リアル・スティールのレビュー・感想・評価
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不覚にもちょっと感動
丸っきり興味が無かったのですが、皆さんのレビューが軒並み高得点だったのを見て、行ってしまいました。
僕はどちらかと言うと、あまり感動とかしない方で、実際映画を見ていて、「う~ん、オーソドックスなドラマ物だなぁ」と冷めた感じで見ていました。
しかし最後の闘いを見ている内に、じわじわとやって来ましたね。まるでロッキーとアポロの闘いを見ているような錯覚に陥るといいますか。
ヒュー・ジャックマンとアトムのシンクロしたジャンピングパンチのシーンなんて、ちょっとゾクゾクしました。
う~ん、こんな簡単に感動してしまうなんて、我ながら不覚。
恐らく、役者も良かったからかも知れない。ヒュー・ジャックマンは相変わらず、良い味を出していたし、LOSTのエバンジェリン・リリーもいい女ですね。そして注目の子役のダコタ・ゴヨ!年齢に見合わぬ素晴らしい演技をしていました。
まぁ、ですが過度の期待は禁物かと。内容そのものは特にひねりの無いオーソドックスな作りです。ま、それだからこそ良いんですけどね。
それと、それなりに感動しますが、泣くような感じでは無いですね。どちらかというと爽やかな感じの終わり方をします。
DVD買うまでとはいかないけど、レンタルしてもう一回見たい感じかな。
行け!鉄腕アトム!
いや~ゴメンなさい!!!!最初に謝っときます!!!!
自分、劇場予告を観たファーストインプレッションがどうにもノレず、だけどスピルバーグのネームバリューは無視できず、なら劇場で観るか?観なくてもいいだろ?という逡巡を経て、じゃもうレンタル待ちでもいいや!というスタンスに落ち着いてました。
ですから封切は勿論スルーwだったのですが、初日に観てきた方々の感想が軒並み高評価で、おや?と。
燃えた!泣けた!ヒュー・ジャックマンが格好いい!子役のダコタ少年が可愛い!エヴァンジェリン・リリーがステキ!等々。
おやおや?と。
観るべき作品なのか?と。
これは無視できないのか?と。
ですので、ハイ。行って参りました。
……ありゃー…これはこれは…。
大 傑 作 !
でした!
「ロボットのボクシングてwww」「どうせ泣ける路線の大味で大雑把な物語なんだろwww」とか思っててスイマセンでした!
凄く丁寧!凄くちゃんとした物語運び!
ロボット台頭の設定も、親子の絆も、それぞれのキャラの感情の機微の描き方も本当に丁寧。しっかりしてる。
椅子から身を乗り出して応援したくなるぐらいのロボットボクシングの臨場感も手に汗握る!
それなのに、近未来SFという設定を忘れてしまうぐらいの現代臭さと泥臭さ。
そして迎える爽やかさなラスト!感動!涙!拍手喝采(心の中で)!
大人&子どもの思考回路から引っ張り出してきたみたいなアイデアの玩具箱をソイヤ!と引っくり返して、それを写実に繋いで作ったみたいな作品(ロボットの名前ATOMだしw)でした。
楽しませていただきましたよ!最高です!
