コクリコ坂からのレビュー・感想・評価
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時代の息遣いが感じれた良作
宮崎吾朗 第2回監督作品。
1作目のゲド戦記はまだ、見ていない。
なので、宮崎吾朗監督の作品は初見になる。
NHKスペシャルの完成までのドキュメントを見て
見に行く気になった。
監督と、あまり歳が変わらないのも
それで知った。
舞台は東京オリンピック前年の
昭和38年の横浜。
主人公の通う高校の様子や、
下宿屋を営む家の中を
町並みを
これでもかというくらい
丁寧に描いている。
その空気感が、
まるで、その時、その当時を
映し出しているかのような
錯覚すら覚えた。
インターネットもメールもなかったおかげで
考える時間は充分にあったよな、
と思った。
会わない時間、会えない時間が、
その後を豊かにする
そういうことがあり得た時代。
今の若者にとっては
これこそファンタジーだろう。
僕がそういう思いを抱いたほどに、
この作品は、
登場人物が息をしていたし、
画面から飛び出し生き生きとしていた。
宮崎吾朗監督の次回作にも期待が募る。
新しいものばかりに飛びついて歴史を顧みない君たちに未来などあるか!
2011年公開作品
監督は『ゲド戦記』『劇場版 アーヤと魔女』の宮崎吾朗
脚本は『ルパン三世 カリオストロの城』『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『紅の豚』『借りぐらしのアリエッティ』の宮崎駿
脚本は他に『海がきこえる』『ゲド戦記』『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』『劇場版 アーヤと魔女』の丹羽圭子
粗筋
時代は1963年の横浜
老朽化で取り壊し予定の男子文化部棟『カルチェラタン』
取り壊しに反対する文化部一同
そういった流れで親しくなり惹かれ合う海と俊だったが実の兄妹ではないかという疑いが発覚し気まずい雰囲気に
文化部の男子の雰囲気が良い
特に哲学部
育った時代が全く違うせいか今の高校生とだいぶノリが違う
自分の高校時代ともやはり違う
大学生だと自分が好きな記憶違いをしていたくらい
昭和テイスト
最近なにかといえば「昭和かよ」と見下す輩がヤフーニュースなど目に付くがとんでもない思い上がりである
そのうち「平成かよ」「令和かよ」と未来の若者に見下される日が来るだろう
そのくせ朝ドラは大東亜戦争を絡めるのが好きである(これは昭和世代の要望かも)
自分は「大正かよ」「明治かよ」などと見下したりしたことは一度もない
平成生まれなのに令和世代と宣う某タレントは痛々しい
結論を言うと俊と海は戸籍上兄妹になっているが血の繋がりは全く無い
海の実父雄一郎が亡くなった親友の立花の息子でまだ赤ん坊だった俊に育ててくれる身寄りがなかったので彼が実子として引き取った
しかし雄一郎の妻の良子のお腹の中には既に海がいて2人も育てる余裕はなかった
そこで赤ん坊を亡くしたばかりの船乗り仲間の風間に養子としてしゅんを預けた形
だから兄妹の禁じられた恋愛などというシチュエーションはない
よって「気持ち悪い」という感想は完全な誹謗中傷である
サジェスト汚染はなんとかならんのか
不愉快なのでGoogleはマップ以外なるべく使わないようにしている
Wikipediaでは海の学友の信子の父親が大工だと知らされているが実際のところそれは間違いである
正しくは左官であり大工ではない
左官と大工は明確に違いがあり大工は古来左官に対し右官と呼ばれていたがいつのまにか言われなくなりその代わり棟梁と呼ばれるようになり左官だけ言葉が残った
配役
港南学園高等学校2年でアメリカ暮らしの母の代わりにコクリコ荘での家事もこなし父が生きていたことからの習慣で信号旗を上げる習慣がある松崎海に長澤まさみ
海の幼少期に渡邉葵
