ぼくのエリ 200歳の少女のレビュー・感想・評価
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ヴァンパイアの正義
ヴァンパイア、なのでホラーでしょうな。その要素は少ないですが。 現代社会に於いての「ヴァンパイア視点」、 つまり人間を殺してでも血を吸う、というモラルの欠如を、 この作品では、サラッと肯定してる所が素晴らしい。 ヴァンパイアのエリは、血を吸わなければ生きられない。 その対比としているオスカーは、いつも虐められていて、 その境遇を打破するには、いじめっ子をやっつける、 最終的には殺してでも、 とエリは助言し、 あたかもエリとオスカーの立場は同じだと説く。 同じヴァンパイア映画で最近見た「渇き」は、 彼らの欲望赴くままに生き血を啜っていたことが、 どうにも感情移入しづらく、解しがたいのに対し、 「エリ」では、ひょっとして自分も立ち位置同じ?とすら思ってしまう。 全体的には台詞も少なく、説明不足な設定とか、急な展開とか、 意味不明なシーンは多い。 例えば、エリと一緒にいたおっさんはどーゆー関係なのか。 そもそもあのおっさんがドジりすぎだし。 で、復讐しに来たおっさんは、 いとも容易くエリの家を見つけちゃうし。 あと、死体の処理とか雑だね。 「凶悪」のP瀧とリリーや「冷たい熱帯魚」のでんでんを見習え。 ラストもちょっとボンヤリしすぎだけどね。 あの信号は、字幕で訳して欲しかったな。 あと‘血の契り’って、「リトル・ランボーズ」でも出てきたけど、 北欧ではアルアルなんだろうね。 もう一個、人間の血の抜き方が、 韓国映画のそれとは真逆なのも、何か文化の違いなのかなあ、 ていうか、そんな文化もともと有ることがヤダなあ、と雑感。 泣ける話ではないけど切ない話。心に残ります。
作り手に作品への愛を感じなかった
個人評価:2.8 高評価のポイントもわからぬまま見終わりました。わからなかった裏設定があるのだと感じる。 200年生きた子供のヴァンパイア。その生きた年月の厚みや悲しみ。そして12歳の恋の不安定さなど、描くべき点はいくつもあるにも関わらず、いっさい描ききれていないペラペラな演出。 何故この作品を作ったかもわからないが、原作と映画の作り手の力量のギャップがあるのか。
夏はホラー。すっかり忘れていたのでDVDで2度目の鑑賞。 冒頭から...
夏はホラー。すっかり忘れていたのでDVDで2度目の鑑賞。 冒頭から続く陰鬱な描写。そしていじめられっ子の美少年と謎の少女が惹かれ合う。少女の正体がわかるにつれ、襲いくる恐怖の描写。そして2人の行く末は… いやー怖い。 こんなストーリー性のある深いホラーは他に類を見ない。 招かれないと部屋には入れないんだね。そこもとっても(怖)
バンパイアものだったのか…
200歳の少女…って邦題だから、不老不死的な話なんだろうなと思って鑑賞。 バンパイア的なモノは、そんなに好みではないので 特に心には響かなかったな。 主人公の男の子の成長物語的な感じで観てました。 ボカシについては、他の方のレヴューで初めて知りましたが…それはボカシてはイケナイ所ですね! エリが告白するシーンもあるけれど、それに対するアンサーなので、ボカシたらマズイだろって思いますけどね。 ほんの1秒程のシーンだけれど、かなり印象が変わると思いました。 映倫は どうかしてますね。
皆さまありがとうございます!
みなさんのレビューでモザイクの内容知りました。 ありがとうございます。 なんたる無粋.. 本当は減点したいけど、モザイクのせいでこの映画を作った方の評価が落ちるのが嫌なので、4.5!
