「ある意味カルト的作品」恋するナポリタン 世界で一番おいしい愛され方 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ある意味カルト的作品
プロポーズしたのが水沢譲治(市川亀治郎)で、屋上から落ちたのがピアニストの祐樹(眞木;EXILE)。そして、死んでしまったのが水沢の後輩でもあった武(塚本)だ。冒頭7分くらいで把握しなくちゃいけない。一か月後、水沢祐樹は逆行性記憶喪失と診断されるが、料理に関しては武のもの。
最初に説明的な人間関係が描かれてなかったので、どうなることかと思ったけど、祐樹が武の記憶を辿っていくことで明かされてゆく。また、時折祐樹自身の記憶も蘇るようだ。どうしても料理を続けたい武脳の祐樹。瑠璃には嫌われてしまったようだが、シェフとして甥の聡史(市川知宏)とともにイタリア料理の“ダンジェロ”を再開する。徐々に瑠璃のことが好きになっていく祐樹だが、瑠璃からすれば武の命を奪った張本人。「一から愛していきたい」という言葉も邪魔でしかないのだ。そうして水沢との結婚を真剣に考えるようになる瑠璃。元々武とは恋愛関係じゃなく、友情という信頼関係だけがあったのだ。一方で、医師は脳腫瘍のため生きているのが不思議だと祐樹の姉につげていた・・・
武にナポリタンを作ってもらいたかった少女時代の瑠璃。ナポリタンは日本にしかないものだから簡単には作れない。究極のナポリタンは瑠璃の人生で最も幸せなときに料理するという約束をしたのだ。で、なぜか水沢が結婚式の直前に評判を聞いてダンジェルに食べに行く。そして、披露宴の食事を祐樹にまかせたのだ。披露宴が終わると、瑠璃には武に見えた祐樹。事故の直前に言おうとした言葉・・・「好きだ」じゃないんだ(笑)。中盤ではキスしようと迫っていたくせになんだよ!そして、その直後に武の記憶をすっかり無くしてしまった。
最初はなかなかの食欲映画かと思ってみてたけど、ただわがままな女に奴隷のように料理するマキダイの映画。イケメン、健康食、海外、音楽、と女性が大好きなテーマを詰め込んだが、男目線で見るとバカバカしい、かなりカルトな作品。ただ、天使のオムライスはとても美味しそうに見える。まぁ、そんな食欲をそそる映画の一つではあるが、ストーリーは期待を裏切られたことで急降下。残念・・・