コクリコ坂からのレビュー・感想・評価
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最高のジブリ作品
ジブリ作品で最も好きな作品 あの時代、思春期の主人公のささやかな心の動きは、彼女にとってはっきりし過ぎるほどの恋心。 それはあえて口にこそ出さなかったものの、あまりにもはっきりしていたので隠すことなどしないし、恥ずかしいことでもない自然なことだったのだろう。 ギターを弾き始めたころにこの作品の主題歌を覚えた。 あの、僅か短い間だけ感じた切ない気持ちを表現するかのようなメロディに胸が熱くなる。 ちょっとしたことで消えてしまうかもしれない。 そんな気配をあの曲から感じ取ることができるのは、そこに強い共感を感じるからだろう。 芽生えた喜びと同時に、その背後に忍び寄るようにある壊れの怖さ。 思春期の恋ほどそれがあからさまなことはない。 特に当時は確かなことなど何もなかった時代で、みんなが守りたがっているカルチェラタンの存続さえ不確かだ。 目に見えるように動く経済発展と兄弟たちの成長、そして去っていく先輩。 古いものはどんどん解体されて新しいものが建っていく。 そんなにはっきりと自覚しているわけではないが、自分自身も確実に変化していると、主人公は思っていたのかもしれない。 今のこの思い。 揺らぎようないほどはっきりした思い。 それを誰かが壊そうとしても、決してできないと。 今あるたった一つの確かなこと。 この青春時代の淡さに、私はどうしても泣いてしまう。 実際にそんな経験などないはずだが、そこになぜこんなにも強い共感が生まれてしまうのかわからない。 私にとって恐ろしいほど青春を感じる作品。
流石は宮崎駿先生の脚本だと思うが、設定が異様で複雑すぎる。それなら...
流石は宮崎駿先生の脚本だと思うが、設定が異様で複雑すぎる。それなら、最初から横浜的に見せるべきだ。少なくとも高畑勲先生の流れを宮崎駿先生がファンタジー抜きで語った事になる。
なんとなく『うる星やつらビューティフル・ドリーマー』の文化祭見たいな感じが良い。本当のこの頃は安保闘争の敗北感に苛まれて、その後の70年代の学生運動と反ベトナム戦争だったのを思い出す。それをこういった建物の存続問題に絡めて描いていると感じた。宮崎駿先生がリベラルな証拠だろう。
瑞々しい昭和の青春感
公開当時映画館で観て「ゲド戦記よりはいいな」くらいの印象でいましたが、13年経って久しぶりに観てみました。 するとどうでしょう。 淡々としていた印象の物語がとても瑞々しく輝いて見えました。 公開当時の私は20代後半、今は40過ぎ。 この作品を楽しむための私の成熟度が足りなかったのかもしれないです。 この時代の背景の知識も。 とても楽しそうな場所ですね、カルチェラタン。 ただ親世代のことは回想などでもうちょっとだけ詳しく掘り下げてほしかったな。 親世代の想いをもっと直に受けられるシーンがあったら最後の小野寺とのシーンももっと感動できたかも。
感想が残らない不思議な映画
雰囲気も街の景色も、主要な登場人物も好きだった。
でも感想を書こうとしても特に言葉が浮かばない…あれが良かったとも悪かったとも思わない、なかなか無い状態で戸惑ってる^^;
いくつかの物語を形成する要素がそれぞれで進んでいて、それが関わり合っていないような感じがした。
カルチェラタンの取り壊しを防止することはこの物語の中で何の意味があったんだろう?
お母さんが子供を置いてアメリカに行っていたこと、海ちゃんが一人で負担を背負って下宿屋を保っていることは、何のための設定だったんだろう。
これらが無くても核となる兄妹問題、恋愛、父への思いには何の影響もないような気がする。
独立した要素が繋がらないので深みが出ず、でもそれぞれはそこそこ面白く、良くも悪くもどこも引っかからないまま終結してしまったのでこんな感想になっているんだと思う。
だけど全然嫌いじゃないし、むしろジブリの中で好きな方かもしれない。
本当に不思議で何と言っていいか分からない作品。
高校生の切ない恋心。学園闘争という設定は高校生には無理が無いか?