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自宅で鑑賞。スウェーデン産で原題は"Låt den rätte komma in(正者を招き入れる)"。全篇リリカルな描写だが、微妙で凡作の域を脱してない。赤や朱色が印象的に使われているが、ホラー要素は極めて控え目で、同じスウェーデンの『マイライフ・アズ・ア・ドッグ('85)』辺りのテイストを想起。L.レアンデション演じる“エリ”が獲物を襲うシーンはスピーディで、ゆったり流れる時間軸内でメリハリをつけている。“オスカー”のK.ヘーデブラントは印象的な上、ラストシーンも佳かった。60/100点。
・I.ノード演じる“ヴァージニア”に猫が襲い掛かるシーンは、S.キングのオリジナル脚本による『スリープウォーカーズ('92)』を想起した。「隠れ家」でのシーケンスは、科白回しも良く、ドキドキした。ラストシーン、電車内での遣り取りはスウェーデン語で「キス」を意味する"P-U-S-S"とモールスしているらしい。エンドロールも黒→赤→黒と変化し、シンプル乍ら印象的。ただネタバレ全開の邦題(副題)は戴けない。
・劇中“オスカー”が“エリ”の着替えを覗くシーンではボカシが入れられているが、実は“エリ”の女性器は縫合されている描写がボカされているのだソウだ。コレで“エリ”が繰り返して云う「女の子ではない」の意味が少々違ってくるし、ボカシの有無で作品の印象も変るのではないだろうか。ちなみにJ.A.リンドクヴィストの原作では“エリ”は少年の設定。
・鑑賞日:2012年3月30日(金)
この世で最も美しい映画
雪深い街に住む少年、オスカー。 母と二人暮らしの彼はいじめられっ子。 殺人事件記事のスクラップブック作りが趣味の内向的な子。 枕元に隠したナイフを手に取り、いじめっ子をいたぶる妄想に耽る毎日。 そんなある夜、彼のアパートの隣に年老いた男と少女が引っ越してくる。 数日後少女はアパートの前で妄想に耽るオスカーに声をかける。 "私はイーリ。 あなたと同じ12歳よ。 ・・・だいたいだけど。" 不思議な雰囲気を持つ彼女とぎこちなく接するにつれ、オスカーはしだいに彼女に興味を抱き始める。 一方、男と少女が街に来て以来無差別連続殺人事件が起こり始める。 "いじめられたらやり返すのよ。 やられたよりもひどく、ね。 そうすればもう彼らはいじめないわ。" そう静かに諭す彼女に導かれるようにしてオスカーは少しずつ彼女の秘密に気づき始める。 そして、自分の人生が薄氷の上を歩くように危なげで虚ろなものであることにも。 "私の一部になって・・・少しだけ" その願いへの答えを胸に秘めたオスカーの運命はしだいに血と雪に彩られていく・・・。 『Let the Right One in』 とても印象的な響きを持ち、かつ物語を見事に表現しているタイトルだ。 今世紀最高のヴァンパイア映画と評判のスウェーデン映画。 どうしても観たかったがしばし叶わず、新橋の輸入DVD屋でようやく手に入れた一品。 スウェーデン映画を観るのは『ロッタちゃん~』以来か。 ただただ美しい雪景色の中で、惨劇が静かに繰り返される。 しかしこれはホラーの皮を被った儚く切ない恋物語だ。 陳腐な喩えをするならば、ヴァンパイアと少年の『小さな恋のメロディ』。 しかしこれが恋であるかどうかは白夜のように白と黒ともつかない。 鮮血と積雪によるコラージュとは対照的に映る。 メイキングの中で監督は言う。 「この映画のラストシーンをハッピーエンドだと思う人もいれば、残酷だという人もいる。それは観客が自分で決めることだ。私にとっては・・・ハッピーエンドだけどね!」 私にとってもやはりハッピーエンドだ、あなたと同世代だから。 ・・・だいたいだけど。
エリの瞳の美しさ
ハリウッド産のヴァンパイアとは違い、ゆったりとした映像。ストックホルム近郊の小さな町。氷点下になる極寒の地なのだ。少年と少女の淡い恋物語というだけでも成立してしまいそうな、どことなくノスタルジックな雰囲気もある。ブレジネフ書記長、ルービックキューブということで時代を表現していた。 太陽が苦手、招待されないと家に入れない。ヴァンパイアの決まりごとを丁寧にそれとなく描いてあったりして、わざとらしくないところに好感が持てる。たしかに残酷な話なのだが、「生きていくということは他人を殺すこと」などと言うエリには、どことなく世の中の矛盾を見据え、本質を突いているのだろう。それだけ長く生きてるんだから・・・ 多分、エリは少女ではないのだろう。それでも恋してしまうオスカーの心はイジメという辛い環境にあったから。性的な衝動が全く感じられなかったこともそうだ。そして、エリのパパ(というか、エリを連れて引っ越してきたおじさん)の謎も残る。彼はだいたい血を欲しがってないけど、エリのために殺人まで犯して血を集めるのだ。最後にオスカーはエリとともに旅立つ・・・とは言ってもエリの姿はない。モールス信号でのやりとりだけなのだ。多分、オスカーもまたおじさんと同じような運命を辿るのだろう。 印象に残るシーンも数多く、プールの場面では期待していたが、裏切られることなくエリの瞳の美しさにまいってしまった。
