「8年振りの岩井俊二の世界へ。」ヴァンパイア hiroさんの映画レビュー(感想・評価)
8年振りの岩井俊二の世界へ。
岩井俊二監督の待ちに待った8年振りの新作長編映画、公開初日に舞台挨拶も観てきました。
1人6役を制作面でこなし、岩井ワールド、岩井色が全開でした。
サイモンの繊細で儚い彼女達への愛情が端々に感じられました。
そんなサイモンの特殊なヴァンパイア像をレンフィールドの従来のヴァンパイア像が際立たせていました。
劇中の音楽も感情を揺さぶり、いつもながらの映像美は健在。どんどん引き込まれていき、あっという間の最高の2時間でした。
ラストも印象的で好きなシーンです。
また消化するのに時間がかかりそうですよ。
岩井監督の6役の中でもとくに全編カナダのバンクーバーでの撮影、英語での脚本制作、には改めて脱帽しました。
脚本制作での自然な言葉の翻訳に苦労したそうですが、あまり英語が得意ではないので分かりませんでした。しかしヴァンパイアという題材から日本には合わないとのことで、外国でそして英語で撮影してしまう監督、素敵です。
小説ではサイモンの幼少期の話らしいのでこれから読みたいと思います。
最後にリリイ・シュシュ、花とアリス寄りの映画と思っていましたが、Picnicが一番近いとの情報も。
Picnicはまだ未鑑賞なので比較はできませんが、観てみたくなりました。
また近々、岩井俊二作品を見返したいです。
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