「感情移入はできないけど…」英国王のスピーチ こばこぶせんさんの映画レビュー(感想・評価)
感情移入はできないけど…
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アカデミー賞の基準は分かりませんが、良作でした。
退屈な前半、予定調和的な終末。主演も助演も演技力は高い。
ヒトラーのスピーチを見て、意味は分からないが上手い、などというくすぐりはなかなか。資格を持たない言語聴覚士が役者志願者としてのテクニックを取り入れて、治していく様などもおもしろかった(もう少し丁寧に描いても良かったと思うが)。
しかし、感情移入がしきれない。実感を持って理解できない。
英国の階級のしくみや植民地制度を当たり前(植民地を差別する)ことなど、日本人にはいまいち理解できないので、この映画を真に理解することは難しいのだろう。
階級制度と馴染みがない日本人には、英国王になる者と植民地訛を持つ庶民が友人関係になる、そして尊敬されるべき英国王がコンプレックスを解消していく…このすごさは実感できない。
でも、後味は悪くない映画だな。
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