港南学園高等学校3年で週刊の学校新聞『カルチェラタン』のチーフの風間俊に岡田准一
港南学園高等学校3年で風間の親友で生徒会長の水沼史郎に風間俊介
海の母方の祖母でコクリコ荘の管理人に松崎花に竹下景子
海の妹で港南学園高等学校1年の松崎空に白石晴香
海と空の弟で育ち盛りのためか大食いの松崎陸に小林翼
海と空と陸の実母で大学助教授でアメリカ留学中だったが帰国する松崎良子に風吹ジュン
コクリコ荘に下宿している医師で港南学園高等学校OGの北斗美樹に石田ゆり子
コクリコ荘に下宿している油絵画家を目指す尾大の3年生の広小路幸子に柊瑠美
海と空と陸の実父で戦中は海軍だったが戦後は船乗りで朝鮮戦争の兵員輸送に従事していたが機雷による爆発で船が沈没し亡くなる澤村雄一郎に岡田准一
俊の養父で雄一郎とは船乗り仲間でタグボート業を営む風間明雄に大森南朋
俊の実父で俊が生まれたばかりで妻を亡くし自身も海難事故で亡くなる立花洋に風間俊介
良子と明雄の知人で雄一郎と洋とは海軍だった頃からの親友の小野寺善雄に内藤剛志
港南学園高等学校を経営する法人の理事長で徳丸書店の社長の徳丸に香川照之
徳丸ビル受付係に藤巻直哉
徳丸理事長の秘書に伊藤綾子
海の学友でアンパンが好きな悠子に手嶌葵
海の学友で父が左官の信子に冠野智美
全校討論会壇上の発言者に桝太一
その世代でもないのに上手く描いてた
最高のジブリ作品
ジブリ作品で最も好きな作品
あの時代、思春期の主人公のささやかな心の動きは、彼女にとってはっきりし過ぎるほどの恋心。
それはあえて口にこそ出さなかったものの、あまりにもはっきりしていたので隠すことなどしないし、恥ずかしいことでもない自然なことだったのだろう。
ギターを弾き始めたころにこの作品の主題歌を覚えた。
あの、僅か短い間だけ感じた切ない気持ちを表現するかのようなメロディに胸が熱くなる。
ちょっとしたことで消えてしまうかもしれない。
そんな気配をあの曲から感じ取ることができるのは、そこに強い共感を感じるからだろう。
芽生えた喜びと同時に、その背後に忍び寄るようにある壊れの怖さ。
思春期の恋ほどそれがあからさまなことはない。
特に当時は確かなことなど何もなかった時代で、みんなが守りたがっているカルチェラタンの存続さえ不確かだ。
目に見えるように動く経済発展と兄弟たちの成長、そして去っていく先輩。
古いものはどんどん解体されて新しいものが建っていく。
そんなにはっきりと自覚しているわけではないが、自分自身も確実に変化していると、主人公は思っていたのかもしれない。
今のこの思い。
揺らぎようないほどはっきりした思い。
それを誰かが壊そうとしても、決してできないと。
今あるたった一つの確かなこと。
この青春時代の淡さに、私はどうしても泣いてしまう。
実際にそんな経験などないはずだが、そこになぜこんなにも強い共感が生まれてしまうのかわからない。
私にとって恐ろしいほど青春を感じる作品。
タイトルなし(ネタバレ)
流石は宮崎駿先生の脚本だと思うが、設定が異様で複雑すぎる。それなら、最初から横浜的に見せるべきだ。少なくとも高畑勲先生の流れを宮崎駿先生がファンタジー抜きで語った事になる。
なんとなく『うる星やつらビューティフル・ドリーマー』の文化祭見たいな感じが良い。本当のこの頃は安保闘争の敗北感に苛まれて、その後の70年代の学生運動と反ベトナム戦争だったのを思い出す。それをこういった建物の存続問題に絡めて描いていると感じた。宮崎駿先生がリベラルな証拠だろう。
瑞々しい昭和の青春感
感想が残らない不思議な映画
雰囲気も街の景色も、主要な登場人物も好きだった。
でも感想を書こうとしても特に言葉が浮かばない…あれが良かったとも悪かったとも思わない、なかなか無い状態で戸惑ってる^^;
いくつかの物語を形成する要素がそれぞれで進んでいて、それが関わり合っていないような感じがした。
カルチェラタンの取り壊しを防止することはこの物語の中で何の意味があったんだろう?
