映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ天使たちのレビュー・感想・評価
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ロボット映画の到達点。
ファンの投票で選ばれた劇場版の名作を上映する「シリーズ45周年記念!ドラえもん映画まつり」。その締めくくりとなるのがこの「新・のび太と鉄人兵団」である。
私にとっては実に十数年ぶりの鑑賞となったのだが…これほどまでに深く、心を打つ物語だったとは。想像を遥かに超えた名作であった。
真夏のある日。ひょんなことからドラえもんと口論になったのび太は、すねたドラえもんを追いかけ赴いた南極で、奇妙な青いボールを発見する。そのボールはなんと、巨大ロボットの部品を転送する装置であった。ボールを持ち帰り、転送されてくる部品を組み上げ、巨大ロボット「ザンダクロス」を完成させて遊ぶのび太たちだったが、それは人類の命運を懸けた戦いのほんの序章に過ぎなかった……。
原作者藤子・F・不二雄先生の描いた大長編「のび太と鉄人兵団」、そしてその映画化作品。それらをリメイクしたのが本作である。
前半まではいかにもドラえもんらしいコミカルなノリが繰り広げられるが、後半はテーマ性・展開共に非常にシリアスな物語となっている。
大まかなあらすじは同じだが、旧作との大きな違いはザンダクロス(ジュド)の頭脳が変身したキャラクター「ピッポ」の存在だ。このピッポとのび太との友情、そしてゲストヒロイン・リルルとしずかちゃんとの交流が、後半のストーリーの大きな軸となる。
原作のストーリーも十分面白いのだが、ピッポの存在が「友情」というテーマを深化させており、単なる改変・マスコットキャラクターに留まらず素晴らしいカタルシスをもたらしてくれる。
旧作からのヒロイン・リルルも現代的な作画で美少女っぷりに磨きがかかっただけでなく、任務と友情の間で揺れ動く心情描写、しずかちゃんとの会話で語られる「歴史の繰り返し」「差別」といった重いテーマ、そして本作オリジナルの設定によって、極めて魅力的なキャラクターに仕上がっている。しずかちゃんがリルルの手当てをするシーンの作画に、漫画へのオマージュがあるのも評価点だ。
お馴染みのメンバー達の活躍も見逃せない。怖気づくスネ夫にジャイアンが喝を入れるシーンは思わずグッと来た。小学5年生にして世界の命運を託されるというとんでもなく苦しい状況の中、悲壮な覚悟が垣間見える名シーンだ。
度々ツッコミどころへのフォローとして、SF的ロジックが語られるのも良い。子ども向けであっても子どもだましではない、制作陣の「SF」としての取り組み方も垣間見える。
作画クオリティも驚異的だ。戦闘シーンの爆発によって巻き起こる粉塵、無数の鉄人兵団、軽やかに動くザンダクロス……殆どCGを使わず手描きで仕上げられている。特に最終盤、巨大要塞に挑むザンダクロスのシーンは、ガンダムも顔負けレベルの超作画である。展開も相まって目頭も心も熱くなってしまった。
本編のパワーもさることながら、BUMP OF CHICKENの主題歌「友達の唄」が緩んだ涙腺を決壊させに来る。のび太とピッポ、しずかちゃんとリルルの友情を思わせる歌詞が、本作の〆として最高だ。
「ドラえもんだから」「子ども向けだから」等と食わず嫌いする事なく、多くの方に観て欲しい。紛れもなく良質な「ロボットアニメ映画」だった。
ユートピアを見たあとだと見方が変わる
まるでこの先起こるかもしれない世界を巻き込んだ戦争に対して課題を付しているようだった。
どこがとは言わないが、自身の国以外に対する反的な思考が強く出ている他国もあるが、それを強く暗示していたこの作品さ進撃のように似た者が感じ取られた。
進撃の有名なセリフとして「私たちが何をしたの」というものが、その通りである。
この映画を見たあとに思うのは、生まれ変われたのなら良かったねではなく、生まれ変わらなくても良い世界に生み出すには我々はどうしたらいいのかという課題を現実世界に移し出せるのではないだろうか。
のび太たちの世界に降り立ったロボットの他に、メカトピアにいるロボットたちの存在が薄くなっている点が気になったところではあった。
個人的にここを強く出して欲しいと思ったのは、しずかが「やっぱりロボットには私たちの気持ちがわからないのね」というセリフを喋るのだが、ここでドラえもんというロボットと今まで過ごしてきたことをギミックにしても良かったのではと思う。ロボットながらもドラえもんと一緒に過ごしてきたしずかなら、このセリフを喋った後に思いうかぶのはドラえもんじゃないか、と。
こういった上記の気になる点というのは、おそらく当時も課題にされてて、昨年公開されたユートピアで上手く改善されていたのではないか
沢城みゆきさんの声のキャラが素敵だ。 鉄人兵団の主役級巨大ロボット...
