スリーデイズのレビュー・感想・評価
全72件中、1~20件目を表示
課長っ~、今回の原題なんですが・・・・
山岡
「『THE NEXT THREE DAYS』」って言います・・・」
課長
「おいおい、またDAYSかよ、アメ公アフォばっかりじゃの」
山岡
「どうします、課長?無難に『ネクスト3デイズ』あたりにしときます?」
課長
「まんまかあ、もうちょい、考えたフリしとこうや」
山岡
「では『ネクスト』」
課長
「それ、あのクソ映画のタイトルまんまじゃねえか」
山岡
「失礼しました。では『3デイズ』」
課長
「(無視して)そういや、こういうの、いつから始まったんだ?」
山岡
「おそらく『13デイズ』あたりからでは?」
課長
「はあ、タイトルだけじゃもう何の映画かすら分からんのう。今回のメンツは誰や?」
山岡
「はい、監督ポール・ハギス、主演ラッセル・クロウです」
課長
「このメンツで『THE NEXT THREE DAYS』かよ、アメ公、売る気あるのか?」
山岡
「そこが一番の謎ですね。しかし案外アメリカ人は『DAYS』好きなのでは?」
課長
「(段々面倒くさくなり)こないだのあれ、ギブソンとマーティン・キャンベルのあれ、なんじゃったかいの?」
山岡
「野獣、いえ『復讐捜査線』です」
課長
「はあ、そんな感じでええやん。メンツ的にも互角だろ?『脱獄捜査線』とか『スリーデイズ捜査線』とか」
山岡
「捜査はされる側ですけど。もう会議まで時間ないですし、『スリーデイズ』でいきましょうか?」
課長
「おお、もうそうしとけや。お、会議の時間や。ああ、しんど。おお、そうや、ポスターはかっこよくの」
山岡
「今回のクロウはかっこよくありません。」
課長
「なんでもええけ、そう見える絵にしとけや、お前、そんぐらいわかっとるじゃろが」
内容
脱獄の手助けをする方法を必死で盲信して勉強するオヤジのお話
くだびれ具合がとってもよく出てて、奥さん救う以前に自分の命を危険にさらし、自分は死んでも息子を祖父母に預けりゃええか、ぐらいな勢い。
勉強とはそういう過酷なものなのだ。
だからこその先生役なのかもしれない。説得力がある。
そしてダンナのくたびれ具合とその狂気じみた決意に対し、その父の、それでも遠くで見守るしかないという感じを、ブライアン・デネヒーが非常に静かに力強く演じているため、妙な説得力と感動がある。
まるで受験間際の高校生を見守る親御さんのようでもある。
【85.8】スリーデイズ 映画レビュー
映画『スリーデイズ』(2010)総合批評
ポール・ハギス監督による2010年のサスペンス・スリラー『スリーデイズ』。愛する妻が殺人罪で投獄され、その無実を信じ続けるごく普通の大学教授が、絶望的な状況下で妻を脱獄させ、国外へ逃亡させるという大胆な計画を実行に移していく物語。オリジナルである2008年のフランス映画『すべて彼女のために』の骨子を活かしつつ、ハリウッドならではの重厚なスケールと、より明確な真実の提示が、全く異なる魅力を持つ作品に仕上げている。
作品の完成度
本作の完成度は非常に高い。特に評価すべきは、前半の静謐な人間ドラマと後半の怒涛のサスペンスアクションが見事に融合している点。前半は、妻の無実を信じて法廷闘争に奔走するジョンの姿を丹念に描き、絶望の淵に立たされた彼の葛藤と決意を丁寧に描写。この心理的な積み重ねがあるからこそ、後半の脱獄計画が単なるアクションではなく、愛する家族を守るための必死な戦いとして観客に訴えかける。
物語の終盤、フラッシュバックによってララの無実がはっきりと明かされるという構成は、観客を感情の頂点へと導く巧みな演出。しかし、その後に続くラストシーンが、この作品を単なるサスペンスで終わらせない。真実の証拠であるボタンが、刑事に見つけられることなく雨に流されていくという展開は、無実が証明されるべき社会の不条理を鋭く描き出す。家族は逃げ切って平穏な生活を手に入れるものの、真実が公に明かされることはないという、虚しさと皮肉が混在する余韻が、本作の完成度を一層高めている。
監督・演出・編集
