ザ・ウォーカーのレビュー・感想・評価
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希望の本?支配の本?
迷える人々への光になる反面、人々を支配する道具にもなり得る。行きすぎた信仰心は狂気となり争いの種にもなる。
あの本が原因で人間は何百年も前から散々殺し合ってきたわ。
そりゃちゃんとした場所に納めて悪用されないようにしなきゃだよな。
現代文明に対するアイロニーなのではないかと感じた。
ストレートに受け取ると、ただのファンタジーだが、現代文明に対するアイロニーなのではないかと感じた。
マッドマックスみたいにCG使わないアクションならもっと良かったのにと感じた。
大切な本
なぜ西へ向かって歩き続けるのか?大切な“本”とは何なのか?イーライ(ワシントン)の目的を推理しながら進む前半はとても面白い。セピア調の空気や荒廃した世界観は『マッドマックス』などの核戦争後の雰囲気と似ているのだが、この映像がすごく印象に残る。人々はみなサングラスをしているのも面白い設定だ。デンゼルのアクションもかっこよく、剣だけかと思えば、銃も弓矢の腕もいい。人が襲われていても「使命のために、関わりたくない」と冷血なところも見せる。
カーネギー(オールドマン)の町でひと暴れした後、彼の盲目の女(ジェニファー・ビールズ)の娘ソラーラ(クニス)がイーライの旅についていき、そこで本が聖書であることなどが明かされる。戦争は30年前、その聖書が原因で起こったともされるのだ。カーネギーはバイブルがあれば町を大きく、いくつも作れると、宗教を利用して支配者になろうと考えていたのだ。そこからはカーネギーによるバイブル争奪という展開。そして本を奪われたのにまだまだ西へ旅するイーライ・・・なぜ?それに撃たれたのになぜ生きてる?
本は点字だったというオチ。そしてイーライは聖書をすべて暗唱できるほど読んでいた。神に守られていたんだな。かなりずるいオチのような気もする。それをすべて印刷所で発行すると、イーライは安らかに眠ったようだ。
【2010年6月映画館にて】
大風呂敷広げたけど、しょぼい。中学生日記 ✙ 風刺?
初見の感想。
人としての生き方に触れた映画。でも、あまりにも直球的な描き方なので、『中学生日記』か?、道徳の教科書映画か?てな感じ。なので、今ひとつ映画としての感動がわかない。芸達者な役者を使っているのに勿体ない。映像やカメラワークは凝りに凝っているんだけどねえ。つなぎ合わせるとなんでこうなる?
レビューを書くにあたり再見。
ひょっとして、強烈な風刺な映画?
「世界に一冊残る本」が気になり鑑賞。
…まあ、アメリカならあの本ですね。そこまでは自分の認識不足に突っ込み入れながらも、世界を滅ぼすものでもあり、世界を支配するものでもあり、救うものでもあるあの本を巡ってどう展開するか、楽しみにしていたのだけど。
世界観がしょぼい。マカロニウェスタンと座頭市を参考にしていると聞けば、確かにその雰囲気満載。
でもね、「空が光って30年」で「水を奪い合う」程乾いた世界で「昔捨てていたものを奪い合うようになった」って、悲壮感出しているのだけど、30年前のケンタッキーのお絞りがまだ使える???30年前のシャンプーも腐っていない?(どれだけ防腐剤入っているんだか!!!)バイクや他の武器も衣服も何もかも新品のよう。
30年間ひたすら歩き続けたという設定も矛盾。昔の連続TVドラマの西部劇のヒーローや水戸黄門みたいに、行く先々で事件等に巻き込まれて、何日~数カ月滞在しながら歩いているのならわかるけど。『木枯し紋次郎』か?というような、漫遊記じゃないだろっていうエピソードもあるし…。ずっと迷子だったのかしら?悪魔の誘惑を退けながら荒野をさまよったキリスト?
後半の老夫婦の家でのバトルは面白かったけど、ここも世界観が小さく見える。個人宅襲撃って…。単に、夫妻の行動で終末観を煽りたかったのか?
