冷たい熱帯魚のレビュー・感想・評価
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村田が素晴らしい。
もう、村田が最後に変な告白をしなければ本当に素晴らしい映画だったと思う。
でんでんにあのセリフを喋らせる必要があったのか?
アレひとつなければ、星はもうひとつくらい、いやもっとかも、増やせたのに。
非常に残念な作品。
これ以上残念な作品は他にない。
えーってなる。えーって。
こういうホラー的な男に説明はさせちゃいけない。
そこまではパーフェクトな映画なのに。
あの説明があるせいで、ホントどうでもいい映画になっちゃう。
やめてほしい。
でんでんさん
もうでんでんさんが怖すぎる。
実際に一度お会いしたことがあるんですがすごく優しい人だったのに。
作品としては、人間の心理がよくも悪くも描かれていたと思う。
グロテスクなシーンも多いので苦手な人は見ない方がいいかな
善悪って何だっけー!ルールはつくるものなのねー!
というところから始まって、非常さとかそんなもの何処かへいってしまいました。しかし、なんかちょっと分かるような気もするし、複雑な気持ちになりました。描写は残虐ですが、とてもおもしろい作品です。
非常な不快感
相変わらず、キャスティングの神様ですね。
ここまで個性がでる監督の作品もなかなか無いです。映像とスタイルで個性を出せるってすごい事だと思いませんか?思い返すと、有名な監督は案外作品の中身に個性を持ち合わせていると思うのです。園監督はどうしてここまで人間描写が上手なのでしょうか。
リアルすぎて目も当てられない。辛い。
この映画、ものすごくものすごーく感想が語りにくい…笑
しいていうなら、エログロ。
人間の様々な欲を入り混ぜ、綺麗に格好良くは見せない正直な内容。最近観たヒミズとはそこが違ったなあ。
好きか嫌いかと言われれば、嫌いです…笑
この手の映画が、自分がだめなだけだと思います!描写がすごかったので★三つ。
うーん、園監督、見始めたばかりなんですが、これ観た時の不快感がとんでもなくて…。
次のステップにいく勇気がなくなってきました笑
園監督の作品で、何かおすすめなどありますかね?
怖いもの見たさはもう封印する!
いろんな映像媒体で怖いヤツとか気持ち悪いヤツとか観てきたと思うけど。これがダントツ。「ヒミズ」も借りてきたけど観るんやめとこかなと思う。リアル過ぎる。壊れた人間の描き方と殺した後の描写が。リアルな作り物は人の目をそらさせない。あんなに残酷な映像を全て観れた自分が怖い。血まみれのあの二人を見て「演技がうまいね吹越さん。いつもの感じではまってるねでんでんさん」と自分で自分を何度も慰めてたからだけど。これはこういう世界が好きな人向けに作ったの?映画って何?「軽蔑」よりはマシな映画。★4つ。嫌いだけど。
人間の表と裏がひっくりかえっている
通常、人間の裏側にあって人前では隠しているであろう、最もダークな面ばかりを、表側に引きずり出して、映像化したような作品。
吹越満が演じる主人公の持つ、人間的な貧弱さと、それによって引き起こされる運命の悲哀というテーマを前提としながら、普段人が最も不快に感じること、こういうところまでは表現したくない、言いたくもない、やりたくもない、と感じるダークな側面ばかりを団子のように固めて映像化し、作品を鑑賞する者へ、「お前誤魔化してんじゃねえぞ」と、殴りかからんばかりに挑みかかってくる。監督の映像製作にかける意気込みというか、ドスの効き方には敬服せざるを得ない。
狂った薄気味悪さを爆発させる、でんでんの演技は必見。冗談抜きに気分が悪くなる。演技というよりも本当の異常犯罪者だと感じてしまうくらいの強烈なリアリティーがある。死ぬ間際に血だらけになりながら、独り言のようにぶつぶつつぶやくところがあるが、恐ろしく印象的でリアル感に満ちたシーンであった。愛人役の黒沢あすかも凄い演技力を見せている。
観終わった後、気分も悪く、すっきりしないところもあるが、一体何が起こったのかを改めてじっくり思い起こしてみたくなる作品である。
しかし、ここまでやるかというくらいに過激な映像表現で、カルト的な作品に興味ない人や、女性の多くにはおすすめできない。あらかじめ断っておくが、ホラー映画よりも怖い作品である。
園子温監督は、「ハザード」を一番最初に観て以降、興味を感じていたが、これだけの作品を製作すれば世界で注目されるのは当然であると言える。
人間の本性
見たあと何故かアイコが筒井を解体する時に歌っていた鼻歌が頭から離れなくて、仕事中「私のせいじゃありません~♪」って流れてきて困ってしまった。
それくらいインパクトある映画なんだろうけど、何となく繰り返し見る気にはなれないなぁ。
数年後にまた見るかもしれないけど、今はお腹一杯って感じです。
俳優さん達は皆さん素晴らしい演技でとても引き込まれました。
極限状態に陥った人間の狂気や本質が見えてゾッとします。
園作品の中でベスト
公開当時観た作品。「ヒミズ」まで観てきた中で、本作品が個人的にはベスト。
頭を殴られるような暴力とエロで引き込まれてしまう。
日常そんなものに関係ない種類の観客が食いついたはずだ。
恐いけど観たい。絶対できない事を観てみたい。そんな覗き見の世界だと思う。
全く高尚な匂いのしないこの作品がベストなのだ。
息苦しいまでのストーリー展開だったが、惜しいかなラストで若干興ざめ。
それでもインパクトは大きかった。
パワーがあるね。
いやー、なんか破壊的な映画でした。
普段はこの手のストーリーは好きではないのですが、作品が放つオーラにちょっとびっくりしました。
ラストシーンの娘さんのセリフには、娘を持つ親としては心が痛いですね。
でも人間の暗い部分をしっかりと描いていて悪くはないです。
作り手のパワーを感じましたね。
鬼才、いや、巨匠・園子温
「愛のむきだし」に衝撃を受けて以来、次回作が気になっていた園子温監督、また凄い作品を作ってくれた!