ラスト10分
ずっと気になってたけど、ついに見れました^ ^
個人的にはラスト好き。
正確にはラスト10分が好き。
やってくれますね。
子供が死ぬ映画って本当に嫌いなんですけど、
なんでかな。
この映画はなんか観れてしまう。
希望としては、あのいじめっ子の兄貴だけ餌食になれば良かったのに。とか、思いましたけども。
エリの目はすごく不思議な目をしてます。
特殊効果使ったかな?ってくらい、いろんな表情がある。
主人公の少年は本当に美少年で、笑顔がかわいい。
二人とも孤独。
だから引かれ合うのかな。
子供を持つ身としては、ラストにオスカーがエリと
逃避行する場面で、オスカーのお母さんは本当に
辛いだろうなとか、考えちゃいました。
映画では、オスカーもエリのために食料調達してたおっさんと、同じ末路になるのかー
と心配になりましたが、どうやら原作ではそんな心配いらないらしいです。
原作のモールスも機会があったら読んでみようかなー。
邪道レビュー
きっとほとんど全ての映画通の方が、オリジナルがいいと言うでしょう。でも、「モールス」を先に鑑賞していた僕からすると、「エリ」は迫力に欠けました。 内容はほとんど同じ。唯一の違いはどの作品にも共通する、ハリウッドらしい雰囲気と北欧映画らしい雰囲気。あとはやっぱり、大人気のクロエちゃんが出てた時点でリメイクは話題性が高かった。 ただ、どちらの作品も説明されていない点が多く、結局は原作が一番らしい。読んでみよう。
お友達に勧められて鑑賞
リメイク版は鑑賞済。 ぼかしとサブタイトルに関してはみなさんご指摘の通り。 プールの場面の見せ方は感心した。リメイク版はsfxバリバリでちょっと醒めてしまったのでね。主役二人のハマり具合もこちらがよい。 ただ、リメイク版よりもエリと父親役の正体や関係性をあっさり出していて、ちょっともったいなく思う。 『ドラゴンタトゥーの女』を観ても思ったが、スウェーデンにも悪い奴はいっぱいいるし、色んな社会問題も抱えているのだと、改めて思った。
副題が邪魔
裏切りのサーカスが好きで同じ監督ですし面白そうなので鑑賞してみました。
他でもちらほら指摘されてましたが200歳の少女っていうのがネタバレしてるのでいらないと思いました。観る前からこの子はただの少女ではないってわかりながら鑑賞するので面白味が半減します。
あと途中のエリのぼかしはいらないです。女性器ではなく去勢された痕ということが後でわかりましたが、エリがずっと女の子じゃないと言ってたのは本当にそういう意味だったとは。てっきり性別云々の問題じゃなくそもそもバンパイアだからとかで謙遜してんのかなと思ってたました。
女か男かでがらりと印象変わりますしいりませんね。
あとこれは好みによりますが暗い映画だしイジメなど一方的にやられるシーンは辛くなってくるので苦手だしイジメっ子達にイライラ。ラストはエリが倒してくれたのでカタルシスは解消しましたが。
孤独な魂のボーイミーツガールものとしては良かったと思う。あの二人はどうやって生きていくのだろうとしみじみ思いました。
ボーイミーツ人外!!
邦題のサブタイトルで内容バレをしていますが、それでも楽しめるのだろうかという事で観賞しました。まず、ポスターでヒロインだと思っていた子が主人公の男の子だったので、可愛すぎてビビります。しょうもない自分をきっと天使が救ってくれるというのは、男の子なら一度はする定番の妄想ですが、お話は終盤でやっとエンジンがかかってきたという感じでした。
土地、寒い、静寂、地面サクッ、小物かわいい
邦題のミスリードはさておき、(ちょこんと側における程度のものではないですが)本当にワンシーンごとのカット角度、距離感が自分の好みと合いました。オスカーの自宅での様子とかもかわいらしくて素敵でした。
子役二人の表情が適度に豊かで、あまり大きくドンっと感情を表そうとせず、小さく沢山の感情を同時に浮かべるところに惹かれました。
てかオスカーエリが吸血鬼てことに薄々気づいてたよな。記事集めてたし
明るすぎず暗すぎず、映画全体の雰囲気を大事にしている感じがして、好感が持てました。
オスカーの行く末は一体、エリの真意は如何なものか。考えれば考えるほどおもしろい映画です。いつまでも生まれたての感情が続くはずもなく、いずれは熟年夫婦みたいに取って取られるの関係になるのか。
新たな門出に二人の思いは多少いや大きく違うのでしょうね。
忘れてはいけないこの映画、吸血シーンがカッコいいんです。なんというか、ヴァンパイアがしそうな世間にある(かもしれない)比較的スタイリッシュな殺戮を上手くかいているように感じました。
あとエリは200年も生きてるだけあって、間合い、駆け引き(殺戮的にも人間関係的にも)の取り方が上手い。これからも百戦錬磨でしょう。
ヴァンパイアと猫にはどういった関係が?(オスカーも立ち寄ったお店の猫に威嚇されてましたね、匂いかな?)
なぜあのタイミングでジャングルジムにきたのか、まるで何かを予期していたかのようですね。
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