酔いがさめたら、うちに帰ろう。のレビュー・感想・評価
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悟った時には死の手前だった。
永作博美さん、浅野忠信さん、意味深なエンディングだ。きっともう魂は抜けてしまって俯瞰で自分のこと見ていたんだな。抜け殻だけが子供達と遊んでいた。この世への未練、或いは執着とでも言う様な切ない絵だ。
「毎日かあさん」とどうしても比較してしまう。 「毎日」がママ目線な...
「毎日かあさん」とどうしても比較してしまう。
「毎日」がママ目線ならば、「酔いがさめたら」はパパ目線。
「毎日」では子育てが中心であるならば、「酔いがさめたら」はアルコール依存の克服がテーマ。
アルコールに頼ってしまうきっかけは人それぞれだけど、戦場で生死を見てきただけに、自分の精神を保つのが大変だったんだろうなぁと思う。
アルコールと精神は密接な関係にあることがよく分かった。
個人的には、本人と照らし合わせるならば「毎日」の小泉今日子が西原さんに近いかな。鴨志田さんも長瀬さんの方が近い気がする。
両方を足して2で割ったら夫婦の両目線が見えてきていいのに・・・と思ってしまった。
淡々としてる。けどリアル。
『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
元々なんだか気になるタイトルだったんですが、アルコール依存症がテーマだと知り、その病状と裏腹なすごく温かい言葉選びに余計にそそられました。
実話だということでどんな方、またどんな“うち”の方がこんな素敵なタイトルにたどり着いたんだろうと思い観てみたら、、納得です(浅野さん永作さん凄い!)。 是非亡くなられたご本人にも観て頂きたかった。
アルコール依存症。てか●麻とかはNGでタバコやお酒は堂々とOKな境目ってなんなんでしょうね、法? 快楽と危険という点では依存する前からどれも“良し”ではない気がするんだけどお酒だけはとりあえずの未成年法と近頃厳しくなった飲酒運転くらいしか取り沙汰されてない。
もちろん息抜きやご褒美は必要だし今更規制したって健康どうこうじゃなく娯楽として味をしめた人には必要不可欠だし楽しくたしなめればいいんだけど、ネジが緩んだ状態で【過】のラインを超えてしまう可能性はすごく身近にあります。
でもアルコール依存症(だけじゃなく依存症とつくものや精神的なものも)は作中でも言っていましたが周囲から理解され難い。
そりゃ目に見えない人の心なんてお医者さんにだってわからないんだからしょうがないことのような気もします。
お酒は飲まなくても平気なタチなので私も主人公の気持ちはわからない。けどきっと甘えだとか自業自得だとか言える人はストレスとの付き合い方が上手(一晩寝ればOKだったり、人やスポーツや趣味で満たされたり)なとってもラッキーな選ばれし人。
甘え下手で自分の中だけでなんとかしようとしてしまった結果(皮肉なことに結局人に迷惑かけて心配させて傷つけさせてしまうから余計わかってもらいにくいものなのかな)だと思うので誰にでもなりうるもの…という考えなのでなかなか考えさせられるお話でした。
しかし映画としては地味。小説(本作は未読ですが)を所々つまみ食いしてそのまま映像にしたような印象。…ですがリアル。だから淡々として感じるのかもしれません。
何がリアルってその空気感。病棟も実際に目にする機会があったのですが本当にあのままって感じがしました。“健康”な人とはなにかが違うオーラというのかな、役者さん全員見事としか言いようがないです。
浅野さんの“発表”はご本人が憑依したかのようで演技ということを忘れそうになるくらいでした。
家族も悲劇のヒロインじゃなくお医者さんもお涙頂戴要員じゃなく、綺麗事がないのです。
その英断は素晴らしいですがその“地味さ”を演出と脚本で“静かな味わい”に化けさせて欲しかったな〜。惜しい。
好きな演出もあるんですけどね。
過剰な音楽がなければもっと良かったけどw、カレーが出た時はこっちまでやったー!ってなったし(でもカレーが食べたいという欲求はわかるけど他の食事に対してはそんなに運動できない環境で三食きっちり食べれるほどお腹が空くもんなのか?w)、
(元)妻が料理しながらだんだん泣く様子にはもらい泣き。あのボリュームの変化がすごくリアルで。
さすが永作さん。ていうかおでこオープンのおだんごがあんなに似合う40歳はいないw
とにかくうちに帰れて良かった。
地獄をたくさんみただろうけど居場所があるというのはそれだけで素晴らしい最期であり人生だったことと思います。ご冥福をお祈りします。
生きてた方がいいよ
劇中に出てきたアルコール症センターに家族が入院し、退院後僅か半年で他界した。
そんなワケでかなり感情移入しながら見たけど、患者同士の自治会や体験発表とかが意外と細かく描かれててちょっとにやけた。
アルコール依存性の映画って海外では普通にあるけど、邦画では少ないと思う。
過剰な飲酒が死に直結する事や依存性の世界を知らない人達にも見て、知ってほしいと思った。
「生きてた方がいいよ。どんなに惨めな人生でも生きてた方がいい。」
世間一般ではアル中のダメ人間でも、家族にとってはたった一人の大切な存在。
永作博美演じる妻の言葉が、家族の気持ちを素直に表わしていたと思う。
淡々とした
毎日新聞でずっと「毎日かあさん」でこの家族を追っていました。
そしていまいち「おとしゃん」像が見えてなかったのですが
この映画を見て納得
ふらふらとした、つなぎ留めていないとどこかに飛んで行きそうな人が
「おとしゃん」だったんだ
エンディングの出来に-0.5です
もうすこし、家族の見せ方が違っていれば・・・
すごく考えさせられました。
永作さん、浅野さん、良いですねぇ。
胸にジーンと響きました。
映画ではアルコール依存症になった経緯も語られていたし、
色々仕方ない病気なのかな・・・・
でも、あんなに小さい子を残して「おとしゃん」は死んじゃダメだよ。
子役の女の子の可愛いこと!
「おとしゃん」と舌ったらずで呼ぶのがたまらないです。
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