監督ポール・ハギスの演出手腕が光る。前作『クラッシュ』でも見せた、複数の登場人物の視点を巧みに織り交ぜる手法が本作でも健在。ジョンの視点だけでなく、彼を追う刑事や、獄中のララの心情も細やかに描写することで、物語に奥行きを与えている。特に、ラストシーンにおける刑事の視点での描写は、観客に真実を突きつけながらも、救いと不条理を同時に感じさせる。後半の緊迫した逃走劇では、カット割りの速い編集と効果的なカメラワークで、観客の心拍数を上げる演出に成功。観客を飽きさせない緩急のつけ方も見事。
キャスティング・役者の演技
主演、助演の演技が作品を支える重要な要素。
• ラッセル・クロウ:ジョン・ブレナン役
平凡な大学教授から、愛する家族のために手段を選ばない男へと変貌していくジョンを熱演。当初の戸惑いや恐怖、焦燥感をリアルに表現し、感情の揺れ動きを丁寧に演じている。特に、脱獄計画に必要なアイテムを手に入れるために犯罪に手を染め、精神的に追い詰められていく姿は、観客に強い共感と緊迫感をもたらす。彼の体格の変化も役作りの一環であり、平凡な市民が極限状態に追い込まれていく様を説得力のある演技で体現。彼の繊細かつ力強い演技が、本作の重厚なテーマを深く掘り下げている。
• エリザベス・バンクス:ララ・ブレナン役
無実の罪で投獄され、絶望に打ちひしがれる妻ララを演じる。夫の深い愛に支えられながらも、過酷な刑務所生活で精神的に追い詰められていく姿を迫真の演技で表現。出番は多くないものの、その存在感は絶大で、彼女の悲痛な叫びや、夫の決意を知った後の心の変化を繊細に演じ、観客に強い印象を残す。特に、投獄後の憔悴しきった表情は、ジョンの脱獄計画の動機を強力に補強。
• ブライアン・デネヒー:ジョージ・ブレナン役
ジョンの父親ジョージを演じる。息子を深く愛し、その行動を心配しながらも理解を示そうとする複雑な心情を見事に演じている。彼の存在は、ジョンが孤独な戦いの中で唯一の拠り所となるものであり、物語に深みを与えている。短い出演シーンながらも、その温かさと威厳を兼ね備えた演技は、観客に深い感動を与える。
• リーアム・ニーソン:デイモン・ペニントン役
脱獄の専門家として、ジョンに助言を与える元脱獄犯デイモンを演じる。わずかな出演時間ながらも、その圧倒的な存在感と説得力のある演技は、観客の記憶に残る。彼のアドバイスが、ジョンの計画のリアリティを高める重要な要素となっている。彼の出演は、物語の鍵を握る重要な役割を果たし、作品全体のサスペンス性を高めている。
脚本・ストーリー
脚本はポール・ハギス自らが手掛け、フランス映画の緻密なプロットを忠実に踏襲しつつ、アメリカ映画らしい娯楽性を加味。主人公がごく普通の人物でありながら、綿密な計画を練り、予想外のトラブルに直面しながらも、妻への愛を原動力に乗り越えていくストーリー展開が秀逸。終盤のフラッシュバックにより、観客に真実を明確に提示しつつ、ラストシーンでその真実が公にされないという皮肉な結末を用意する構成は、観客に深い余韻を残す。
映像・美術・衣装
ペンシルベニア州ピッツバーグの街並みを効果的に活用した映像が印象的。暗く、重厚なトーンで統一された美術は、物語の緊迫した雰囲気を増幅させている。特に、刑務所のシーンや夜の街での逃走シーンは、そのリアリティと美しさが見事に融合。衣装は、登場人物の日常性とキャラクターの心情を反映するようなリアリティのあるものが選ばれており、ジョンが次第に身なりを構わなくなる様子も、彼の精神的な疲弊を表現している。
音楽
音楽は、ティム・バートン作品で知られるダニー・エルフマンが担当。彼の音楽は、過度な感情表現を避け、ミニマルでサスペンスフルな雰囲気を創出。特に、後半の逃走劇では、緊迫感を煽るようなパーカッションとストリングスが効果的に使用されている。主題歌は特に設定されていない。
アカデミー賞または主要な映画祭での受賞・ノミネート
本作は、アカデミー賞をはじめとする主要な映画祭での受賞・ノミネート歴は確認されていない。しかし、そのクオリティの高さから、多くの映画評論家や観客から高く評価された隠れた名作である。
作品 The Next Three Days
監督 ポール・ハギス
120×0.715 85.8
編集
主演 ラッセル・クロウB8×3
助演 エリザベス・バンクス B8
脚本・ストーリー オリジナル脚本