実際にあった連続猟奇殺人事件をモチーフに、人間の内に潜む狂気、欲をむきだしにする。
吹越満、でんでん(とにかく凄い!今年の邦画の助演男優賞は決定!)、神楽坂恵、黒沢あすか、演技の限界に挑んだ熱演・怪演もさる事ながら、園子温監督の鬼才ぶりに改めて感服。
グロ描写、エロ描写を堂々と描き、それでいて役者から秘められた演技を引き出し、KOパンチ並みのメッセージ性やインパクトを残す演出は、もはや巨匠の域。
甘ったるい映画を量産する日本映画界で、これだけ脳天にガツンと来る映画を作るのは、園子温だけ。
次回作ももう2本公開待機中。(「恋の罪」「ヒミズ」)
早く見たい!
偉大なる殺人鬼の牽引力に打ちのめされる血祭りの世界
実際に起きた凶悪犯罪をベースにした血みどろのグロテスク描写に顔を歪める場面が多かったが、最後まで狂気の世界に面白さを見いだせたのは、オーナーを演じたでんでんの強烈なキャラクターに尽きる。
普段は満点の笑顔で弁が立ち、人懐っこく接してくるが、一転、人を人とも思わず、バラバラ殺人を繰り返す残虐な鬼畜の顔が迫っていく。
オーナーの裏表の激しさが、店主を血肉を細かく切り刻む地獄に後悔の念なぞ持たせる猶予もなく引きずり込む。
仕事にセックスに金にバラバラ殺人に…
冷静かつエネルギッシュに、他人を地獄へと牽引する説得力が爆発しているのが映画における殺人鬼スターの鉄則なんやなと思う。
レクター博士然り、殺し屋1の垣原然り。
血まみれで解体した直後に笑顔でコーヒーを作ってくれと催促する。
あのキチガッた愛嬌が、共犯者として巻き添えになる人の心を掴むんやろね。
最近、戦争映画やパニックものを立て続けてきたが、その中で最も血生臭く、そして、人間臭かった。
オーナーの血祭りに打ちのめされると、ピラニアのビキニ美女喰い放題なぞ所詮、ガキの遊びである。
では、最後に短歌を一首
『水の底 血と愛嬌で 愛撫して 肉までしゃぶって 透明にする』
by全竜
でんでんに始まり、でんでんに終わる
でんでん最高!です。
何よりもまずキャスティングの妙に惹きこまれました。
粘っこいくらいのいや~な感じとか、
どう転がってもあんたまっとうに生きれないねって感じのエロさとか、
俳優さんたちに「ぴったりでしたね!」って言いたい。
「いい人」から「悪い人」へ。
って結構簡単なことなんだよな、確かに。
「悪いこと」すればなれちゃうんだもんな。
村田ワールドに取り込まれていく人達を見ていると、
村田って結構魅力あるんだろうなって思う。
男性性が強そうというか。
あと意外といい事言ってるのが面白かった。
「殺人」してなければ、まっとうだよ、この人。
エログロの向こう側
エログロの向こう側を見てしまった!
こんな狂気見たことない。
園子温監督、やってくれたなあ。
最後まで見てわかったが、このお話はずっと社本の視点なのだ。
多くを望まず、娘にも妻にも思ったことを言えない弱い男。
しかし、自分は善良だと信じている。
弱いから善良だというのは一つの偏った価値観。
全く真逆の性格と思われる村田。
しかし彼は言う。
『お前は昔の俺そっくりだ』
社本が”変身”するシーンは見もの。
完全にあちら側に行ってしまった。
しかし、これが社本の本質なのかもしれない。
いや、誰もがあの異様な状況にさらされればこうなのかもしれないが。
ラスト、娘、美津子の言動にはっとさせられた。
視点が変われば全く違ったものの見え方がしてくるのだな。
それにしても、でんでんの怪演に圧倒され、黒沢あすかのエロさにぞくぞくさせられた。
吹越満の変身ぶりも見事。
派手な役者を使っている訳ではなく、煽るような音楽もない。
なのに画面から少しも目が離せなかった。(目を背けたくなるシーンはいっぱいあったけどw)
万人に受け入れられる作品ではないが、ものすごいパワーで見るものを圧倒する作品でした。
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