最高に面白い
元ボクシング選手のヒュー・ジャックマン。今ではロボット格闘技で一花咲かそうとするが資金が無い為負け続けるが、昔の恋人が死んで自分の息子と再会。何の愛情もおきず金の代償として親権を渡す。里親の旅行中暮らすことになるが、自分は売られたと思ったダコタ君はロボット格闘技に興味を示す。廃材の中から見つけたアトムに出会う事によって、親子の関係が深まる。ゲームロボットでないアトムは声を認識し人の動きもまねできる。ダコタ少年がショーの前に一緒に踊りながら出てくるシーンはほほえましい。ダコタ少年は頭の良い子だし、最後の格闘シーンはちょっと古いけれどアリスのチャンピオンの歌が浮かんできました。声の認識が出来なくなったアトムに父親がシャドウボクサーとして頑張り勝利したかと思ったけれど、判定負け。でも惜しまないは拍手と喝采。それは期間限定の親子だかだったから、そう脚色したのかと思いました。期待したより面白かった。わたしにとって今年最高の作品かもしれない。
ハガネの絆
人とロボット、そして人と人の絆を力強く描き出したこの映画。沢山笑えて、時々ホロッとさせ、胸が熱くなり、とても感動しました。
ボクシングの観客たちが無限の暴力性を求めるようになった結果、人間のボクサーが弾き出され、ロボットがそれにとって替わった近未来。
このストーリーの主人公チャーリー、最初は最低オヤジに思いました。賭けをトンズラし、借金まみれで細々とロボットを引き連れるボクサー崩れ。もうひとりの主人公、過去に捨てた息子・マックスの存在を知ると、マックスの叔母夫婦に親権を金で取引しようとする悪賢さ。まさに、軽蔑されて然るべき存在ではないか。
しかし、親子で過ごす2ヶ月の間、互いに冷たい眼差しでギクシャクしていた関係に少しずつ変化が…。そのキッカケが、マックスを救ったATOMとの出会いです。
シャドー機能を搭載したATOMにマックスは心を開き、チャーリーも息子とロボットの姿に触発され、過去の輝きをATOMに投影させていきます。ここで、マックスがDr.ペッパーを何本も開けながらATOMを改造し、一緒にダンスをするシーンがとても笑えました。
チャーリーの技術とマックスの賢さがATOMを増強させ、善戦を重ねていくのだが、ある事件から親子の別れが否応なしに迫ってきます。叔母夫婦に引き渡す際に、チャーリーがかつて要求していた大金を跳ねつけた所からも、チャーリーの心の成長が感じられました。
一度切り離してしまった絆だったが、たどたどしく、また一緒に戦おうとマックスに説得するチャーリーの姿には、ウルウルしました。
そして、無敗の王者ゼウスと臨む最後の戦い。ズタズタにぶちのめされるATOMとチャーリーとマックス。劣勢な状況から、相手に対して渾身の一撃に導いたのは…。
━━最終的には負けてしまいましたが、感動的で逆に良かったと思います。眩いスポットライトを浴びてフェードアウト。その先、親子には?想像が膨らみます。
ATOMを介して、息子が父の偉大さを実感する過程が丁寧に描かれていて、最後まで楽しめました。ATOMの拳も親子の絆も、まさにタイトル通り“真実のハガネ”です。
また、所々“日本LOVE”なシーンもあり、日本語満載の超悪男子ロボも笑えます。拷問・贖罪・聖所とか・・・。
そのせいか、タク・マシドが「逞しいど!!」に聞こえたのは、自分だけでしょうか?
