「ブラピはマネーボーイ。」マネーボール ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
ブラピはマネーボーイ。
野球にはぜんぜん興味がない…(というよりスポーツ全般^^;)
なのでこのマネーボール理論も初めて聞いたし、アスレチックスの
名を知っていたくらいで、そんな逸話があったとは知らなんだ~(汗)
しかし俄然観たい!と思った理由はあの「ソーシャルネットワーク」
の感動を味わえるかもと思ったから。この事実は作り話より面白い。
製作も兼ねたブラピが主演とあって華がありすぎ(顔面的にも)だが
ご本人もそう悪くない顔をしている(あ、失礼^^;)
ただこのビリー・ビーンという男、本当に短気で直情的なヒトらしい。
私は劇中で試合を観ない彼に対して、何かジンクスでもあって?と
思っていたが、ただ単に腹を立ててモノをぶっ壊すから!だそうだ。
妻(ロビン)との離婚原因もソレなんだそうだ。あ~そういうことか…。
しかし一人娘、可愛いなぁ。っていうか歌上手すぎ!歌手か?(爆)
日本でもどこぞやの有名球団がコーチの人事でモメにモメていたが、
ああいう話を聞くと、スポーツに対する爽やかさが吹っ飛んでしまう。
どうしてもその軍に入りたいと一浪までしてドラフトに懸ける選手も
いる一方で…しかしそれって、知名度あるチームだからだよねぇ?と
思ったりもする。今作で描かれる貧乏球団には、欲しい選手を迎える
資金がない。トレードまたトレードでホント選手なんて小道具か商品?
と思えるくらい動かされる。結局はビジネス、爽やかなうえに腹黒い。
(まぁ映画界だってそうですからねぇ。売れなければ億単位の損失。)
元・ドラフト一位指名だったビリーは、その選択を過失の如く抱える。
あんなに期待されて入ったのに何の成績も残せない新人君。
いや、これって野球界だけじゃないでしょう。会社だってそうですよ。
私は彼が選択を云々言うのは間違いだと思う。所詮時期をずらしても
彼には運が向いてなかった。どれだけ過去に大勝利を納めていようが、
ここぞ!で役にたたないヤツは会社では要らないヤツなのだ、仕方ない。
だけど彼がそこで腐らずに(爆)球界に留まった精神力を高く買いたい。
自分の能力なんて結局自分にしか分からない。自分を認めない人間が
他人を評価など出来るはずがないのだ。だからここで登場するピーター
(J・ヒルいいぞ~)含めて、本人だけが根拠ある自信(爆)を持った理論、
それを行使する姿に、いいぞ!やれ~やれぇ!と思った。
スポーツっていうのはそういうもんじゃない(って皆言うよね)と能書きを
垂れるベテラン老人勢に聞いてみたいのは、じゃあどんなもんなのか?
是非細かな過去からの分析データに基づいて説明賜りたいと思うのみだ。
もうダメだ、と思った選手を掬いあげるシーンがある。
感謝に堪えない、という面持ちで選手と涙を流す家族が羨ましく思えた。
好きこそものの…とはいっても、使いモノになるのは(スポーツでなら)
やはり若いうちなんだろうと思う。第一線を退くのは思いのほか早い。
だけどどんな形であれ、自分が好きだと思うものに執念を持てることと、
更にそれを支えてくれる家族がいる幸せ、というのは何物にも代え難い。
ビリーという男は最も輝きたい場所で輝けなかった存在だが、
その何万倍もの功績を認められた価値(金額)にこそ意味があると言った
ピーターの言葉は勲章もんだな、と思った。それで今のビリーがある。
(映画でいえば、ブラピはマネーボーイだよねぇ。俳優やめちゃうの?^^;)