「オフィシャルの裏にある真実」メン・イン・ブラック3 中野祐治さんの映画レビュー(感想・評価)
オフィシャルの裏にある真実
1作目・2作目と楽しんできた流れの中で、自然と『メン・イン・ブラック3』を手に取った。シリーズが進むごとにキャラクターの奥行きやテーマが深まっていくのが、この作品の魅力だと改めて感じる。今回のテーマは“時間”。新たな角度から描かれる物語は、どこかノスタルジックでありながらも、しっかりと心に残る内容だった。
エージェントJが過去へタイムスリップし、若き日のKと出会う場面。任務の背景に隠されていた出来事や、Kの沈黙の理由が徐々に明かされていく中で、JはKのオフィシャルな立場や任務以上の、人としての覚悟や選択を知ることになり、この「オフィシャルな顔の裏にある真実」に触れたことで、J自身が変化していく姿が印象的だった。
私自身、仕事をするうえで「公式な立場」や「肩書き」がつくことも多いが、本当に信頼を得るのは、その奥にある姿勢や思いを相手に感じてもらえた時だと感じています。事業や執筆、コンサルティングでも、“オフィシャル”を越えたところに信頼や共感が生まれる。それはまさに、JとKの関係性の中にも通じるものと思います。
『メン・イン・ブラック3』は、シリーズの集大成であると同時に、人生や関係性における「時間」と「信念」の価値を深く描いた物語でした。
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