息子の思いを受け止め、父は強くなる
劇場で2回目の鑑賞を終え、改めて感想を書きます。
2011年の締めくくりに、この映画が公開されて良かったと思います。
何ヶ月も前から楽しみにしていた甲斐があったし、期待を裏切らない作品でした。
2回目は友人も一緒に連れて行ったのですが、「すごく興奮した、面白かった!」と喜んでいました。
ロボットバトルに興奮して手の平に汗をかいていました。
私は、一度見てストーリーを知っていても、やはりクライマックスの盛り上がりでは、涙を流してしまいました。
「最強のゼウス」との最終ラウンド。
会場の歓声が一瞬静かになる。
そこに映し出されたのは、かつて現役ボクサーとして、夢と情熱にあふれていた頃の、プロボクサー「チャールズ・ケントン」。
ATOMと共にゼウスと闘う、一人の父親の姿。
現役を辞め、本当の意味で「真剣に闘うこと」からは、どこか逃げていた感じのあったそれまでの彼の姿は、もうそこには無く。
ただ一心に、全身全霊でゼウスに拳を振るう。
そしてその姿を見ているマックスと、長年チャーリーを支えてきたベイリー。
二人はチャーリーの本気の戦いを目にして、涙を流していた。
「あの頃」のチャールズ・ケントンが戻ってきた。
二人の涙に、見ている私も泣いた。
特にベイリーの嬉しそうな笑顔が印象に残っています。本当に優しさにあふれていたと思う。
「俺には無理だ」と弱腰な父親に、マックスは言います。
「父さんなら、絶対にできる」。
まっすぐに父を見据えて、父を信じて。
この場面が、この映画で語られる、父子の絆の全てを表していると思います。
そして、この父子を強く結びつける役割を担うATOM。
ATOMはロボットなのに、まるで人間のように心があるかのようでした。
マックスとの友情関係を築き、必死に「立て!」と呼びかけるマックスの声に応えて、ATOMは何度倒れても、再び立ち上がる。
それは試合を見ていた多くの人々の共感を呼び、心に感動を与えました。
思い起こせば、スクラップ置き場で、ATOMの腕だけが土から剥き出しになっていた。その動かぬ腕こそが、マックスの命を救った。
2回目に見た時は、もう、この運命的な出会いのシーンで、こみ上げるものがありました。
この物語の「奇跡」が始まった瞬間だと思いました。
「強さ」とは、強大なパワーか、屈強なボディーか。
どちらも、おそらく間違いではないでしょう。
でもそれよりも大事なものは、障害を前にしても、それを乗り越えて前に進もうとする、諦めない心なのではないでしょうか。
思いの力が、人を一番強くするのではないかと思います。
試合終了後、リングに立つチャーリー、マックス、ATOM。
その勇姿は、間違いなく「みんなのチャンピオン」と呼ぶにふさわしいものでした。
感動!
父と子の感情がストレートに心に伝わってきてとても感動しました。パホーマンスキャプチャーなどをうまく工夫して、ロボットと俳優が本当に共演しているかのようにした所がとても良く、ショーン・レヴィー監督の得意する笑えるシーンもありで、よりいっそうこの作品を高めてくれました。スピルバーグが構想11年間あたためていただけある素晴らしい作品でした。
格闘モノとしても父子モノとしても手堅いジャブの応酬
予告が面白そうだったので、初日の初回に出掛けたが、拳闘モノとしても父子モノとしても戦法が手堅い印象。
決してしょっぱくなくてファイトは評価するけど、内容そのものにはKOされなかった。
頼りない父親をしっかり者の息子が檄をトバす絆は『チャンプ』で、
王者サイドは冷酷非情の無敵を誇り、善悪の対立が明確化されたマッチメイクは『ロッキー4』のドラコを彷彿とさせ、殴るだけ殴られ、相手の弱点が解るや怒涛のラッシュを仕掛ける試合運びは『あしたのジョー』そのものやねetc.etc.…
過去のボクシング作品のエッセンスを巧みに取り入れ、テンポの良いパンチ応酬で飽きない。
しかし、致命的なのは要のロボットボクシングにイマイチ魅力が欠ける事である。
第一、いくらロボボクシングが面白いからって、本家の生身の殴り合いが淘汰され、衰退してしまうのは疑問だ。
直前に亀田兄弟の熱闘にばかりやったのもあり、高校生が操る『ロボコン』がハイテク化したような展開にあんなに熱狂する光景は、温度差を感じざるを得ない。
だったら、プロレスや空手etc.他の格闘技の状況においても説明義務が有ると思う。
エンターテイメントとして成り立っている割にはシステムが不完全なのも解せない。
