「弱めニーソン」アンノウン ハルクマールさんの映画レビュー(感想・評価)
弱めニーソン
事故って目覚めたら自分がだれか分からんくなったーというよくあるプロットを、毎度無双キャラのリーアム・ニーソンが演じた、オレ誰系サスペンス映画。
リーアム・ニーソン演じる植物学者のマーティン博士は、妻のリズことエリザベスとともに国際学会が開催されるドイツのベルリンに降り立つ。タクシーに荷物を乗せてホテルに向かい、チェックインをしようとするところでマーティンがアタッシュケースを空港に置き忘れたことに気がつき、タクシーを拾い急いで空港に戻ろうとする。
その時、トラックから落下した荷物がきっかけでの大事故に巻き込まれてしまう。
四日間もの昏睡状態に陥り、目を刺さますマーティン。まだ体もまともに動かない状態で愛する妻が待っているから、と無理やり退院を迫り、混乱する記憶をたどりながらホテルに向かう。身分証明の一切を無くして身分が証明できない中、なんとか妻を見つけてホテルに入ろうとするも警察に止められ、それでも無理やり妻のもとに行くと、なんと妻のリズはなんと自分のことは知らないと言い、しかも横から夫のマーティンだと名乗る男が現れる。
じゃあ、私は一体誰なのだ?マーティンは混乱する。
しかし、病院を抜け出したところで謎の追手に追跡され、病院に戻った時にはついにその追手に命を狙われる。
マーティンは本物のマーティンなのか、また何故命を狙われるのか。
いつもなら追手が来ようが軽く夢想してしまうところだけど、今回は植物学者さん。なので強度補正が入りかなりの弱めニーソン。追手のジョイマン高木とのバトルも、いつものような数手で葬るのではなく、くんずほぐれつの大バトル。隣の部屋まで出張してのバトルでドタバタ。その割には学者さんこんなに運転うまいのか?と訝しくなるドラテクでのカーチェイスがあったりして、ホント何者?となってしまう。
にしても、弱めニーソンの奥さんへの執着はちょっとなんだかなーってなる。もう、好き好き大好きで、途中で行き掛かり上協力者になるジーナさんも辟易となってたり。
でも結婚五年目って言ってたからあんなもんなんかな。
中盤から少しずつ協力者が現れて、物語の謎が徐々に解けていくのだけど、ほー、そう来たかというどんでん展開が幾つか出てくる。最大の謎とそのカラクリについては、んーこれ観たなーって同じく武闘派俳優主演のある映画の存在が強烈に思い出されてしまう。
確かにジャンル含めていろんな面で違うのは分かるけど、ちょっと謎解き似過ぎてないか?とそっちばっかり気になってしまった。
ただ、かなりいろんな面でミスリードしまくるし、一部はやっぱり理由が分からん伏線もあったりするので、終盤までそれにはほぼ気づかず楽しめると思う。
強烈などんでん展開映画ではないけど、なかなか終盤まで気が抜けない面白サスペンス映画だったと思う。オチだけ少し残念。