「すっごく、おもしろい!!」リアル・スティール いも男爵さんの映画レビュー(感想・評価)
すっごく、おもしろい!!
ちょっと遅くなりましたが、観てきました。
基本ストーリーは落ちぶれボクサーのチャーリーと母親に死なれて失意のマックスが、オンボロロボットアトムを通じて、親子の絆を深めていくという王道かつベタなものですが、それ故に変に複雑にならず、映画そのものをとても観易くしていたと思います。
そのキーキャラとなるアトムですが、これといった特別な性能も無くだんだんと性能UPしていくわけですが、それをプログラミングだけではなく、相手の動きをマネするシャドーという機能を持たせた点が本作の一番のミソですね。
この設定によって、チャーリーとマックスの役割が明確になり、アトムの性能UPの過程もプログラミングという機械的な作業だけでなく、本当にボクサーが訓練しているように感じられ、それが最終的には元ボクサーだったチャーリーの設定を十分に生かすと同時に、再生にも繋がっていく辺りはほんとにうまいなと思いました。
その他のロボットもデザイン&アクション供にしっかりと個性わけされている点も良かったです。
そしてそのロボット達のアクションですが、格闘スタイルに限定することで、鋼と鋼のぶつかり合いという肉弾戦ならではの迫力ある映像に仕上がっていて、観ている間中ずっと興奮しっぱなしでした。
また、隠れたお楽しみとして、序盤に登場するロボットがいかに『鉄人28号』っぽいデザインだったり、最終決戦となる会場の前に建っているロボットが『ガンダム』そっくりといった所々に散りばめられた日本に対するオマージュを捜すのも一興です。
同じロボットものでも派手なだけでその他がすっかすっかな『トランスフォーマー』よりも何倍もおもしろい映画です。まだという方は是非劇場でご覧になることをお勧めします。