プロ化されているなら階級やルールをもっと明解にすべきだ。
メインエベントの王座戦は、どう考えてもウエイトが違い過ぎる。
大相撲なら話は別だが、今作はボクシング映画である。
割り切って観ても、ロボット同士の試合なのに、どうしてレフリーだけ人間なのだろう?といきなりつまずく。
ヒートアップした際、生身の人間がロボットの間を割って入り、中断できるワケがない。
レフリー専用機を配属するのがフツウではないか。
となると、点を判定するのもロボットでなければ筋が通らなくなる。
しかし、父子モノとして割り切って観ると、なかなかの出来映え。
特に子役が良い。
ヒュー・ジャックマンと一歩も引かぬ存在感を放つ。
日本のTVゲームの大ファンってぇのはヨイショし過ぎやろと思うが、試合で《ロボット》とデカデカとカタカナで書かれたTシャツを着こなす姿は、やっぱし可愛い。
トータル的に並の上って査定で無難じゃなかろうか。
では、最後に短歌を一首
『廃る値で 火花通わす 泥とコブ 夢観る拳 王者(チャンプ)の傍で』
by全竜
かつて無い最高の人間とロボット作品
かつてどれほどの人間とロボットの作品が出たか数えられませんが、
この作品に出会えて最高に幸せです
CMで流れているのを見てなんとなく見てみようかと
期待もしていませんでしたが、
映画であんなに鳥肌が立つほどの興奮や
全てを忘れるほどの没入感を味わったのは久々でした
所々日本に関するシーンが出てきてそれもうれしかったです
絶対にこの作品はブルーレイで買おうと思います
素晴らしい作品に出会えてよかったです
期待を裏切らない面白さ、格闘技物はこうでなくっちゃ
格闘技物はこうでなくっちゃって感じ、期待を裏切らない面白さでした。ラストバトルは大興奮でした。
ロボット格闘技戦に挑む父と息子とロボットのお話。
主人公ロボット「ATOM」を始め、ロボット達がそれぞれ魅力的でした。特徴とか置かれた環境とか、持ち主と上手くシンクロしてるからだろうな、つい感情移入していました。ATOM以外ではZOO戦のロボットが結構お気に入りです、すごい手作り感。
試合の興奮と休息、父と子の引っ張ったり引っ張られたりのバランスが絶妙でした。
多少強引な所はマックス君の勢いにおまかせ。生意気で、でも孤独な影をまとったマックス少年を、ダコタ・ゴヨがなかなか上手く演じていました。落ち込みすぎない明るさが良かったです。
ヒュー・ジャックマンは本当に力量のある俳優さん、落ちぶれたボクサーを自然体で演じて、余裕って感じでした。
感動間違いナシ
不幸でも健気に生きようとする子供—ダメダメな父親—廃品置き場で拾ったポンコツロボット—
対して、リッチな性悪美女とエリートエンジニア、そして最強ロボット—
前者が後者にロボットボクシングで挑む—
感動する要素タップリな映画
前半は多少睡魔が襲うけど、後半それを取り返して余りある
負け犬、弱者と思われている者たちの社会的強者への挑戦…
それは自分を乗り越えるための闘いである
『リアル・スティール』本当の強さと言う意味…いい映画だ
マックスがキュート。
ヒュー・ジャックマンのダメおやじぶりも良かった。
けれど、マックス君、めちゃキュートだった。
かわいさと憎たらしさの割合が、ちょうど良い。
母子家庭で育ったわりには、いえ、母子家庭で育ったためか、しっかり者の11歳の男の子。
することなすこと、うまくいかないダメおやじとの交流。
前半、投げやりで、ちっとも一生懸命でないチャーリーにイケスカないものを感じた。
こういうダメ役も、上手いね。
ストーリー的には、こうなるでしょう!だけど、そこにロボットが混じって、戦いが始まって・・・。
最後まで、飽きることなく、ダレルことなく見ることができ、良かった。
諦めない気持ちを教えてくれたのは、マックスだけではなく、アトムも教えてくれたのだ。
アトムが持つ、真似をする機能。
まるで、意志が、感情が、あるかのようなアトムの動き。
つまりは、操っている本人の気持ちを、悲しみや辛さ、痛さ、または、楽しみや喜びまでを写しているのだ。
マックスが生まれて間もなくから、離れて暮らしていても、父親と男の子、似た者同士であるのが、なんとも微笑ましい。
血の繋がりが、成せる業か。
日本に対する好感をいくつか目にするが、あの漢字のセンスは、いただけない。
なんとかならないの~。。。
期待通りの面白さ(続編もあり?)
