「【”様々な”魂の伴侶”達”。心の底から恋をするって、年齢や見た目とは関係なくって、ずっと相手を大切に想う気持ちを持てることだと思うなあ。今作はそんな複数男女の恋を描いた素敵でクスクス笑える映画です。】」ラブ・アゲイン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”様々な”魂の伴侶”達”。心の底から恋をするって、年齢や見た目とは関係なくって、ずっと相手を大切に想う気持ちを持てることだと思うなあ。今作はそんな複数男女の恋を描いた素敵でクスクス笑える映画です。】
■長年連れ添った妻エミリー・ウィーバー(ジュリアン・ムーア)から同僚デイヴィッド・リンハーゲン
(ケヴィン・ベーコン)との不倫を告白されたキャル(スティーヴ・カレル)は、格好良い男になるべく、行きつけのバーで出会った遊び人のジェイコブ(ライアン・ゴズリング)に服装選びから、女性の落とし方まで様々な指南を仰ぐ。
一方、息子のロビー(ジョナ・ボボ)は可なり年上のベビーシッターのジェシカ(アナリー・ティプトン)に愛を伝えるが、年齢差故か相手にされない。
そして高みの見物を決めていたジェイコブもまた、【ある運命の女性】に出会い、初めての恋に落ちるのだが・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は、良くこれだけキャスティング出来たな!と思う程の名優揃いである。だが、今作が面白くて、最後半の展開がじんわりと心に沁みるのは、脚本と演出が絶妙に上手いからだと思う。
■何しろ、描かれる”魂の伴侶”達”の関係性が面白くって、思わず脳内で人物相関図を描いてしまった程である。
<3組の”魂の伴侶”達”>
1.キャルとエミリー・・15歳で、出会って17歳でハンナ(エマ・ストーン)が生まれている。今作では、このハンナの位置づけが絶妙に上手いのである。
2.イケメンで、肉体も引き締まっている遊び人ジェイコブを演じるライアン・ゴズリングが良いのだなあ。キャルの服装指導の際に、矢鱈と"良し!”と言ってキャルの頬をピシピシと叩くのだが、実は優しかった父を早くに無くし我儘で冷たい母に育てられたために、本当の恋を知らない男を好演している。そして、彼が恋に落ちたのが、ナント、キャルとエミリーの娘ハンナである設定が、絶妙に上手いのである。
キャルにとってみれば自分に恋の手ほどきをした男が好きになったのが、自分の娘だなんて、そりゃあビックリ仰天だろうなあ。クスクス。
3.ウィーバー家のベビー・シッターであるジェシカに、真剣に恋するキャルとエミリーの息子で中三のロビー。このロビーを演じたジョナ・ボボ君が、良い味を出しているのである。
ー それにしても、実に複雑な3組の関係性である。-
・ヤッパリ、可笑しかったのはキャルがジェイコブが好きになったのが、自分の愛娘ハンナである事が分かった時の顔であろう。何しろ、ハンナもメロメロだからねえ。
<そして、中学の卒業式で、キャルがジェイコブにより関係を持ってしまったケイト先生(このくだりも可笑しい)に卒業生代表のスピーチに指名されたロビーが、傷ついた心で、””魂の伴侶”なんてない!”と言ったさいに保護者席にいたキャルが立ち上がり、父兄たちの前で自分がエミリーと15歳の時に出会って、子供が3人出来て如何に幸せだったかを喋る姿は、立派な父親であり、男だと思ったな。
その姿を見て、エミリーもロビーも、”魂の伴侶”の大切さに気付くんだよね。
今作は、本当に心の底から恋をするって、年齢や見た目では関係なくってずっと相手を大切に想う気持ちを持てることだと思った作品なんだよなあ。じゃーね。>