「この映画の強さと優しさに震えた。」ヒア アフター 擬似カストラートさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画の強さと優しさに震えた。
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このような素晴らしい映画は語りにくい。語るにはその作品を分解し、部分について語る他はないからだ。全体を語ろうとすれば「素晴らしかった」またはそれと似たニュアンスの言葉を選ぶしかない。そして素晴らしい映画を分解してそれと同じような感動と興奮を与えることは不可能である。
なので簡単に感想を。
「死後の世界」は口にしただけで人に腰を引かせるには十分な言葉だ。
いわゆるオカルト・・・それを受け止めきれる知的体力と時間を持つ人間は現代社会において決して多くない。オカルトは、耳にした、目にした瞬間に何らかの形で抑圧されるものだと考えていいだろう。
この映画はその「死後の世界」に呪われた、魅せられた、またはそれと接触しないことには人生を続けることができない人間たちの物語である。
社会から抑圧されるその世界と接触することで、彼らが何を得て(失って)、どう変わっていくのかを見てほしい。
人生で大切なことは、前を向いて生きていくことである。その為に社会的に認められていない世界と接触することに何の問題があるだろうか。
この映画が語っている生きることの辛さや素晴らしさに心を震わせて欲しい。そしてこんな映画を撮れる人間がいることに驚愕して欲しい。
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