星を追う子どものレビュー・感想・評価
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すずめの戸締まりを理解する上で重要な作品
新海誠監督の過去作で『すずめの戸締まり』の物語構造に一番近いのは、この作品ではないかと思う。少女が主人公であること、イケメンに出会った旅に出ること、地下世界で死者に会おうとする話であること、「いってきます」というセリフや常世っぽい世界の存在などなど、共通点はたくさんある。世間的には新海誠の作品らしくないと言われるこの作品は、確かに絵柄を変えてみたり試行錯誤でもがきながら作ったものだと思うが、後の新海誠の作品で重要なモチーフ、神話の引用など、が割と登場するので、重要な作品でもある。
ここで重要なのは「死者」という存在をどう認識するかということで、死者は生きている者とどこかで共にあるのだという感覚だ。『すずめの戸締まり』が東日本大震災を題材にしていることから、死者と生者がどう共存するのかを描く必然があったが、その以前からこのテーマに新海監督は挑んでいたのだ。いろいろと注目するポイントを変えてみると、本作も決してただの失敗作ではないことに気が付く。
門番弱くね?
昭和中期頃を舞台としたお話なんだろうか?何とも不思議で悲しい物語である。新海誠はどういった思いでこのストーリーを考えたのだろうね。これだけは言えるが、「誰も悪くない」に尽きるでしょう。皆んなそれぞれ悲しみを背負いながら生きているという事なのか?悲し過ぎるねメインキャラ達は。アスナや先生、シュンシン兄弟、アガルタの人々も何か終わりの無い悲しみの中に囚われた物語なんだろう。
それにしても、一体誰向けのアニメーションなのかな?子供が観る内容じゃないし、馬鹿や心無いアホ共が観るアニメでもない。心に傷を負った人々向けなんであれば、範囲狭すぎかな。ジブリや細田守とは違い、新海誠作品は余りにハッピーエンドが少なく悲しい話が多い。ジブリは勇気を、細田守は元気を、新海誠は…、心の傷を乗り越える為のアニメかな〜
十数年ぶりの2回目視聴
アマプラで配信最終日なので、久々に観直してみた。前回は(十年以上前)ファンタジー色強過ぎて、ジブリっぽさが鼻について、何度か中断して飽きてた記憶が残ってる。
すずめ体験後に観るとテーマの大きさに気付かされた。(以前の自分に読解力が足りなかっただけかも)
ただし、ジブリ臭さはちょっと強めに感じる。
死者を甦させる、というタブーは古今東西あらゆる神話に出てくるコンセプト。受け容れ難い感情の暴走なのだろうけど、その流れに逆らっても決して成就しない結末となるのが世の常。
(クリリン達の事は別世界と言うことで………)
新海作品の中で1番苦手だったけど、君の名やすずめにもヒケを感じる事のない秀作なのが理解出来た。(ただし、自分の中では5センチが1番だ)
アニメーションのこういう演技が好きっていうのが伝わってくる。 ジブ...
アニメーションのこういう演技が好きっていうのが伝わってくる。
ジブリで見たことある感じのみんなが好きな演技。
そうするとジブリと比べてしまって、ジブリより絵柄?デザイン?が弱く感じた。
他の作品の名前がいくつか浮かぶ。
セリフがつまらないのが残念。
設定は考えられてそうだけど、ストーリーに惹きつけられなかった。
それにしても既視感がすごい…。
真面目で健気で静かに傷つくような女の子好きだよね。
私も好きだけど、まただなと気づきたくない。
これが後のヒット作に繋がる感じはあった。
所々、他の新海誠作品とも似てて、新しいものを新鮮な表現で見たい。
新海作品の中では一番好き
タイトル通り。
確かに全般に流れるジブリ感あふれるテイスト!
