わたしの可愛い人 シェリのレビュー・感想・評価
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気品高き愛と孤独
ベル・エポックとかココットと言われても全くピンと来ない無知の状態で鑑賞した映画でしたが、なるほど、一般的に想像し得る娼婦とは違い、1900年代初頭のパリではほんの一時代だけ高級娼婦と呼ばれる方々が輝きを放った時代があったんですね、初めて知りました。
主役のミシェル・ファイファーは引退した元ココットと言う設定でしたけど、これは本当に説得力があったなぁ。
気品漂う美しさ、きっとかつては1、2を争う人気を誇ったのだろうと想像するに難くないナイスキャスティングだったと思いましたよ。
ただ引退した後これだけ豪勢なセレブ生活をしているって、一体どれだけ稼いだのか・・・。
まあでもさすがは高級娼婦と呼ばれただけはあったと言うことでしょうか、しかしキャシー・ベイツも高級娼婦って言うのはいまいち納得いかないなぁ(笑)
しかもミシェル・ファイファーが演じたレアとライバルで、レアと同様に引退後豪勢なセレブ生活をしているって、全く説得力がないんですけど!
そしてその息子がルパート・フレンドとは、どうやったらキャシー・ベイツからルパート・フレンドが産まれるのか、そこは大いなる突っ込みどころだったでしょうか。
ただキャシー・ベイツが演じたマダム・プルーがレアを要所要所でチクリと嫌がらせしたからこそ作品が盛り上がったところもありましたから、それ考えればキャラ的にこれもナイスキャスティングだったのかな。
しかし母親のような年の女性とルパート・フレンドが演じた若者シェリが恋に落ちると言うのは、パッと見正直無理があるなと思いつつ最初は見てましたが、なるほどこう言う境遇で生きてきた2人だからこそ愛し合ったのは妙に納得、でもシェリの甘えん坊で世間知らずで常識のない人物像も相まって、もう一歩感情移入するところまではいかなかったかな。
ただ、ちょっとジョニデを髣髴とさせる風貌の我がまま坊やっぷりは、なかなかの嵌り役だったと思いました、もう少し見た目若かったら尚説得力があったかなぁ。
まあでも見終わってみると、何か切ない気持ちで一杯になってしまいましたね。
年齢差が男女逆ならまた話も違うのでしょうが・・・。
レアの気高きプライドが切なさを煽りました。
そしてラストの唐突なナレーションにはちょっとビックリでした・・・。
シェリの若妻役フェリシティ・ジョーンズはこの時まだブレーク前だったのかな?熟女ミシェル・ファイファーとの美の競演も見所の一つでしたね、こんなに若くて美しい奥さんを、シェリは・・・。
年の差も関係ない“愛”
時代背景と美術セット・衣装は凄く素敵でした!