お母さんが子供を置いてアメリカに行っていたこと、海ちゃんが一人で負担を背負って下宿屋を保っていることは、何のための設定だったんだろう。
これらが無くても核となる兄妹問題、恋愛、父への思いには何の影響もないような気がする。
独立した要素が繋がらないので深みが出ず、でもそれぞれはそこそこ面白く、良くも悪くもどこも引っかからないまま終結してしまったのでこんな感想になっているんだと思う。
だけど全然嫌いじゃないし、むしろジブリの中で好きな方かもしれない。
本当に不思議で何と言っていいか分からない作品。
高校生の切ない恋心。学園闘争という設定は高校生には無理が無いか?
皆さんのレビューを読んでいたら
ここにたどり着いた
思い出して、レビューする
主人公は高校生の女の子「松崎海」
父は早くに他界し、母は海外に単身赴任中
祖母と弟と一緒に暮らし、実家の下宿「コクリコ荘」一人で切り盛りしている
高校では、部室棟のカルチェラタンの取り壊しが計画されていて
ここで活動する男子たちが反対運動を始めていた
反対運動に参加する風間俊と出会い、次第に惹かれていく
そして海も反対運動に協力するようになる
という物語
お互いの気持ちに気付き、距離を縮める二人だが
俊は、自分たちが兄弟であることを知ってしまう
これまで通り友達でいようと言う俊
訳を知りたい海
で、結局は
「戸籍上は兄弟だけど、血は繋がっていない」
というオチ
なんか、二人の出生の秘密ばかり気になってしまい
ほかのエピソードについて理解できないままに見終わってしまった気がする
例えば、なぜ海はひとりでコクリコ荘の仕事頑張るのか?
とか
20233年7月
金曜ロードショーを録画して鑑賞
ノスタルジックな雰囲氣
よかった
見たことあると思ってたら見たことなかった。
•学生の恋愛だと思ったらきょうだいで恋愛できないとなって最後きょうだいじゃなかったから恋愛できるという話
•掃除のシーンとか好きだった。
•主人公めちゃくちゃいい子!
バンカラ時代の上澄み
1960年代初頭。下宿屋を切り盛りする女子高生と、新聞部部長の淡い恋を描く物語。
宮崎吾郎監督のジブリ作品ですね。ネットでは割りとネガティブな意見を目にする作品ですが、金曜ロードショー放映を機に鑑賞。結果、それ程悪い作品とは思えませんでした。
作品は、恋愛物。60年代の学生運動全盛期の高校を舞台に、カルチェラタンの存続運動を絡ませながら物語は進みます。
主人公の海。いかにもジブリ作品に出てくる女性らしいキャラですね。綺麗で、逞しくて、生活力があって・・・それでも可憐で、一途で・・・とても魅力的です。
絵も流石にジブリクォリティ。キャラも安定していますし、表情もしっかり。アクションはそれ程ありませんが、動きもなめらか。
ネガティブな評価の中に、兄妹の恋愛が描かれていることで「気持ち悪い」との感想があるようですね。でも、それは流石に無理があるように思います。ず~と一緒に過ごしている兄妹ならまだしも、一度も一緒に住まず、存在も知らなかった間柄。その二人が先に恋愛感情を持ってしまったら、気持ちを抑えられなくても仕方ないでしょう。寧ろ「兄妹だからこの恋はお終い」と割り切れる人間の方がどうかしています。
ただ、宮崎監督がこの時代を描く動機、理由が分かりません。これが駿監督が描くのであれば、意味も想像出来ます。
自らが生きたバンカラ時代への郷愁。その良さと勢いを映像に残す・・・となれば、その気持ちに共感出来ます。
でも、吾郎監督は1967年生まれ。この時代を積極的に描く動機があるように思えません。カルチェラタンの生徒たちのデフォルメされた言動や、女子生徒達が大掃除に駆け付けるシーン等は、バンカラ時代の上澄みを救ったような底の浅さを感じてしまいます。
「実は兄妹ではない」の経緯もご都合主義に感じますし、海がカルチェラタン存続の中心人物になった描写も少し足りないようにも思えたのも残念なところ。
始終切ない
始まりはコクリコ荘に住む主人公。