言葉で語る設定と、実際に映画で展開されるものとに矛盾があるから、中2病が語る世界観に見えてきちゃう。針小棒大。詰めが甘い。
色は撮った映像を後から色を操作した感じ。黒とセピア色のコントラストとか、場面場面は一枚の絵のようなところはあって綺麗。
墨絵のような映像もあり、ルーブルに所蔵されている印象派以前の絵画のような映像もある。レンブラントとか、確かにそういう映像もある。
だけど、映像を堪能とまではいかない。『オブリビオン』の方が見事だったな。『オブリビオン』の方が後ですが。
かつ、カーネギーの皮膚の渇きぐわいとか、CG加工したのだろうけれど、鳥肌が立つ。なのに、周りのキャラはごく普通。ソラーラに至っては肌のハリと言い、美しいくらい。単なるファンタジー映画なら、欲にまみれた初老のカーネギーと、心のきれいなソラーラの対比としたいけれど、映画の舞台設定からするとソラーラの肌の美しさは説明ができない。防腐剤がたんまり入った30年後も使える化粧水や乳液使っていたら肌荒れるよ。香油(オリーブオイル)を塗っていた設定?なら、なぜカーネギーは塗らない?
ここでも詰めが甘い。
アクションは、他の映画のようなこれでもかというせわしなさはない。ド派手なのはあるけど、基本静の時間。瞬間芸。落とし穴という笑えるのもあり(笑)。
ラストのオチもインパクトあるはずなのに…。
どれもこれも、帯に短し襷に長し。中途半端。細かい設定は凝っているんだけど、統合してみるとバラバラ。相反している。テンポが悪い?間が抜けているように見える。約2時間の映画なんだけど、内容だけ考えると1時間くらいでも作れるんじゃないかと思ってしまう。
題材、役者から考えれば、感動巨編になるはずなんだけど、惜しい。
宗教映画?
神の啓示を受けて、ある本をある場所に運ぶために、神の加護を受けて、こんな目に合っても死なない男。その神の使命を全うするために、さまざまなことを犠牲にしてぶれない殉教者。映画の途中で、「毎日読んでいたのに、教えを理解していなかった(台詞のままではありません)」と、ある本の教えに気が付く場面もあり…。
けれど、その”ある本”は、上にも記したけれど、バイオレンスを引き起こすものでもあり、世界を支配するために活用されるものでもあり、己を追い込み狂信的な言動を誘うものでもある。
要は使い方の難しい道具にしか過ぎないと言いたいのか?
”神”の意図の為なら、人は使い捨てだし…(キリスト者はこれを”殉教”として尊ぶのか?)
なんたる皮肉。
しかも、男が目指した終着点は、映画の題材にもよく取り上げられた難攻不落の、〇〇を収監する場所だし。
実は風刺映画だったのか…。だからあんなに人が死ぬのか。禁忌を犯す夫妻まで出てくるし。
エリが人を殺す場面はとてもスタイリッシュだし、個人宅襲撃場面の壊れっぷりも、妙にポップ。
しかも、ある本が収まるところ。決してある本だけが特別なわけではないというオチ!!!
何がしたかったのか?台詞で語っていることと映像で表現していることの矛盾…。
宗教的に装いつつも、やり放題。どっちが、描きたかった本音?
舞台は凝っているのだけれど…。
ミラさんが出色です。ラストがなんで?となるけど、かっこいいからいいか(笑)。
やっぱり面白かった3.2点
見たのは3回目くらい
安定の面白さ(というかこういうジャンルとキャストが好きなだけ)
特に凝ったことはないので気軽に見れる
非常食とオフラインで読める辞書をダウンロードしておいた。
はじまりは北斗の拳かいな、と思った。 この映画の中の人肉食べて手が...
