まほろ駅前多田便利軒のレビュー・感想・評価
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『フランダースの犬』は、ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか。
そんな視点、初めてだった。 そのような感想を持つようになる生い立ちから培った人生観。 行天の過去を知るとき、この感想が、妙に納得してしまう。 いろいろな、親子関係、生い立ちの中で背負ってしまったものを抱えながら、でも、何かを求めて生きていく人々がたくさん出てくる。 なのに、重さをあまり感じさせず、ゆ~る~い映画。 車のハンドルでいうところの”遊び”みたい間。 ギチギチ、ガチガチな人も出てくるのだけれど、それらの人々が浮き立つことなく、緩すぎるかも、と思うほどに、眠たくなるそのギリギリの線でまとまっている映画。 『セトウツミ』も、日常のグダグダを、いつまでも観ていたくなる作品にまとめていらっしゃったけれど、この監督の持ち味なのかな? 原作未読。ドラマも未鑑賞。 バディは親友である必要はないんだな。 寮生活を観ているような気分。特に物語として盛り上がりはない(あえて作らない)のだけど、何回も見直したく…帰ってきたくなる。 「負け組」とか「競争社会からの落ちこぼれ」とか、この二人をカテゴライズすれば、ここに入るのかも。 でも、そんなクラス分けって必要なの? まあ、この映画にも一般に考えられるコースを生きていると思っていたのに違うんだねという趣旨の台詞はあるけど。 話さない行天を気にして、絡み続けた中学時代の多田。影の薄い自分は忘れられていたかと思っていた行天(小指の件があるのに?)。覚えていた多田。追い出しながらも、前意識的に行天を探し続けた多田。 「誰かに必要とされるって希望になることでしょ(思い出し引用)」と〇〇を提供して別れる行天。誰かを必要としていた多田の目の前に現れた行天。 まったくかみ合わないお互いの言動でも、少しずつお互いの心のツボにハマり、かみ合っていく。 そんな二人のやりとりを幾つかのエピソードを絡めて描く。エピソード一つ一つはそれだけで1つの映画ができそうなのに、あえて”盛り上がり”系の展開にはしない。二人の日常に起きたこととして?並列的に描いていく。その中で浮かび上がってくる二人のキャラ・関係性。 家族を失った多田。家族を絶った行天。 人と関わることを避けているように見えて、人のことに熱くなる。 不思議な距離感。 セルフネグレクトと言いたくなるような居住空間。 あえて幸せから遠ざかっているような。 それでも、この世の居場所を探して、漂っている二人。 そんな喪失感と、かすかなもがきと、温かさ。 不思議な場。 そんな二人を囲むように、この役者がこの役を?とドンピシャな役から、ほっと笑いが出るような役でいろどりを添える。(岸部さんだけはもっと使い方あっただろうにと思う) 松田龍平氏は、その立ち姿・振る舞いだけでショートムービーができそうな味わいある役者さんだと思う。そんな特異な個性もこの映画のなかでは注し色としてでなく、この世界観にハマっている。 ズバズバ心に痛い台詞が出てくるのに、この世界の住人になりたくなる。そんな不思議な映画です。
優しいです
優しい大人の話です。 物語にすごい衝撃があるわけじゃなきんだけど ゆるやかにうるさくてむず痒くなりながら見ましょう。 優しい大人の話です。 にしてもヨレヨレのロンTをあんなにかっこよく着れる人いるぅ??? 行天の走り方なんだあれはぁ!絶対運動音痴だぞぉ!なのに喧嘩強いのなんなんだぁあ!かっこいいなぁもう!笑い方変だけどかわいいなぁあ!
居心地良い
原作未読 観ていてなんとなく感じる多田の言動の違和感。観終わって、納得できたようなできないような…。愛というのは複雑だ。ちゃんと理解するにはあと2周くらい観る必要がありそう。 ただ、次は寝落ちしちゃうかも。居心地良いんだものこの便利屋。 GYAO!
何じゃコリャー!