「ロッキー」や「チャンプ」の要素を盛り込んだ感じの、ロボットボクシングもの。人生に挫折した男の復活劇や父と子の絆の描写を含みながら、予告編から感じた期待以上のロボットアクションを見せてくれる。父親が元プロボクサーであること、マックスがかなりのゲーマーであること、ATOMがスパーリング用のロボットであるという設定が、多少強引さはあるものの、ATOMが勝利していくことを納得させてくれる。
マックスを演じる子役もなかなか存在感もあり、魅力的だ。
ただどうしても気になったのはメカニックがいないこと。いくらゲームに長けていてもハードな闘いを続ける上でメカニックは不可欠はずで(例えばシリンダーやヒンジなどは少し変形しただけでも作動不良を起こすだろう)、やはりここはワンパターンと言われても、アクが強く腕のいいメカニックを入れて欲しかったところだ。
続編を作ることもできる終わり方(1番単純なのは「ロッキー」と同じくゼウスとの再戦だけど)なので、もし作るとしたら変形ロボ部門も設定して、ぜひ日本のアニメーターや漫画家からもメカデザインに参加させて欲しいものだ。
最初もたつきあり・・・が後味よし!!
親子のからみから「アトム」が勝ち上がるまで、少々もたついて、うとうとしそうになりました。
・・が後半の盛り上がり、解り易い展開ながらも、そんなに押しつけも無く
いい感じに終わっていて好感!!
子役は親子もので定番なタイプで好感
何よりヒュー・ジャックマンは安定してます。
ハートウォーミングアクション。
「鉄人28号」+「チャンプ」な世界感で描く王道の父子もの。
ロボットが日常風景に溶け込んでいる映像のみ目新しい。
そのおかげで,
鑑賞中は十二分にハートウォーミングアクションを楽しめた。
ベイリーとマックスが,チャーリーに期待する目線が,
力強いファイティングスピリットに結びつくラストバトルが最高。
ここだけで満足。
天才子役というのは賛成しませんが
子役が出るとすぐに天才という修飾をしますが
特に天才とは思えません。
普通にアメリカの子役というレベルと感じました。
映画としては
お勧めです。
多少雑な展開もありますが
そんなことは忘れて観れます。
傷ついた人生が
こんなふうに蘇生できるなら
人生は失敗や堕落も糧になるということを感じます。
不幸は外だけにあるのではなく
自らの内側に存在する
”なにか!”に起因する。
年齢や性別に関係なく人は人との関わりでしか成長はない。
幸せの涙を流せる1作。
恋人と二人の未来のありかたを確認しあえる1作。
愛し始めること
愛し続けること
このクリスマスに
あなたも
心をしっとりしてみてはどうでしょうか。。。
余談:オマージュhommage
個人的な見解を出ませんが
主役ロボットの名前はスピルバーグの日本への敬意を感じ
彼の誠実さに人として見習いたいと思いました。
例えば、手塚プロは「ジャングル大帝レオ」の版権を放棄して
ディズニーが「ライオン・キング」を製作したことに
人間性で勝利しました。
そういった過去の出来事も含めて
手塚治氏への深い尊敬と献身に対して
未来に歴史を残すため
スピルバーグが
このロボットにこの名前を冠したと
私は理解しています。
人が人を尊敬し、感謝する
そんなすばらしい心が
目にははっきりと見えないところに有って
この作品に味わいを醸し出しているのだと
いい映画の全てがある
最近派手に宣伝しているので、そういう映画は意外とたいしたことがないものが多いので、期待していなかったが、とてもよかった。
子役がうまいし、かわいい。
配役も適役で、ヒュー・ジャックマンの元ボクサー役が体を鍛えているのかはまり役。
ストーリーは単純だけれどわかりやすく、飽きさせずに面白かった。