ジブリに思い入れのある人ほど
あれれ?と感じること請けあい。
ただ、私がこれを新海作品の中で一番好きなのは
ファンタジーだから多少、首をひねる事でも
まあそういう世界ってことで、と
強引に流せるから。
加えて気持ち悪い自分の内面しか見てない
少年がメインではないこと。
少女が主役だからか、やたらとウジウジせずに
話が展開していくのが
良かったのかもしれません。
ただしいつも最後のツメが甘い。
どんでん返しがないとしても
その終わりに落ち着いて満足した、て
感じられるだけの何かがいつも無いのだ。
主役が思い悩んでいても、ほとんど相手との
直接のやり取りがなくて、
主役の気持ちの中だけでよく分からないうちに
解決したわー。
というのがだいたいお約束のパターンですね。
ケガレダ・クウッ・・っ何処かで見た様な作品。
内容は、命についての新海誠なりの監督作品。主人公アスナと臨時担任森崎先生との自分自身の寂しさを理解する為に、命の根源があるという地下世界に旅をする物語。???簡潔すぎてご都合主義の説明不足が半端なく、またもや観客置き去り感動巨編に感嘆します。印象的な台詞は『ケガレダ・クウッ』地下世界の影の様な物に主人公が食べられそうになる場面。既視感がありすぎて困ります。そうジブリのそれです。他にもハイジ・コナン・母を訪ねて・ナウシカ・ラピュタ・トトロ・魔女宅・もののけ・ハウル・千と千尋などを彷彿とさせながら必要以上に美しい景色には驚きました。印象的な場面は『存外役にたつかもな・何かあるはずだ・ここはケツクァトルの墓場か?まだ代償が足りないか?』など説明台詞が多く既視感が凄かった所です。印象的な状況は、もう一人のキーパーソンである森崎先生の葛藤です。何だか戦争の生き残りで奥さんを亡くして10年後も忘れられるず海外から帰ってきた政府の秘密組織の人間で、地下世界との人と普通に話せたり何故か主人公にそっけない。どれどけ設定盛るんですかって感じで結局詳細は分からない感じが凄い。最後地下世界のアガルタで生きる決心をしたというお決まりの諦観が何とも置いてけぼりを誘います。タイトルにも星(いのち)を追う子どもにも触れますが、違和感ある人も多いのも納得してしまいます。子供ではなく子どもで、子供はそれ程出てなくない?!シュン君の喪失感処理と父親の喪失感処理が簡単過ぎて怖かったです。なにわともあれ迎合的で短絡的なので、命について如何いう事が伝えたかったのかが不明瞭で作家性の暴走も抑え気味な所は、もっとぶっ飛んだ感じを希望したいです。
いい話だけど、ジブリっぽさが…
『すずめの戸締り』で新海監督のファンになり、
似た世界観を持った映画と知ったので観ました。
少しだけ、似た世界観を感じました。
純粋さ、人間の愚かさ、を描いているように感じました。
キャラクターは、主役の女の子と、お母さんは、新海さん、それ以外はジブリ。
風景は、新海さん。
脚本は、半々。
って感じです。
新海監督のトコは、以前ジブリで働いていた人達が多いらしいけど、
ジブリ色が濃厚すぎて、ジブリ×新海監督が変な感じ…
序盤の、世界観、展開、の方が、新海監督らしくて好きだし、そっちを観たかった。
徐々に冒険活劇に変わっていきます。
悪くないけど、うーん…
少しだけど、イザナギやイザナミの話が出てくるのは新海監督らしかった。
悪くは無いが、既視感がすごいw
多くの人がコメントされている通り、ジブリの影がどうしても見え隠れしてしまうw
新海作品を少しずつ観てきた自分としてはもう少し恋愛を期待していたが、どちらかというとラピュタに引っ張られている感が非常に強い。
またジブリ作品のキャラクターに非常に似通ったキャラが次々と出てくるので既視感が半端ないw
作品としては冒頭から説明もなくファンタジーなカラーが強く、ジブリはここらへんが上手く観客を連れて行ってくれるが、今作は比較的、客を置き去りに行ってしまう感がすごかったw
しかし徐々に話を理解していくと面白いのだが、丁寧な導入を経ての流れだともっと入り込めて良い作品であったと感じた。
また明日菜にあまり感情移入ができずにそこも少し残念な部分かな?と。
お母さんとお父さんの話ももう少し掘り下げてくれれば引き込まれたのではなかったか?