チワワの次なる依頼人は、子どもを塾へ迎えに行くという仕事だったが、その男の子由良(横山幸汰)は麻薬の運び人をやっていた。居候となっていた行天はもはや仕事のパートナー。運び屋を辞めさせるため2人は奮闘する。その由良の家では行天がまじめに「フランダースの犬」を見ていて、最終回は悲劇なのかハッピーエンドなのかという論争がおこったりする(笑) 「何じゃ、コリャー」という瑛太の台詞に対する「似てねー」という龍平のツッコミ。もちろん龍平の父・松田優作の名セリフ。こんなのまで脚本に書いたのか??? 中学生のときに小指を切ってしまったという苦い経験をもつ行天。さらに様々な親子関係というのも注目したいところ。
【邦画、バディムービーの良作。三作目を待ちたい魅力的なシリーズ作品である。】
主役2人(瑛太・松田龍平)の相性が良いのかな。 いやいや、お二人が、現代邦画を代表するプロフェッショナル俳優だからだろう) 松田龍平さんはバディムービーの相方としては適役なのかもしれない。(”探偵はbarにいる”シリーズでの佇まい、振る舞い。) このシリーズは原作の面白さを全く損なっていない、というか原作を読むと多田と行天といえば、このお二人の顔が脳内に出てくるほど嵌っていると思う。 第3作目も待ちたい。(三浦さん、瑛太さん、松田さんともお忙しいとは思うが・・・。) <関係者の方々へ> 是非、ご検討頂きたいのは、”まほろ駅前番外地”の”星良一の優雅な日常”の映像化である。 勿論、星は引き続き高良健吾さんでお願いしたい。(ストイックな男と言えば高良さんであろう、健康にも気を使ってそうだしね) 新村清海はそうだなあ、小悪魔的な女優さんであれば、浜辺美波さんかなあ。 でも、ショーツ一枚で一晩のうちに星のベッドで360度回転して眠るというシーンは無理だよなあ・・。 誰かいませんか?敵役の魅力的な女優さんは・・。(求む、公募) <2011年5月9日 劇場にて鑑賞>
旅感
舞台はずっと同じ場所なのに、ロードムービーを観ているみたいでした。色々な事情を抱えた人達に二人が出会う設定が、そんな旅感を出しているのかも。味わい深い「平成版人情映画」で、日本の良い所が良く表現できている作品だと思います。
ワケアリ男2人の共同生活
ドラマは観ていなかったので、所々テンポが悪いなと感じる部分もありましたが、しっかり1つの作品としてまとまっていたと思います。 瑛太や松田龍平が演じるキャラクターが一風変わっていて、一体どういう人物なのか、それに着目しながら観ていきました。過去を引きずりながら今を生き、未来へと進む。ワケアリ男2人の人生をこれからも見守っていきたくなりました。 ただもう少し感情移入出来る部分が冒頭からあれば良いな〜と思いました。 あとこの役の松田龍平の笑い方、すごく友達に似てます笑
訳ありの結婚生活を経験している×1の2人。 便利屋をとおして2人の...
訳ありの結婚生活を経験している×1の2人。 便利屋をとおして2人の結婚観や友情を描いている。 山下はどこかで見た、と思ったら中華料理屋でお金をむしり取ってた男だったんやね。 どうも言動が変わってるなーと思ったら、それは結婚や生い立ちが影響していて、深かった。 浮気されていて、どっちの子どもか分からないのに、素直にかわいいと言えるだろうか。僕にはできないな。
雰囲気は好きだけど…
便利屋という仕事の描かれ方が雑。 個人で生計を立てるには相当厳しい仕事なのに、 彼らからは生活のため稼がなければいけない、という必死さが見えない。 貯えがあるのか知らないが、貧乏のはずの人が遊び感覚で仕事をしている。 要は、庶民の生活観すら十分に表現されていると言えない中で、 庶民の心情を描いた映画ですと言われても白々しいというか、共感しづらい。 人間ドラマとして変に真面目に観るのではなく、 雰囲気重視で気楽に観賞するなら楽しめるかも。
平成の福音ムービー
私も含めた失われた10年世代のための映画。 また「まほろ」の舞台設定の郊外の鬱屈した小さい地域感が何とも逃げ場がなく、そこで生きていくしかないと言う宿命を引き受けて向き合う多田と行天のコンビは我々の世代の生き方なのかもしれん。 今ってこういう感じだよなぁ。 映画としても暖かく気持ちよい
瑛太と松田龍平の空気感がいい感じ! 行天と多田の不思議な関係。その...
瑛太と松田龍平の空気感がいい感じ! 行天と多田の不思議な関係。その他キャラクターの個性爆発加減が大好き。 由良公のくだりで中華屋さんで餃子食べるシーンはジーンとする。 多田が過去に息子を死なせてひまったことを告白するシーンとラストに多田が行天に再会するシーンも印象的。 最初観た時はゆるいっていう印象しか無かったけど、回数重ねるたびにメッセージ性を感じる。普通やけど普通じゃないまほろ。生きるとは何か、愛情とはなにかを考えさせられる。
この胡散臭い感じ、好きです。笑
ふたりの男と彼らと出会う人々の、未来と過去のおはなし。 便利屋にしてもじゃもじゃの見た目、あまりにも胡散臭い(笑) 静かな中に時々笑いもあり。たくさんの人と出会って物語がだんだん繋がっていく感じが良い! 映像や音楽はゆったりしていながらも、話のテンポは良く、気持ちよく引き込まれることができました。 ときどき仄めかされる過去の闇も、会話の間も、個人的にとっても好みです! 彼を救ってあげられないのかな、と思いながらエンディングを見たので、続編があると知って今から期待。DVDを借りてこようと思います。 面白かった!
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