劇場公開日 2010年7月10日

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「エリの瞳の美しさ」ぼくのエリ 200歳の少女 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0エリの瞳の美しさ

2018年12月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ハリウッド産のヴァンパイアとは違い、ゆったりとした映像。ストックホルム近郊の小さな町。氷点下になる極寒の地なのだ。少年と少女の淡い恋物語というだけでも成立してしまいそうな、どことなくノスタルジックな雰囲気もある。ブレジネフ書記長、ルービックキューブということで時代を表現していた。

 太陽が苦手、招待されないと家に入れない。ヴァンパイアの決まりごとを丁寧にそれとなく描いてあったりして、わざとらしくないところに好感が持てる。たしかに残酷な話なのだが、「生きていくということは他人を殺すこと」などと言うエリには、どことなく世の中の矛盾を見据え、本質を突いているのだろう。それだけ長く生きてるんだから・・・

 多分、エリは少女ではないのだろう。それでも恋してしまうオスカーの心はイジメという辛い環境にあったから。性的な衝動が全く感じられなかったこともそうだ。そして、エリのパパ(というか、エリを連れて引っ越してきたおじさん)の謎も残る。彼はだいたい血を欲しがってないけど、エリのために殺人まで犯して血を集めるのだ。最後にオスカーはエリとともに旅立つ・・・とは言ってもエリの姿はない。モールス信号でのやりとりだけなのだ。多分、オスカーもまたおじさんと同じような運命を辿るのだろう。

 印象に残るシーンも数多く、プールの場面では期待していたが、裏切られることなくエリの瞳の美しさにまいってしまった。

kossy