LOSTの女優なども出ていて、全体的に好きな俳優ばかりでていたせいもあり、夢中になって観た。ディズニー映画は当たりはずれが多いけれど、これはかなり面白かった。
天才的子役 大活躍
新作映画「リアル スチール」、原題「REAL STEEL」を観た。
スチーブン スピルバーグ製作、指揮。監督:ショーン レビ。
1956年の「スチール」という題の短編小説をもとにして作られた作品。
ストーリーは
近未来のアメリカ。
ボクシングは 人命に関わる危険なスポーツなので、禁止されている。代わりに、ロボットボクシングが盛んだ。男も女も 巨大なドームに集まって、人の何十倍も大きな鉄の塊のロボットとロボットを戦わせて、一方がバラバラになるまで 激しい打ち合いをさせることに熱狂している。
チャーリーは 元ボクサー。今は飲んだくれのロボット狂だ。ロボットボクサーをトレーラーに乗せて、全米を興行して回っている。何年も前 とっくの昔に家庭を捨てて ドサまわりをしている。勝っても、負けても飲むばかり。しかし、最近では自分がチャンピオン戦を戦っていたボクシング時代と違って、ロボットもコンピューター操作のリモートコントロール。自分の思うように勝ってくれる訳ではない。自分よりも もっと資金をかけてテクに強いロボットに負かされてばかり。
父親の跡を継いで ロボット修理工場を経営する女、リリーのところに転がり込んで 何とか頼み込んで自分のロボットを修理しながら居候していたが 借金がかさむ一方だ。とうとうリリーに 愛だ恋だの言うよりも お金を返して と冷たく突き放されてしまった。ロボットボクシング興行主に払わなければならない借金もとうに期限が過ぎている。
進退窮まったところで、警察から連絡が入り、何年も前に捨てた妻が 亡くなったという。裁判所に呼び出されて、ひとり残された11歳の息子、マックスと、父親チャーリーは再会することになる。死んだ妻の妹が マックスを引き取りたいと言う。彼女は裕福で年の離れた老紳士と結婚していて、マックスを養子にして 立派な教育を身につけさせたい と思っている。
それを知ったチャーリーは 即座に義妹の夫に「750で どうだ?」ともちかける。息子を裕福な男に売って 得たお金で新しいロボットを買い、ボクシングの試合で勝って借金を返せる。これですべて円満解決だ。
5万ドルを前金で 残りは一月後に。義妹夫婦はイタリアで暮らしていたが、マックスを引き取るに当たって、イタリアの家を処分して ニューヨークで マックスと暮らせるように準備する。その期間1ヶ月だけ実父チャーリーのところにマックスを預けていく。ということで、話し合いはついた。
10万ドルで父親に売られた息子は1ヶ月だけ ろくでもないロボット狂の飲んだくれのところに預けられた。父の顔など覚えていない。昔 父親に捨てられて 母を失くしたばかりのマックスは 自分が売られた金でチャーリーが手に入れたロボットに対面する。
新しいロボットは日本製、超悪男子という名のロボットだ。新しいロボットに夢中のチャーリーを尻目に、マニュアル時代の元ボクサーチャーリーよりも、コンピュータ操作は 新世代11歳のマックスの方が「うわて」だ。リモートコントローラーは、いつの間にかマックスの手に。
チャーリーは 新しいロボットをトレーラーに積んで、マックスを伴いボクシング会場に行く。しかし、このハイテクの新機種ロボットは アッと言う間に 叩きのめされて 鉄くずに。
チャーリーにはこのロボットの修理する資金もない。ロボット解体所に忍び込んで部品を盗んで来るしかない。真夜中 マックスを連れて部品を探索している最中 マックスはロボット廃棄場の巨大な穴に誤って落ちてしまう。寸手のところで捨てられたロボットに引っかかって マックスは命拾いをする。助かったマックスは チャーリーが止めるのも聞かず、自分の命を救ってくれた古いロボットを抱えて連れて帰る。
