「人の可笑しみを描く天才」キツツキと雨 あさんの映画レビュー(感想・評価)
人の可笑しみを描く天才
疲れているとき、なんだか心が傷ついているとき、2時間も他人の人生を観てらんない。
そんなときにでもついディスクに手が伸びてしまうのが、沖田修一監督作です。
本作には、近年の癒し映画にはあるあるの猫やシズル感たっぷりのごはんは出てきません。
一つ、美味しそうなものが出てきますが、それはあくまで人物の心の動きを表すツール。
どのシーンでも登場人物たちの心を丁寧に温かく描き出しています。
沖田監督の世界を見る眼差しは圧倒的にあたたかく、厭人者で映画の世界に閉じこもりがちな私でも、ついうっかり人に癒されてしまうのです。
また疲れたら、あのさえない二人に会いに来ようと思います。
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