ご都合主義
原作が大好きだったので子供と見ました
話はかなり詰め込みましたね。
リメイクでしたが、極論的には鉄人兵団がいなくても成り立つストーリーでした。
むしろ上位者的な扱いだったので、実は人間が作ったくらいのオチの方が面白かったかもしれませんね。
新キャラや友情の要素を入れたかったのでしょうけど、無理な詰め込みで他の細かな設定が表層的過ぎたかなと。粗さが目立つし、今回ドラえもんは空気でしたね。せっかく共存したロボットの先例なんですけどね。
映像は素晴らしかったです。雨のシーンが多かったのが印象的でした。しずかちゃんが雨が上がっているのに気づくシーン、とても素敵なシーンでした。
雨と傘、何度か出てきましたでしたが、鏡のメタファーでしょうか?私には読み解ききれませんでした。
全体的なクオリティはかなり高かったです。
リメイク版。 旧映画ドラえもんの中でもいちばん好きな作品でした。 ...
福山雅秋の「桜もち」を聴いてみたいぞ♪
スネ夫が持っていた玩具のロボットもハイテクで素晴らしいモノだったが、それを見たのび太がドラえもんに駄々っ子のように強請るシーンでは、またこの子ったら・・・などと期待できない内容に思えてしまった。怒ったドラえもんがどこでもドアで北極に涼みに行ったので、追いかけるのび太。そこで見つけた巨大ロボットの部品を持ち帰り、青い球体が通信によって次々と部品を呼びよせたのだ。あまりに巨大すぎるため“鏡面世界”にて組み立てるドラえもんとのび太。ただ、頭脳の部分がなく、ドラえもんは未来デパートで頭脳に代わる部分を購入してきたおかげで自由自在にロボットを操ることができた。
リルル(沢城みゆき)は表面的には友達のようにのび太に接してきて、ドラえもんが留守の間に鏡面世界への入り口となる道具を借りる。そして現実世界にそっくりだが、生物は住んでいない鏡面世界で地球侵略の足がかりとなる基地を建設するのだった。リルルはロボットの星メカトピアから来た調査員。着々と準備は整っていった・・・
メカトピアにも人間は住んでいたのだが、一人の科学者(=神)が天国を作ろうと一対のロボット“アムとイム”を創り、やがてロボットがロボットを作り、人間が滅びてしまったのだ。やがてロボットの世界にも格差や階級が出来上がっていて、リルルたちは労働ロボットという位置なのだ。しかし、労働ロボットだけでは足りず、地球人を奴隷として捕獲しようと計画が立てられた。というストーリー。
青い球体と会話するため愛らしい姿にメタモルフォーゼさせたドラえもんたち。実は巨大ロボット“ジュド”の頭脳なのだが、彼らはピッポと名付けてしまう(笑)。相変わらずのび太君の命名は素晴らしい。可愛いヒヨコみたいななりだが、喋る内容は好戦的。怪我をしたリルルも攻撃的なのだが、やがてのび太たちの手厚い看護によって心に変化が芽生える。
SF要素満載!というか、宇宙人が全てロボットであるという設定も面白いし、鏡面世界という虚の空間という特殊な設定のおかげで破壊活動やカタストロフは和らいでいる(子供にも鑑賞可能にするためか)。大きな池に鏡面世界に繋げるようにしたドラえもんもエライ。対話による平和解決を望む子どもたちだったが、やがて鉄人兵団の大軍団がやってくると、ついに武器(とは言っても殺傷能力ナシ)を手に取る。何しろこの世界での人間はドラえもんと4人の子供たちしかいないのだ。絶体絶命のピンチ!
さらにSF要素は、毎度お馴染みタイムマシン。しずかちゃんの機転により、彼女とリルルがともに3万年前の神である博士に会いに行き、そこで“アムとイム”に人を思いやる心を持たせようという計画だ。過去を変えてしまうと、リルルもピッポも存在しなくなる!消えてゆくピッポやリルルを見てたら涙が止まらない。
ドラえもん映画の最高作品じゃないか?
福山雅秋
リメイク作品であり劇場版31作品目。
リルル×しずかにピッポ×のび太がプラスされた。追加シーンによって涙の描写がふえた分悲しみが薄くなった気がした。絵は新しい方が格段に良いのだけれど、敵のデザインは昔のほうが良い。いろいろ改変されてるがラストは旧作の方がグッとくる。ミクロスもカットしないで欲しかった。
リルル消える→それをしずかちゃんだけが知るというのが良かったのだが。話しの流れを「のび太と」にしようとしている事と、感情を説明してわかりやすくしてあげようとしてる製作者側のことを感じてしまう。なんだかわからない感情だけど泣けるみたいのも良いのだけれど。
ミクロス何処行った?
声優が一新されて以来、劇場版はリメイクとオリジナルと交互に製作され、今回はリメイク。
しかも、名作「鉄人兵団」だ。
“面白い”“つまらない”で言ったら、“面白い”だ。
今回も無難に楽しめる。
が、僕は大山ドラえもんを見て育ったので、やっぱりオリジナルの方に愛着がある。
こればかりはしょうがない。
オリジナルのイイ所は、さらりと描いて感動させる所。
が、リメイク版は、泣かせの演出が見え見えなのが残念。
ラスト、しずかとリルルの別れのシーンや、リルルとピッポの関係など。
今回に限らず、毎回そう感じるが。
かといって、新声優陣が嫌いな訳ではない。
むしろ、好感すら感じている。
ただ、昔からのファンのちょっとした意見という事で。
それにしても、ミクロス何処行った?
v@@v
感動した!!
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