皆さんのレビューを読んでいたら
ここにたどり着いた
思い出して、レビューする
主人公は高校生の女の子「松崎海」
父は早くに他界し、母は海外に単身赴任中
祖母と弟と一緒に暮らし、実家の下宿「コクリコ荘」一人で切り盛りしている
高校では、部室棟のカルチェラタンの取り壊しが計画されていて
ここで活動する男子たちが反対運動を始めていた
反対運動に参加する風間俊と出会い、次第に惹かれていく
そして海も反対運動に協力するようになる
という物語
お互いの気持ちに気付き、距離を縮める二人だが
俊は、自分たちが兄弟であることを知ってしまう
これまで通り友達でいようと言う俊
訳を知りたい海
で、結局は
「戸籍上は兄弟だけど、血は繋がっていない」
というオチ
なんか、二人の出生の秘密ばかり気になってしまい
ほかのエピソードについて理解できないままに見終わってしまった気がする
例えば、なぜ海はひとりでコクリコ荘の仕事頑張るのか?
とか
20233年7月
金曜ロードショーを録画して鑑賞
時代考察の参考にしようと思って観ました。ノスタルジックな雰囲気で好...
時代考察の参考にしようと思って観ました。ノスタルジックな雰囲気で好きです。主人公をはじめ登場人物たちには清潔感や爽やかさがあります。 声優の棒読みは気になりませんでした。むしろ特徴があって好ましいくらいです。 カルチェラタン、上を向いて歩こう、戦後の復興など気になるテーマがいくつもあり飽きません。
よかった
見たことあると思ってたら見たことなかった。
•学生の恋愛だと思ったらきょうだいで恋愛できないとなって最後きょうだいじゃなかったから恋愛できるという話
•掃除のシーンとか好きだった。
•主人公めちゃくちゃいい子!
バンカラ時代の上澄み
1960年代初頭。下宿屋を切り盛りする女子高生と、新聞部部長の淡い恋を描く物語。
宮崎吾郎監督のジブリ作品ですね。ネットでは割りとネガティブな意見を目にする作品ですが、金曜ロードショー放映を機に鑑賞。結果、それ程悪い作品とは思えませんでした。
作品は、恋愛物。60年代の学生運動全盛期の高校を舞台に、カルチェラタンの存続運動を絡ませながら物語は進みます。
主人公の海。いかにもジブリ作品に出てくる女性らしいキャラですね。綺麗で、逞しくて、生活力があって・・・それでも可憐で、一途で・・・とても魅力的です。
絵も流石にジブリクォリティ。キャラも安定していますし、表情もしっかり。アクションはそれ程ありませんが、動きもなめらか。
ネガティブな評価の中に、兄妹の恋愛が描かれていることで「気持ち悪い」との感想があるようですね。でも、それは流石に無理があるように思います。ず~と一緒に過ごしている兄妹ならまだしも、一度も一緒に住まず、存在も知らなかった間柄。その二人が先に恋愛感情を持ってしまったら、気持ちを抑えられなくても仕方ないでしょう。寧ろ「兄妹だからこの恋はお終い」と割り切れる人間の方がどうかしています。
ただ、宮崎監督がこの時代を描く動機、理由が分かりません。これが駿監督が描くのであれば、意味も想像出来ます。
自らが生きたバンカラ時代への郷愁。その良さと勢いを映像に残す・・・となれば、その気持ちに共感出来ます。
でも、吾郎監督は1967年生まれ。この時代を積極的に描く動機があるように思えません。カルチェラタンの生徒たちのデフォルメされた言動や、女子生徒達が大掃除に駆け付けるシーン等は、バンカラ時代の上澄みを救ったような底の浅さを感じてしまいます。
「実は兄妹ではない」の経緯もご都合主義に感じますし、海がカルチェラタン存続の中心人物になった描写も少し足りないようにも思えたのも残念なところ。
始終切ない
始まりはコクリコ荘に住む主人公。
船乗りの父を亡くし、大学の先生である母とも離れ、兄弟と共に暮らしている。
長女である主人公の声優を務めるの次女である長澤まさみ。そして主人公と同じく船乗りの父を亡くした駿の声優は次男の岡田准一。声優が次女と次男にも関わらず、長女らしい責任感と一人っ子らしさのある声ができることに驚いた。心情が籠ってて違和感がない。