レア役を演じたミシェル・ファイファーはココット(高級娼婦)役でしたが、自立し賢くとても美しく演じていて魅了されました。
そしてマダム役を演じたキャシー・ベイツ 2人の演技はかなり良かった。
“愛”の苦しさ、切なさ離れて気づくもの。だけど、シェリも久しぶりに愛したレアと再会して気づく色んな点。何かが違うと・・・。
最後のレアのプライドと気品ある言いまわし とても哀しくなりました。
“美しさ”は永遠に続かない。“愛”も・・・ なんか考えさせられました。
少し愛して、長〜〜く愛して・・・
昼ドラ級の未練タラタラで消化不良な恋愛劇より、伝説の高級娼婦を演じたミシェル・ファイファーの誇り高い女の貫禄を堪能する熟女ショーやと切り替えた方が、今作の見応えを高めやすい。
物怖じしないしたたかな大人の女の風格から、ふと零れる彼を待つ時の乙女のときめきを帯びた麗しき表情は年齢を超越した女としての華の輝きを味わい深く感じた。
かつて、雨トーークにて熱論していたウド鈴木やロバート秋山の気持ちがよくわかった。
帰り道で「日本でリメイクするなら主役は誰やろ?」と考えた時に、真っ先に頭に浮かんだのは、急逝した名女優・大原麗子だった。
ウィスキーのCMでの名セリフ
「少し愛して、長〜く愛して」
とは、この映画の2人そのものかもしれない。
では、最後に短歌を一首
『蒼き芽に 愛の手ほどき 憂う(熟れう)薔薇 未練に強がる 春(真珠/パール)の接吻(くちづけ)』
by全竜
久々に観た“あと味の悪い映画”でした
こんなエンディングになるとは 思っていませんでした、悲しすぎます。
評価は “出演俳優ポイント” +0.5で。。
友人の息子シェリを “預かる”ことになったレア。 親子ほど歳の差のある二人は、ひと夏の情事のはずが 6年もいっしょに暮らす。 その後 シェリは母親から 若い娘との縁談を持ちかけられ、レアの元を離れて 結婚してしまう。 ほんの火遊びで始まった恋は 二人の心を揺るがす…というお話 (大まかですが)。。
褒める部分から… 衣装が華々しくて、建物や インテリア、小物なども ステキです。 クラッシック・カーも(知っている人が見たら) すごいと思います。 レア(ミシェル・ファイファー)が 美しいです。 シェリ(ルパート・フレンド)と並ぶと “ちょっとキツイかなぁ”と思いつつ、マダム・プルー(キャシー・ベイツ、シェリのママ役)を見たら そんなこと忘れてしまいます(見た目が面白いから、笑)
時代背景を理解しないと ついていけない気がします。 私の場合、それを読んでも 理解に苦しみましたが… まず、二十歳そこそこの息子を 友人の“高級娼婦”に6年も預けるってのが ワカラナイ。 そこはあっさり割愛されてますが、その6年は 幸せだったようです。 「歳の差があっても 埋められる溝なのね」と思ったのもつかの間、今度は 二人の仲を引き裂かれます。 シェリ・ママのたくらみでしょう、レアを傷つけて シェリを他の娘と結婚させる。 その時シェリは 25歳。 結婚を承諾するも、レアとは 離れないつもりでいるのです (なんて身勝手な、怒) レアは冷静を装い シェリを送りだすも、心に開いた穴の大きさに気づき シェリを取り戻すために行動する。 そして見事 戻ってくるのですが、そこでシェリが気づいたのは 【若さと老い】。 レアに感じていたのは 母親が与える安心感そのもので、未来には “(若い)妻と築いた家族”が見えた(模様、ガックリ)。
で、このストーリーって どこにポイントがあるんでしょうか? 「若さバンザイ」ってこと? 出演者それぞれは魅力的ですが、こんな映画、本当に作りたかったのか 疑問です。。
レアを演じた ミシェル・ファイファー。 いろんなドレスを着て お洒落して、そして若者と ラブシーンの数々。 楽しかったと思いますが、最後は 「かわいそう…」の一言です。 役を演じてるにしても、ミシェルに同情してしまう… もっと作品をえらんでほしかった。。
シェリを演じた ルパート・フレンド。 キュートです。 ミシェルとのラブシーンも 素敵にこなしていたと思います。 しかし エンディングは、感じ悪いですね。。 「25歳で その程度の思考能力か、バカ息子(怒)」と 腹がたちました。 オーランド・ブルーム似のイケメン☆ 彼の作品は 他に観たことがないので、ジャッジはこれくらいで。
シェリのママ、マダム・プルーを演じた キャシー・ベイツ。 何を着ても (どのドレスも)、笑っちゃう。 イメージで言うなら 『アリス・イン・ワンダーランド』の 頭デッカチ・赤の女王みたいです(笑) せっかくの演技派女優が “ピエロ出演”なんて (ここも同情しちゃう。。)
20世紀前半の(フランス)パリはこうだった、と知りたい方は チェキしてください。 恋愛映画として観るなら、“ドロドロ・ボロボロ”が好きな方に お勧めです。
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