フレッド・カバイエ
ギョーム・ルマン
脚本
ポール・ハギス A9×7
撮影・映像 ステファーヌ・フォンテーヌ B8
美術・衣装 ローレンス・ベネット B8
音楽 ダニー・エルフマン A9
【”絶対に諦めない大学教授の男。”突然、殺人犯として捕らえられた妻の無実を只管に信じる大学教授が企てた、妻を脱獄させる計画を実行する様をスリリングに描いた作品。】
■妻ララ(エリザベス・バンクス)が彼女の女上司の殺人の容疑で逮捕されてから3年が経つ。大学教授の夫のジョン(ラッセル・クロウ)は妻の無実を証明するため弁護士を立て、奔走してきたが、殺人罪が確定したことで絶望した妻は、自殺未遂騒動を起こす。
その妻の姿を見て、脱獄させるしかないと決めたジョンは、7度脱獄した男デイモン・ペニントン(リーアム・ニーソン)の助言を基に綿密な計画を練り上げ、実行する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作を観ると、どうしても”司法は機能しているのか!”と考えてしまうが、そこを考え出すと面白みが無くなる、というかラッセル・クロウがジョンを演じているので、そんなことは徐々にどうでも良くなり、この映画の流れに引き込まれるのである。
・序盤のジョンがでデイモン・ニントンから教授、脱獄方法を綿密に検討し、妻が収監されている群刑務所から、35分以内で検問を突破する事を検討する、彼の自宅に壁いっぱいに貼られた地図や、様々な情報を書き入れた壁の絵がリアリティを醸し出している。
・ララが、重度の糖尿病である事を記した刑務所の定期健康診断書の差し替えや、何度も騙されながら、悪の組織に大金を払って作らせた身分証明書や、パスポートを手に入れる過程もハラハラで面白い。
・そして、ララを脱獄させ、友人になった女性に預けてあった息子を迎えに行くシーン。時間切れになり、息子は後から方法を考えて迎えに行くとララに言った時の、ララの行動も強い母性を感じる。
<今作は、最後までジョン達の逃亡シーンがハラハラなのであるが、彼が警察に掴ませた壁に貼ってあった多くの逃亡資料に仕掛けられていた”写真”などのトリックも、鮮やかで、逃亡先の国で妻と息子がベッドで寝ている顔に焦点を当てて、写真を撮るジョンの姿が、格好良き夫であり、父であると思ったスリリングな作品である。>
戦うお父さん
ほんまラッセルクロウはこういう役が似合う。奥さんの無罪が証明できなかったのは残念やけど家族3人ベネズエラで新たな人生を歩んでほしい。
主人公の父親が全てを察していてお別れの挨拶をしているところは少しジーンときた。あのシングルマザーのお母さんも察してたけど特に通報しなかったんやろうなあ。いい人やな。それにしてもシカゴPD!リーアムニーソン!出てる人は豪華
冤罪過ぎじゃない?
全力投球
奥さんとの逃避行のシーンはスリリングだが、もう少し短く纏めて欲しかった。
天は自ら助くる者を助く。脱獄準備の所が間延びしてしまった気もする(脱獄は簡単なことではないので当たり前ではあるが)が、奥さんとの逃避行のシーンはスリリングで実に良かった。ラッセル・クロウはやはりグラディエイターがベスト(5回以上観た)で、やはり彼には強き良き父親役が合うと思う。オランダ人ぽい顔の奥さん役の女優が可愛らしいと思った。納得しかねるのは
1)何故主人公は真犯人探しの努力をしなかったのか?脱獄より簡単だと思うのだが
2)なんでこうも簡単に冤罪が生まれてしまうのか?ということ。日本の感覚だと終身刑は重すぎるとも思うのだが。エンドロールを見るまでニアム・リーソンが出ていた事に気が付かなかった。
君の人生を取り戻す
当時、映画館で観ました。
無実なのに収監されてしまう妻のララ(エリザベス・バンクス)が不憫です。
ラッセル・クロウ演じる大学教授のジョンが、かつての脱獄王❓(リーアム・ニーソン)から情報を得て、実際に計画を実行していくのはハラハラしました。
ブライアン・デネヒー演じる父親とのハグも、哀愁ただよう感じでしたね。
最後、逃亡に成功した彼らは、どのように暮らしていくのでしょうか。
なんとなく意味ありげなラストでしたね。
個人的には楽しめました。
面白かったけど…
ラッセルクロウ頭良すぎ!!
