劇場公開日 2012年2月11日

「ゾンビは走りません!」キツツキと雨 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ゾンビは走りません!

2020年11月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 映画のロケのリアルさ。序盤では古館寛治がてっきり映画監督だと思わせておいて、軽く意外性を持たせ、映画作りの面白さに徐々にのめり込んでいく役所広司が面白い。「本当に面白いですか?」と、自信喪失していた小栗旬演ずる監督・田辺幸一。「UTOPIA」とタイトルが付けられた台本をずっと大切にしていたのに、疎外感のため一人逃げ出しそうになる。

 そんなにゾンビ映画が面白いのか?村の婦人会による“竹槍隊”とか面白そうだし、生まれてくる子がゾンビだという斬新な設定でもある。エキストラとして参加してラッシュも見た木こりの岸。監督が戻って来てからは、足りないエキストラを次々とかき集めてくる。やっぱりゾンビは大人数の迫力が・・・よくそこまで理解したものだ。

 「ゾンビは走りません!」と大声で叫ぶ監督。ロメロゾンビについてもわかっている。神戸ちゃんが走り出すところは大爆笑です。さらに火葬がほとんどの日本においてゾンビは受け入れられないんじゃないかという質問にも、ブードゥー教について語ろうとするあたり、かなり調べ上げてるなぁ~と感心してしまいました。

 何か一つのことをやり遂げるという達成感は、何も映画製作に限ったことじゃない!仕事にしてもそうだし、地元を愛することだって・・・などと転職ばかりしていた俺が言っても説得力は全くない。

kossy