劇場公開日 2011年11月11日

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「観戦すると負けるジンクス」マネーボール kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5観戦すると負けるジンクス

2021年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 イエール大卒の新米職員ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)をいきなりGMの補佐にするというのが最高の買い物だった気がする。ジオンビの抜けた穴をどう埋めるか?彼が着目したのは打率やホームラン数じゃなく、出塁率だった。ヒットだけじゃない。四球が多いけど、点を取るためには出塁率だ・・・凄い!

 連勝記録の決め手となった試合はさすがに熱くなったけど、そこまで連勝するのも選手とコミュニケーションを取ってちょっとしたアドバイスを与えたおかげだったのだろうか。初球を逃せば打率が下がるといったことと、先発投手を疲れさせるためにボールを投げさせろとかは矛盾してるけど、まぁ面白い。

 トレードやクビ切りなどというシビアな内容ではあったけど、敵チームが不要だと烙印を押した選手を買い取るところは面白い。シーズン途中でもどんどんトレードする様子はまさしくマネーゲームのようだった。ちょっと・・・人間味が感じられなかったり、株トレーダーみたいなゼネラルマネージャーなんて本当にいいのか?などとも思うが、米野球界の保守的経営を打ち破った男の物語と直球で捕えるのが正解なのだろう。

 フィリップ・シーモア・ホフマンが演ずる監督なんて、ビリーの選んだ選手をとことんまで使わない頭の固い人物。彼らの駆け引きも面白いけど、選手の人間像なんて無視。金のない球団とか言いつつもみんな高給取りだからなぁ・・・なんか別次元。

kossy