「超悪男子なヒュー。」リアル・スティール ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
超悪男子なヒュー。
リアルなボクシング観戦が好きなわけではないのだが、
「チャンプ」も、「ロッキー」シリーズも、大好きなワタクシ。
そりゃ観ますわい、なんたってヒューたま主演ですしv
なんて観に行ったものの、明らかに子役に超えられてる!
すごいわねこの子、ダコタ・ゴヨくん。名前が面白いけど。
えっ?あ?ソーにも出てたの?あ、少年ソーだった子??
いやぁ~^^;何を観ていたんでしょう、ワタクシったら。
今ではダメ親父と化した元・天才ボクサーのチャーリー、
冒頭から日銭稼ぎに精を出す不様な毎日が映し出される。
すでに世の中は肉体を使わずしてロボット対戦するご時世、
使い捨て身分と化した(この辺ATOMとダブるのね)自分が
全盛期に自ら捨てた息子と再会、ここでもまだダメぶりが
横行し、息子を金で養子に売る始末。いや~ヒューたま、
ここまでダメダメな役も珍しいよねぇ^^;なんて庇おうにも
酷い人間ぶりなので、これはもう息子とATOMに同情する。
が、この息子マックス、父親譲りの商売上手!?なのだ。
父親をさしおき(爆)ロボットを掘り出すわ、面倒をみるわ、
ゲーム世代ならではの技までプログラミングして準備万端。
ダンスまで仕込んでしまった^^;あはは…すんごいの~。
ただの負け犬で終わらない親子の再生劇に目を奪われる。
考えてみれば…いちばんの被害者はこのマックスなのだ。
父親には捨てられるし(二度もだよ~)、母親は亡くなるし、
しかし養子先は母親の姉上ということでなかなかのご家庭、
ここへ行きさえすれば…幸せになれたかもしれないのにぃ。
やはり蛙の子は蛙だ。
とにかく父親とソックリ!な言動をこの子は起こす。
あまりに同じことを言うので所々で苦笑い^^;
ギャンブル魂も父譲りか!?賭け金ぶりもハンパない(汗)
そんな行き場を失った親子がATOMと出逢い、心を通わせ、
共に頑張って闘おう!としていた矢先、預かり期限が切れる。
すでに親権は父親にはなく、チャーリーにはどうしようもない。
が、最後の対戦相手に選んだ最強のロボットとの闘いに懸けた
親子の熱意に負けて、皆が彼らを応援する。そして当日…!
いやもう~ベッタベタにベタな話なんで^^;ラストも期待通り。
もうこちらはロッキーを観ているようで、チャンプの面影も然り、
行けー!ぶちかませー!な訳です(姉御さんも叫んでましたね)
どう見ても練習用ロボットのATOMは小さく、その2倍はある
(いかにも悪役面なのに名前がゼウス)屈強なロボを倒す様子は、
かのロッキーがドラゴと対戦した場面を思い出してしまう~
(ラングレン!!)
また向こうのプロモーターがまぁ、いかにもステレオタイプで
(なんだか私的に伊東美咲と天宮良に見えたんだけど…古っ^^;)
やつらの狼狽ぶりも笑えます。どうも日本寄りに見えちゃうのは
冒頭のノイジー・ボーイのせい、何ですか?あれは…
肩にデカデカと書かれた漢字「超悪男子」って、いったい?^^;
ヒューたまを食ったダコタくんの、
やや端正な日本語、そしてダンスの上手さ、いかにも現代っ子
ながら、昭和のギャンブラー(なぜ日本^^;)を思わせる大物ぶり
に大笑いしつつ、心温まる父子愛こそがリアルな見せ場の作品。
余談:ロッキー以来、早朝トレの際に着用するのはグレーの上下、
上はパーカで下はダボダボの…というのが定番になってますねぇ。
(見守る彼女も良かったわぁ。あれはさしずめエイドリアンか?^^;)