすうえで、体力作りの重要性を感じているといい「やっぱり年齢とともに、撮影に入るまでの準備期間はどんどん長くなっているんです。だから今は、健康的なことにばっかり目が行っちゃう。例えば、お日様にちゃんと当たることとか。お肌のことを考えると良くないのかもしれないですけど、太陽の下でお散歩したり、自然と向き合うことって、30代を手前に控えた自分にとってすっごく大切だなって」
自然体でいることの大切さ。それを気づかせてくれたのが、他ならぬ「こち亀」への出演だった。「リアルなお母さんを演じるのはすごく難しかったし、勉強にもなった。普通の女性を演じたからこそ、お日様や自然といったものに意識が行くようになったのかも……。そういう意味では、今の私には、演じる役柄が与える影響って大きいかもしれません」
2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」に、松山ケンイチ演じる清盛の妻・平時子役で出演することが決定。さらなる飛躍が期待されるなか、「今は理想が多すぎて目標が定まらない状態。欲張りになり過ぎているのかな。とにかく『あれがしたい』『これがしたい』って気持ちが強いですね」とこれからも女優道にまい進をする心構えだ。