どこかで見かけたのだが、コクリコ坂はメロドラマチックでありながら、映画にしてはリアリティがあるそうだ。例えば、メルが料理を作っている時の顔。普段から料理を作る人ならわかると思うが、料理を作るときに真顔でない人はそうそういない。この作品は無駄に描かないから、淡々としていると言われがちなのも納得だ。無駄のない綺麗な作品だと思うのだが、あまり惹かれないものなのだろうか。ハウルの城や千と千尋をジブリの代名詞だと豪語する人たちに魅力が伝わらないのが残念だ。アクション映画ではなく人の心情に特化した映画だと私は思う。映画ではアニメに関わらず、ドラマでもオーバーリアクションが付きものなのだが、主人公たちのリアルな表情といい街並みや時間の流れが昔を彷彿とさせるかのようにリアルだ。
難しい内容だと感じるのもわかる。おそらく、朝鮮戦争や旗の意味、カルチェラタンの歴史を知らないとわからないのかなと思ってしまうのだろう。簡単に言えば、部室取り壊しを反対する生徒たち動きと亡くなった父親が一緒かもしれない海と駿のメロドラマが並行に進んでいる。カルチェラタンを掃除したのにも関わらず夏休み中に取り壊しが決定したり、お互い惹かれあったのに父親が同じかもしれない、などとこのいい加減な理不尽さがあるのがこの作品の醍醐味。
なにをもってジブリではなくジブリとはこんな部分もあると感じた作品だった。
誰か教育したほうが
先日テレビ放映されたのを観ました。 で、これ、過去に観たことある。 けどカケラも印象に残ってなかった、と気付きました。 ジブリなので絵も音楽も一定基準はクリアしてます。 あらすじは・・・一昔前の流行り? たわいない内容ではあるものの、 これもうまく描ければ甘酸っぱい青春ドラマと 楽しめたかもしれない。 が。いかんせんつまらない。 説明は不足しているし、 それなりに人数が出るわりには どの人物も多彩と言えるほどの味付けもない。 ヒロインも事実判明でほっとしたふうだが その前にそんなに葛藤してましたっけ? わかりやすい構成の組み立て方や 人物の掘り下げ、活き活きした動きなど 誰か教えてあげて。 立派な先輩達がジブリにはいるんだから・・・。
タイトルと設定だけ拝借
原作漫画は「なかよし」で連載されてるのを読んでいた…ような気がする。こと細かに覚えてないけど。「りぼん」に乗り換えた頃かもわからない。でも、スタジオジブリがアニメ化すると聞いた時、こんな古い、無名の作品をなんで?と思った。原作には、ジブリ好みのまっすぐで前向きな雰囲気もなかったしなぁ。でもまあ、結局タイトルと設定だけで、中身は別物であった。「風立ちぬ」もそうだけど、それなら原作なしでもいいんじゃないのだろうか。素朴な疑問。 ヒロイン海の食事作りが、くどいくらい丁寧に描写される。マッチでガスの火を点けるなんて、今の子は見たことないだろうな。昭和の風俗として、博物館で収蔵して欲しいわ。 カルチェラタンの建物はいい感じなんだけど、中にいる人達が暑苦しい。やたら歌うのもなんだかな~。あと、理事長を「閣下」って、気持ち悪い。学生の自治権を主張する割に、権力にすり寄るみたいで、なんか嫌だ。こういうのも描き方で受け取り方が変わりそうなので、やっぱ作り手のセンスなのかな。 ただ、物語に破綻があっても、声優はきっちり仕事してたし、絵は相変わらずクオリティが高い。あと、手嶌葵の歌が本当にいい。 日テレ金曜ロードショーを視聴。
長澤シワだらけやぞ‼️❓そんなはずは❓‼️ほんまや‼️❓
テレビの録画。 ジブリのようで、ないような。 映像は間違いなくジブリ、内容は二流、いや、三流。 良いスタッフを揃えても、船頭が酷いとこうなる見本。 私でも、もう少しマシに出来る、テヘペロ、ただなんで貶すのやめます。 暇ならどうぞ。
本気に応える
自分の思いを言葉や行動で伝えていく若者達、それを受け止めてきちんと返していく大人達。そんな関係が清々しい。 子供扱いして逃げないというのは、意外と難しい。もちろん、本人が本気だからこそ相手をする価値があるのだが。 魔窟のようなカルチェラタンや、海を見下ろすコクリコ荘の雰囲気、いいなー。
やっぱり才能は息子には受け継がれなかったのを痛感させられる作品 ゲ...
