劇場公開日 2010年12月3日

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「悪いヤツだけに弾が当たり、恋も実る後味すっきりの“&”もの」キス&キル マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0悪いヤツだけに弾が当たり、恋も実る後味すっきりの“&”もの

2010年12月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

スポーツカーを追うカメラ、ちょっとスリリングな味を絡めたお洒落な音楽、カラフルに仕上げたマルチスクリーン。初期の「007」とか「シャレード」を連想させるオープニングだ。
アクションを絡めたラブコメは多々あるが、主演の役者によって雰囲気が変わるものだとつくづく思った。
タイトルに“&”がつく作品で比べると、ブラピとアンジーの「Mr.&Mrs.スミス」(2005)の場合は、夫婦そろって積極的にドンパチを繰り広げる。拳銃などオモチャみたいなもので、重火器もお手の物、ロケット砲まで飛び出す始末だ。
そこにくると、つい先頃のT.クルーズとC.ディアスによる「ナイト&ディ」は少し洒落っ気が強い。キャメロンは巻き込まれ型で、トムはクールに任務をこなす。ところが終わってみれば立場逆転、トムはキャメロンにいいように扱われ、トムはトムでそれが結構気に入ってたりする役どころ。銃の扱いもスマートだ。
そして今作、若手アシュトン・カッチャーとキャサリン・ハイグルによる「キス&キル」になると、愛用する拳銃・グロックがやたらデカく見える。このふたり、大丈夫なのかと心配になり、3本の中ではいちばんハラハラする。(笑)
前2作のカップルは完全に独立しているが、アシュトンとキャサリンの場合は、まだまだ親の力が必要なようだ。オープニングこそ南フランスのニースだったが、彼らがドンパチやるのは住居がある小さな街の中だけだ。原題からも判るように、「ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!」(2007)のごとく誰も信用できない展開の中、家族の絆が強くなるファミリーストーリー仕立てで、これはこれで悪くないテイストだ。
悪いヤツだけに弾が当たり、恋も実る後味すっきりの“&”もの、次は誰がやるのか楽しみだ。

マスター@だんだん