しかしながら2時間みっちりの作品でもあり、かなり冗長に感じられた。また特に目新しい展開も少なく、地下世界なのに太陽があるの?とかオーロラも出てるのか?等の設定にモヤモヤしてしまった。
テーマとして人の死というものも取り扱っており、大事なものや大切なものを失ったことがある人には心にくる内容でもある。作中のセリフにも素晴らしい言葉が散りばめられていた。
映像は安定の美しさでとても素晴らしいが、やはり新海作品の「心の描写の上手さ」をもっと観たかったと思った。
ファンタジーや冒険譚のような作品も楽しいではあるが、それならもっと振り切った作品もみてみたい。
新海ファンだけにおすすめできないw
新海誠の新作、ということ以外の事前知識なしで見に行ったのだが、ファンタジー色が強くてびっくりした。
ストーリー展開はまぁまぁだったので
ジブリに酷似したキャラデザインが残念でならない。。
違う絵柄だったら、もう少し違う印象になったんじゃないかな。
良くも悪くも、 ジブリの影響ってすごいな と思う。
こういうファンタジー作品の場合、観客も ジブリの先入観ありで見てしまうのは当然のことで。ここまで似てるとますますその先入観を拭いきれないまま、共通点をついつい探しながら見ている自分がいた。
新海誠がこれを映画化する意味あんのか と思ってしまった。憧れなのかな。
キャラデザインを抜きにしても、もう少し突き抜けて欲しかった気もする。
とはいえ、手の届かないものを追い求め、恋い願い、
自分の存在を追い求める登場人物達のその姿勢、
ロマンチスト&ナルシズム満開なところはやはり新海誠的でした。
彼の絵の美しさは、現実のものを表現した方がぐっとくる。
見慣れた風景のはずなのに、 新海誠のフィルタを通すとなんでこんなにも美しくみえるんだろう。
というキラキラ感が、本作ではあまり感じられなかったような。。
本作も、現実世界の絵の方が、美しかったな。線路とか。
【物語として】
シンが、殺してくれと請う森崎に対し、
「お前は、喪失感を抱えて生きていかなければならない」
と言うが、喪失感を抱えながら生きることは、人間の最も人間らしい部分ではないのかと思う。
だから、亡くなった親族や仲間を、死者を、手厚く葬ったり、敬ったりするのだ。
おそらく、こうしたことは、ホモ・サピエンスにしろ、ネアンデルタール人にしろ、宗教感の原型となったもののはずだ。
しかし、その喪失感が大きければ大きいほど、再び会いたいという思いは募り、更に、人間は死後の世界を作り出したのではないだろうか。
そして、現世と死後の世界を繋ぐルートを思い浮かべたり、死後の世界から愛する人を連れ戻したいという欲求が生まれて、様々な物語が生まれた。
日本では、この映画でも出てくる古事記の「イザナギ、イザナミ」の物語だし、「燃ゆる女の肖像」でモチーフとして語られる「オルフェとユリディス」は、オペラ作品として知られているが、ベースはギリシャ神話だ。
もうひとつ、シンが、自分や明日菜を助けた老人に対し、立ち去る際、
「アガルタは、人の命の儚さを知り過ぎているが故に滅びようとしているのではないか」
と言うが、これにも、どこか奥深さを感じたりする。
僕は、田舎のお寺の血筋で、般若心経の他にも少し長いお経や、いくつかの陀羅尼や真言などに、諳(そら)んじられるものもある。
そして、宗教としては、基本的には仏教が好きだ。
ジャレド・ダイアモンドが、仏教はどちらかというと哲学に近いのではないかと言っていたのを思い出すが、そんな要素も理由だろうか。
だが、仏教は内なる和を求める割に、社会とどう関わるかという教示は極端に少ない。