はじまりは北斗の拳かいな、と思った。
この映画の中の人肉食べて手が震えるクールー病みたいなの印象強い。自分は宗教には全く関心がないのだけれど、人が人を食べたらマトモでいられなくなるという設定をつくったのは神の御業かなと思う。
信心がない私には共感しにくい作品だったかもしれません。
戦争により荒廃した近未来。神の啓示に導かれるまま「本」を西に運ぶ男が、その「本」を狙うギャングと戦う物語。
デンゼル・ワシントン主演のアクション映画です。
一言で言えば、キリスト教を信仰しない人には分かり難い、共感し難い映画のように感じられます。
終盤で明らかになった設定も、伏線が張られているとは思えず、「驚き」よりは「興ざめ」を感じてしまいます。
デンゼルのアクションも、「ガンアクション」は兎も角、「剣闘」では小手先感があって迫力を感じることが出来ません。
映像も世界観を醸し出すため特徴的な画質を用いていますが、私には見難く感じられました。
デンゼル・ワシントンは大好きな役者さんなので残念ですが、高く評価することは難しい映画と感じられました。
難しくて一度見ても理解できない
難しくて、何が起きているか一度見ただけでは理解できませんでした。
あらすじを読んで、もう一度見返してやっとわかりました。
画はきれいで主人公はかっこいい。
ストーリーはしっかりしているけど私には難しい。っていう感じでした。
宗教の話
神のお告げに従って聖書を運ぶおじさんの話
聖書を営利目的で使おうとするおっさんに奪われてしまうが、暗記してたからなんとかなってしまった。それならサクッと渡せばよかったのに。
肝心のストーリーはイマイチだが、細かな描写は丁寧に作られている点は好感が持てる。
ストーリーや描写はキリスト教関係の史実のオマージュと思われるので、前提知識を身につけてから鑑賞すると楽しめるのかもしれない。
バイブル
2019年3月10日 #ザ・ウォーカー 鑑賞
終末の世界の設定で、世界に最後の一冊となった本を西に運ぶために歩き続ける1人の男のお話。その本とは?大どんでん返し以外は普通の映画です。本当に盲目だった?
#デンゼル・ワシントン
#ゲイリー・オールドマン
#ミラ・クニス
#トム・ウェイツ
☆☆★★★ ※ 鑑賞直後のメモから 世界観や、デンゼル・ワシントン...
☆☆★★★
※ 鑑賞直後のメモから
世界観や、デンゼル・ワシントンの格好・戦い方を見たら。案外と永井豪の「バイオレンスジャック」辺りを下書きにしているんじゃなかろうか?…と、当てずっぽうで言ってみる。
予告編を見たら、世界には本が〝1冊しかない〟のか?って感じだったが。本自体はあるが、〝この本〟はないって設定でしたね。全く紛らわしなあ(苦笑)
ゲイリー・オールドマンが画面に初めて登場した時に読んでいたのが、「ムッソリーニ」だったから。謎の本の正体は《これ》か、ヒットラーの「我が闘争」か?とあたりを付ける。
しかし、流石にヒットラーだとすると道徳的に問題がありすぎるけど。
一冊の本を丸ごと暗記しようとするアイデアは、レイ・ブラッドベリ原作の『華氏451』のアイデアを丸ごと拝借したのだと思う。
2010年6月22日 TOHOシネマズ錦糸町/スクリーン1
ストーリーが面白い
キリスト教万歳をここまで全面に推す潔さがすごい。私は宗教に全く興味がないので宗教じみたものは気分が悪くなるんですが、これはあまりにも潔く宗教色を全面に打ち出したストーリーだったので、何かキリスト教を信じる人たちの事実ドキュメンタリーを観ているような感覚で、あーそういう人たちもいるかもね、とはっきり客観視できるくらい別世界のストーリーとして安心してストーリーにのめり込むことができました。
宗教はさておき北斗の拳やマッドマックスで慣れ親しんだ文明崩壊後の世界観が笑えて面白く、また圧倒的パワーで悪党を倒す主人公も面白かった。やり方が間違っているという扱いがされているボスも聖書の力を信じて命がけで聖書を盗みに行くあたり、憎みきれないかわいい存在で、全体的に刺激の多い作品でした。
宗教に耐性がない人、例えば中高生以下がこれを観ると、宗教にどう影響されるのかが心配なので1点減点の★4としました。これ以外の宗教や考え方がある事を知っている人は安心して楽しめると思います。
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