マネーボールのレビュー・感想・評価
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戦略の常識は日々進化
貧乏メジャー球団のGMが、斬新な指標を基にチーム作りに挑む物語。
ブラッド・ピット主演する実話を基にした作品ですね。今では、常識になっているセイバーメトリクスを本格的に導入した逸話を中心に描きます。
周囲、特に自チーム内との軋轢、そして軌道に乗らないチームに癇癪を爆発させる主人公。
成功のカタルシスや心地よさよりは、成功迄の息苦しさを中心に描きます。
そこから20連勝に繋がることでカタルシスを得られる展開なのですが、その転機の描き方が中途半端で、カタルシスを感じ難かったのが残念。
転機は分かるんですよ。でも、その描き方が不十分なので、メリハリなく感じてします。その結果、いつの間にか20連勝が始まっている印象となってしまいました。
例えば、ミーティングでの鼓舞を契機として描くとか・・・
例えば、監督との激論・和解を契機として描くとか・・・
例えば、一人の選手(例えばスコット・ハッテバーグ)にフューチャーして、出場機会をえられない苦しみをしっかりと描写し・・・出場し始めての活躍を契機として描くとか・・・
事実を基にしているので難しいとは思いますが、もう一工夫が欲しいと思います。
この作品を鑑賞して比較してしまうのは、メジャーリーグ。フィクション作品ではありますが、基本プロットは同じ。弱小チームが前半苦労して、後半巻き返しを図るストーリー。この作品は、オーナーというラスボスがしっかりといて、逆襲の契機となるミーティングがしっかりと描かれているので、後半の快進撃にとてもカタルシスを感じることが出来ました。
この作品も、そんなカタルシスを感じることが出来たら、評価はもっと上がったのかもしれませんね。
私的評価は普通にしました。
貧者の野球理論で旋風を巻き起こした野球チームの一場の夢
1 映画の背景
野球の本場・米国メジャーリーグで、貧乏球団のオークランド・アスレチックスは2000年代初頭、ヤンキースなど金満球団をよそに勝ちまくって旋風を巻き起こした。この実話を基にした、痛快なスポーツ成功譚が本作である。
チーム編成を行うのはGMだが、いい選手を集めるには巨額のカネがかかる。いかんせん、このチームにはカネがない。どうすればいいか?そこで導入したのが「セイバーメトリクス」と呼ばれる野球に統計学を導入した方法論だった。
野球選手は野手なら打って点を取ること、投手なら投げて点を取られないことが評価の基本になるが、それをデータ化したさまざまな評価の尺度が年俸の上下を決定していく。例えば本塁打数、打率、打点、勝利数、防御率等々。
ところがアスレチックスは当時、さほど重視されていなかった出塁率、長打率、与四球率の低さ等を重視することとし、打点や盗塁、防御率、勝利数などの評価を軽くすることにした。根拠にあるのが統計データである。
他球団が重視する尺度Aとは違う尺度Bで評価すると、Aによっては低評価の選手もBによって高評価となり得る。したがって貧乏球団でも低年俸で優秀な選手を集められるということになる。要は埋もれている才能を発掘して、活躍させるという「貧者の野球理論」がアスレチックスの方法論だった。
2 作品の面白さ
この方法論で、他球団からお払い箱になった選手を獲得する過程が面白い。選手宅に突然押しかけ、予想外の契約をオファーすると、野球人生を諦めていた選手は家族と抱擁し合って喜ぶ。アンダースローの投手は、「メジャーで投げる機会を与えて貰って大変な名誉」と感激する。この選手集めの面白さが一つ。
それ以前に、他チームにトレード交渉に出かけたGMは、選手ではなく、この方法論を教えてくれた他の球団職員を獲得してくるというのも愉快だ。
次に面白いのが、チーム内での古い方法論者たちとの対立である。20~30年のキャリアを持つスカウトは「俺たちの仕事を無視するのか。ふぁっくゆー」とGMを罵倒し、即座にクビになるw
監督も「一般的にはボロい」選手を起用せず、「一般的にはそれよりマシな」選手ばかり使って負け続ける。しょうがないからGMはそのマシな選手をトレードで出して、無理やりボロい選手を起用させるように仕向ける。すると途端に連勝街道を突っ走り始め、20連勝という球史に残る成績を残すのである。
このトレード戦略がかなり巧妙で、欲しい選手を獲るために、その選手を欲しがっているチームに同ポジションの自チーム選手を押し付けて、前記選手にお呼びが掛からないようにした上で、おもむろに買い叩くのが笑える。
映画のハイライトがこの20連勝で、結局、ワールドシリーズどころかリーグ優勝も出来ないで終わるのが、ややシュンとしてしまうところか。