それは、価値観も含めて常に移り変わる世界にあって、人は、それに折り合いをつけて生きなければならないという般若心経の根底にもある哲学だとは思うし、移り変わることを拒否していては、決して生きていくことはできないのだというメッセージでもあるように思う。
こう考えると、この明日菜の冒険譚は、実は宗教的だし、ジブリとはちょっと違うなと思う。
亡くなった大切な人や、別れた好きな人、なかなか会うことが叶わない友人や知人を想うことは、実は内なる自分自身と向き合うことだと思っている。
僕の大学のゼミの恩師が、亡くなった友人が時々、アドバイスをくれると言っていたのを覚えている。
僕達は喪失感と折り合いをつけながら、ノスタルジーを抱えながら、前向きに生きていくのだ。
ただ、今、僕達が折り合いをつけなくてはならないのは、喪失感だけではないだろう。
分断や、環境、持続可能性などもそうだ。
こう考えながら、ジブリの作品と並行して観れたら良いのではないだろうか。
話として単純におもしろくなく、楽しくない
新海誠。
君の名は。がヒットしたから良かったものの、
こういう駄作も過去の力量不足こら生み出されたのかと気付かされる。
アニメの原点が欠落しいるからだろう。
絵が上手い事は認める。
ただそれだけ。
タイトルにある星を追うって最後まで意味不明。
またみたい!
まず幻想的な風景や音楽がとてもよかった!ところどころジブリを思わせるようなところがあったがちゃんとジブリとは別のものになっていると思いました。色々考えさせられる映画でした。またみたいです
面白かった~!
最初は、内容が難しく思えたけれど見ていくうちに、面白くなってきて雄大な背景と面白いキャラクターとちょっと、夢中になってみてしまった。新海誠か、ジブリをやってみた~!見たいな!ゼルダ見たいなゲームを作って見た~!見たいな!面白かったです。
新海誠というと、君の名は的なイメージだけれど、こういうものも新海誠目線で、作れるんだなーと思いながら楽しく見ました。
ジブリを追う子ども
信州の山間、小さな村に住む渡瀬アスナ。学校ではクラス一番の成績の優等生で、働き者の少女だ。山で光る何かを見たアスナは鉄橋の上で熊よりも大きい怪物に遭遇。そこをシュンに助けられた。防空壕跡を自分だけの場所として色んなモノを持ち込み、岩の上でラジオを聴くのが趣味。そして一日を過ごした次の日、会う約束をしたのに彼は来なかった・・・死体が上がったという母の言葉も信じられないアスナ・・・
モリサキが古事記の解説をしている。「恋人を蘇らせるために地下へ赴くという伝説は世界中で散見される。黄泉の国、冥府、ハデス、シャンバラ、アガルタ・・・」と聞いて驚くアスナ。放課後、モリサキのアパートを直接訪れ、地底世界について尋ねるのだった。
のどかな山村の雰囲気から一変、シュンの弟シンに導かれるまま地底世界へと向かうアスナとモリサキ。そこからは神秘的でもあり、ストーリーもグダグダ・・・特異な存在は地底の門番たる動物。そして、飼ってた猫ミミや途中で助けた地底人と人間の混血少女リナの存在、そしてイゾクという気味悪い生き物。さらにはモリサキという男は地底人研究家であるが、死んだ妻を伝説に習い生き返らせたいという目的を持っているのだ。とにかく、気味が悪い。しかも、テーマ性もメッセージ性もなく・・・モリサキにしろ、シンにしろ、地底人たちにしろ、何かしらの目的意識を持っているのだが、アスナに関しては何か物足りない面もある。そして滅びゆく種族に対して何も訴えてくるものがないという欠点も。
映像やキャラクター画なんてのは、今までの新海作品と違い、ジブリアニメに影響を受けすぎてるような気もする。決定的に違うのは宮崎駿のような思想が感じられないところだ。
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