ラッセルの行動原理おかしくないか?
日本ではまずありえないクライムサスペンスですね。
妻が冤罪で投獄されるなら、全力で冤罪を晴らす方向に進むべきなのに、なぜかラッセルは妻の脱獄→国外逃亡を目指すようになっていく。
その行動力たるや、殺人も厭わずというから凄まじい。相手がたとえ地元のギャングでも、彼らにも子供や家族がいるだろうに。
映画の構造的に、ラストまで妻が無実かどうかはボカシてあり、そのために観客は強いフラストレーションを感じます。ラッセルは、たとえすべてを敵に回しても、妻を守り抜くということでしょうね。
最終的には「ああ、こういうこと?」という決着を見ますが、映画の中でのハッピーエンドはありません。
冒頭で、妻がこっそりクスリを打っている描写も、実は糖尿病のインスリンで、何ら日常から逸脱していないのに、あたかも妻は薬物中毒で、衝動的に殺人を犯しても不思議ではないという伏線のように働きます。
ラッセルが計画を練っていき、綿密にリハーサルを繰り返す様には巧妙に伏線が張ってあり、決行してからの逃亡劇は最後まで息が抜けないような展開に仕上げてあります。そこは見事です。
どうやら、この映画は妻の無実を信じて疑わない男の、手段を問わない行動力と、それが破滅に向かうのか成功するのかの瀬戸際を行ったり来たりする様をハラハラドキドキしながら見守る映画にしたかったようです。
だったら、観客がもっとラッセルに感情移入できるようにストーリーを展開するべきで、そのためには、ラッセルに強い動機が不可欠です。
妻が無実であると確信していること。
子供がいじめられ日常生活が全く破綻してしまっていること。
警察が無能で初動捜査に問題があったこと。
などをきちんと描いて欲しかった。
いずれにしても、この作品では複数の殺人が語られますが、どれも犯人が捕まらないという、クライムサスペンスとしては何とも後味の悪い仕上がりとなっています。
私は、いただけませんでした。
2014.6.4
真相究明できないなら。
やはりアメリカ映画。自分さえ良ければ良い。そんな精神なんだな。殺された人は悪者だから同情されなかっただけで、一般人だったら?殺して道ばたに捨てて、お金奪って逃げるとは本当に狂気の中で生きる感じだろうけど、ふと我に返ると、どうなんだろう?妻を信じる心は良いのだけど。
ダメな人の逃走劇にはスリルがある
犯人を探さないという切り口
面白かったかと言えば面白かった。
しかし、共感は到底できなかった。
だって、脱獄映画するより真犯人を探す方がずっと楽だと思う。
百歩譲って子供が居なかったらいいだろう。当事者同士でやるのだから。
逃亡先で怯えながら生活していくのか?
警察に追われて子供が巻き沿いになったらどうするのか?
妻の意見すら聞かずジョンの行動は余りにも自分勝手だったと思う。
結局は全てジョンのエゴなわけだし。
しかしラッセル・クロウが妻を助けたい余りドンドン
やばい計画を進行していくさまは中々鬼気迫るものがあった。
ラッセル・クロウと言えばいまタフガイが多く見られるが
この映画ではごく普通の大学教授でバイオレンスとは全く縁のない男を演じた。
いつものような自信に満ち溢れた感じではなく、神経質な弱々しさありつつも
愛する妻の為に大胆な行動に出てしまう姿は一見の価値ありです。
この映画の面白いところは、単に真犯人を突き止めるのではなく、
無罪の妻を脱獄させるというトンデモアイデアで善悪云々は置いておいて
切り口を変えると中々新しいものが見られるにだなと。
ラストで実は妻がやってたという落ちだったら凄いと思ったんだけど
流石にそこまでやっちゃうとジョンも子供も可哀想か?😅
緊迫した逃走劇
妻の無実を信じ、計画を企てる大学教授のジョンをラッセル・クロウが、ある朝突然殺人容疑で逮捕される美しい妻ララをエリザベス・バンクスが、大人の魅力で魅せる。
愛する妻の為、過激な行動を起こす夫ジョンに疑問符は残りましたが、緊迫感溢れた逃走シーンはかなり見応えが有りました。
環境意識が高い人が乗るTOYOTA PRIUS、日本企業の高い評価が誇らしい✨
ラッセル・クロウの渋く男っぽい表情がいい。
—何でこのゴミ袋だけが見つかったと思う?
テレ東を録画にて鑑賞
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