やっぱり才能は息子には受け継がれなかったのを痛感させられる作品 ゲドといいこれといいジブリでやる必要がない 独立してこれを制作したならまだしも「ジブリの」がどうしても付くからそうしたらこれはジブリではないにしかならない もちろん独立して公開してもこれはヒットしてないのは言うまでもない
魅かれ合う男女が実は血のつながった兄妹であったという、まさに昼ドラ...
魅かれ合う男女が実は血のつながった兄妹であったという、まさに昼ドラのような展開。 最終的にはハッピーエンドのようにはなるが、まあ、可もなし不可もなしという内容だった。 ただ、何となく良い雰囲気の作品ではある。 それにしてもヒロインの本名は「海」なのに、なぜ皆から「メル」と呼ばれていたのだろう。
悪くはない…。テーマはなに!?
ジブリには珍しくテーマや伝えたい事が見えない作品。 『耳を澄ませば』の劣化版的な…。 声優陣は豪華絢爛。 内容よりも話題性で集客を計ったか。 でもまったく面白く無いわけでもない。 日本の古き良き時代の熱量は伝わった。 ジブリだと思って見なければ良かったのかも。
2回目で惚れた
昔観たときは良さがわからなかった。 確か、カルチェラタンって何?となってガリ版とか知らないし、劇中の歌も知らないから入り込めず、学生たちの台詞聞き取れなかったり理解できなかったのが大きいんだと思う。 今回は字幕をつけて観たせいか、理解しやすかった。 改めて観ると、風間父や理事長も声が小さいのとかすれがちなのとで聞き取りづらかった。 演出上そうなるときもあるだろうけど、台詞がわからずに物語を理解できず、それ故に良さがわからないのは残念すぎるから、そういうことがないといいな… 海ちゃん(メル)と風間の恋、メルと母の絆、父たちの友情、 学校も大切な舞台なんだけど、そこよりはメルと風間を中心とした人間模様に魅かれた。 パリが好きになったことで気付けたことがいくつかあった。 カルチェラタンが何であるか→パリ セーヌ川西岸の文化面で豊かな地域 海ちゃんのメルってフランス語で海をメールということからか!(トトロのさつきとメイを思い出したり)と自分で気付けたのも好きになった理由のひとつかも。 でもこういうことって気になると、わからないまま終わってしまうことで消化不良感から不満を持ちやすいから、簡単でいいから理解の手助けになるような、連想させる描写があるといいな。 昔の話だし、長女が自分を犠牲にして他人に尽くすのは当然だったのだろうけど、「お肉買ってきて」程度のお願いごとを聞かない妹弟、それを咎めるどころか「家政婦に頼まなかったのか」と訊ねてメルの落ち度かのように言う祖母にイラついてしまった。 (特に妹!姉の帰りが遅くなったのはあんたのせいなのに、手伝いもせずテレビかよ!!と) 横浜が舞台らしいけど、私はあくまで映画の中の世界が好きかな… 絵が美しかっただけに、写実的な現実に魅かれない。 吾郎監督の中では1番好きかな。
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