その「アトム」という名のポンコツロボットは 修理してみると、昔の鋼鉄で出来ていて、リモートコントローラーで操作するよりも、自分の前の人のまねをするロボットだった。マックスが飛び跳ねれば、アトムも飛び跳ねる。マックスとアトムが楽しそうに 一緒に ヒップホップのダンスする様子を見て、チャーリーは これは 使えるかもしれない と考える。そして、元ボクサーは アトムにボクシングの戦い方を教えて、訓練する。
チャーリーとマックスの アトムを連れた興行の旅が始まった。ロボットアトムとマックスのダンスは どこでも受けた。そのあとで、ボクシング試合をさせても、なかなかアトムは よく戦ってくれた。アトムは小さいながら鋼鉄製だから、セラミックや新素材のロボットよりも 壊れても修理が効く。リモートコントローラーか効かなくなっても、アトムはチャーリーの動きをコピーすることができるから 続けて戦うことができる。そんな、アトムに人気が出てきて、活躍することになった。しかし、一ヶ月があっという間に経って、養父母が帰ってきて、そこで、、、。
というお話。
天才子役 という言葉があるが、11歳のダコタ ゴヨの マックス役が素晴らしい。母に死なれて、父に10万ドルで売られた息子という難しい役を 実に自然に演じている。ヘラルド紙やロスアンデルスタイムスでも、ダコタ ゴヨを手放しで褒めていた。「ナチュラル チャーム」生まれてついた魅力、というか、全く役を演じていると思わせない自然さで 役柄になりきっている。
カナダ トロント生まれ。生後2週間でテレビのコマーシャルに出たのが、デビューだったそうで、5歳のときから 俳優としてテレビや映画に出演している。最近の映画では2009年「アーサー」、2011年の「THOR」、2012年「ライフ オブザ ガーデアン」など、ハリウッド映画に出演している。
印象的な子役といえば、2006年の「リトル ミス サンシャイン」のアビガイル ブレスリン、2001年の「アイ アム サム」のダコタ ファニング。1986年の「スタンドバイミー」のリバー フェニックス。
その前になると 1952年の「禁じられた遊び」のブリジット フォッセイ、1948年の「自転車泥棒」ビットリオ デ シーカ監督が使った子役などが、最高だった。大人を見上げる懸命な瞳の光の強さは 大人にはまねできない。ダコタ ゴヨはこれから きっと大活躍してくれることだろう。
ヒュー ジャックマンは ブロードウェイで 踊りも歌もうまいと ミュージカルで認められ人気者になったオージー俳優だ。「エックス メン」で鉄の爪を持ったスーパーヒーローを演じ、「オーストラリア」では、荒馬にまたがり勇敢なカウボーイをやった。背が高く、美しい肉体を持ち、シャープな顔をしている。同じオージー俳優でも、メル ギブソンやラッセル クロウのような アクの強さはないが、その分 どんな役でもできる。とても良い役者だ。飲んだくれの元ボクサーの役など とても似合う。
しかし、この映画では、そんなマルチタレントのヒュー ジャックマンがかすんで見えるほど 子役のダコタ ゴヨが光っていた。
アトムに潰されて 次々と新しいハイテクロボットを開発するのが 日本人の怖い顔をした技術者だったり、アトムの前の日本製ロボット:超悪男子が、日本語でしかリモコンが作動しない、など、笑えるシーンもたくさんあった。日本製イコール優れた技術ロボット というイメージは健在なようだ。
ハリウッド製娯楽映画。おもしろい。
見る価値はある。
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