船乗りの父を亡くし、大学の先生である母とも離れ、兄弟と共に暮らしている。
長女である主人公の声優を務めるの次女である長澤まさみ。そして主人公と同じく船乗りの父を亡くした駿の声優は次男の岡田准一。声優が次女と次男にも関わらず、長女らしい責任感と一人っ子らしさのある声ができることに驚いた。心情が籠ってて違和感がない。
どこかで見かけたのだが、コクリコ坂はメロドラマチックでありながら、映画にしてはリアリティがあるそうだ。例えば、メルが料理を作っている時の顔。普段から料理を作る人ならわかると思うが、料理を作るときに真顔でない人はそうそういない。この作品は無駄に描かないから、淡々としていると言われがちなのも納得だ。無駄のない綺麗な作品だと思うのだが、あまり惹かれないものなのだろうか。ハウルの城や千と千尋をジブリの代名詞だと豪語する人たちに魅力が伝わらないのが残念だ。アクション映画ではなく人の心情に特化した映画だと私は思う。映画ではアニメに関わらず、ドラマでもオーバーリアクションが付きものなのだが、主人公たちのリアルな表情といい街並みや時間の流れが昔を彷彿とさせるかのようにリアルだ。
難しい内容だと感じるのもわかる。おそらく、朝鮮戦争や旗の意味、カルチェラタンの歴史を知らないとわからないのかなと思ってしまうのだろう。簡単に言えば、部室取り壊しを反対する生徒たち動きと亡くなった父親が一緒かもしれない海と駿のメロドラマが並行に進んでいる。カルチェラタンを掃除したのにも関わらず夏休み中に取り壊しが決定したり、お互い惹かれあったのに父親が同じかもしれない、などとこのいい加減な理不尽さがあるのがこの作品の醍醐味。
なにをもってジブリではなくジブリとはこんな部分もあると感じた作品だった。
誰か教育したほうが
先日テレビ放映されたのを観ました。
で、これ、過去に観たことある。
けどカケラも印象に残ってなかった、と気付きました。
ジブリなので絵も音楽も一定基準はクリアしてます。
あらすじは・・・一昔前の流行り?
たわいない内容ではあるものの、
これもうまく描ければ甘酸っぱい青春ドラマと
楽しめたかもしれない。
が。いかんせんつまらない。
説明は不足しているし、
それなりに人数が出るわりには
どの人物も多彩と言えるほどの味付けもない。
ヒロインも事実判明でほっとしたふうだが
その前にそんなに葛藤してましたっけ?
わかりやすい構成の組み立て方や
人物の掘り下げ、活き活きした動きなど
誰か教えてあげて。
立派な先輩達がジブリにはいるんだから・・・。
タイトルと設定だけ拝借
原作漫画は「なかよし」で連載されてるのを読んでいた…ような気がする。こと細かに覚えてないけど。「りぼん」に乗り換えた頃かもわからない。でも、スタジオジブリがアニメ化すると聞いた時、こんな古い、無名の作品をなんで?と思った。原作には、ジブリ好みのまっすぐで前向きな雰囲気もなかったしなぁ。でもまあ、結局タイトルと設定だけで、中身は別物であった。「風立ちぬ」もそうだけど、それなら原作なしでもいいんじゃないのだろうか。素朴な疑問。
ヒロイン海の食事作りが、くどいくらい丁寧に描写される。マッチでガスの火を点けるなんて、今の子は見たことないだろうな。昭和の風俗として、博物館で収蔵して欲しいわ。
カルチェラタンの建物はいい感じなんだけど、中にいる人達が暑苦しい。やたら歌うのもなんだかな~。あと、理事長を「閣下」って、気持ち悪い。学生の自治権を主張する割に、権力にすり寄るみたいで、なんか嫌だ。こういうのも描き方で受け取り方が変わりそうなので、やっぱ作り手のセンスなのかな。
ただ、物語に破綻があっても、声優はきっちり仕事してたし、絵は相変わらずクオリティが高い。あと、手嶌葵の歌が本当にいい。
日テレ金曜ロードショーを視聴。
長澤シワだらけやぞ‼️❓そんなはずは❓‼️ほんまや‼️❓
本気に応える
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