3 成功の夢の後…
アスレチックスの方法論の弱点は短期決戦に弱いところにあり、レギュラーシーズンでは勝利数が多いものの、ポストシーズンではからっきし。だからこの時期は地区優勝どまりで、リーグ優勝、ワールドシリーズにはとんと無縁という状態にとどまった。
また、貧者の野球理論は金満球団が同じことを始めた途端、通用しなくなってしまう。他球団が見向きもしなかった選手だから安かったのに、その選手に金満球団が目をつけて、年俸が上がったら貧者には手が出せなくなるからだ。
その実例がレッドソックスで、貧者の野球理論を使った金満球団はベーブの呪いを解き、2004年のワールドシリーズ・チャンピオンになった。
成績不振に陥ったアスレチックスは、2010年代には従来軽視していたバントや盗塁を重視した補強を行うなど、方法論にも修正が加えられているようだ。
2023年には全30球団中、最低勝率に止まり、2年後にはラスベガスへの移転がほぼ決まっている。
この映画は2012年のアカデミー賞で6部門に、ゴールデングローブ賞で4部門にノミネートされたが、何一つ賞は獲れなかった。アスレチックスがワールドシリーズで勝てていたら、結果は違っていただろう。残念ながら一場の夢だったのである。
2度目の鑑賞
実は、約10年前に、劇場で観たときは、あまり
よくわからなかった。
今となればよくわかる。弱く、金もない
アスレチックス。ビリーは、元選手でGM
ある時インディアンズでデーターで選手を見るピーターと出会い。相棒にして、再建していく。
ビリーは、「人は野球に夢を見るんだ」と言ってたなあ。やる気のない選手のデーターを屈指して
ビリーは、勝ち進む。彼は自身では、試合は見ない。
ブラッドピットの寂しさも感じる。
ソーダーバーグが監督する予定だったね。
ようやく理解できたな。
選手が実力を発揮できる勝利を買う作戦!
パッとしない割には
最後まで見れたのでまあまあ だったんじゃないかと思った。 この監督は人物アップが非常に多く 演出としては 分かりやすかった。ブラッドピットの魅力で全面的に押していったのが良かったように思った。 悪かったのは1つ1つのドラマが昇華してないというか ドラマになりきれてなくて 「こういうエピソードがありました」 って感じで進んじゃってる点かな。あと、どこが クライマックスなのかわからない。 一応連勝していくところあたりだと思うんだけど、 やったー!来たっー!ていう感じが出てない。・・・ 少しずつ 手ごたえが出てきて 選手たちのモチベーションが上がっていくシーンなんかあれば良かったと思った。野球選手ってのは基本、監督が好きになって監督を胴上げしたいっていう気持ちが高まってチームがまとまっていくもんだと思うけど監督に全然スポットライトが当たってないもんだからその盛り上げができてなかったんじゃないかな。てか、初めから映画化するのが難しい原作だったような気がする。その後のシーンがまたやたらにダラダラ 長い。 何を伝えたいのか絞りきれていないピンボケ みたいな映画だと思った。
統計学を基にオールスター級の選手を放出して、他球団のお荷物的な選手...
野球というよりはビジネス映画
野球の革命的な理論でした
野球に詳しくなくても楽しめる映画
個人的野球映画ベスト1
こいつはネタバレも何もググると出てくる実話ベースです。
アスレチックスを独自のメソッドで鍛え上げ、スター不在にも関わらずあと一歩でワールドシリーズ制覇まで導いたGMの物語です。
自身がドラフト1位で入団したものの全く振るわず短い選手生命を終えた経験をどこかでずっと引きずっています。最低クラスの資金力しかないアスレチックスではスター候補やトップ選手を獲得する事が出来ません。そこで今までの常識から全く異なる手法で周囲の反対にも耳を貸さず誰だこいつ的な選手をかき集めてシーズンをスタートするものの始めは全く結果が出ず連敗街道をひた走ります。ところがある決断から徐々に歯車がかみ合い始めると凡人の寄せ集め球団が連戦連勝を重ねて遂にはワールドシリーズへの進出を果たします。
ハリウッドの野球映画で山ほどあるサクセスストーリーですが何しろ本当にあった話なのでこいつは一味違います。
じっくり見せる野球と野球をとりまく人たちの織りなす硬派なドラマです。
大リーグマニアにはたまらない
面白い
貧乏球団のGMが低予算で選手を補強し強いチームを作る
野村克也氏の野村再生工場を思い出した
ちょっと残念なのは弱いチーム時代からの物語を見たかった
映画では初めから優勝争いしてたから
リアリティ抜群
改めて大切なことが何かを振り返る
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