「時代がゲッコーさんを普通の人にしたね」ウォール・ストリート ピエールさんの映画レビュー(感想・評価)
時代がゲッコーさんを普通の人にしたね
結構、楽しみにしてこの映画観に行ったが、CMで言うほど資産化されなかった感あった。
前作、ウォール街はその道の入門的な映画で、欲は善という言葉が斬新であった。そして20数年後に続編というので観たが、ゲッコー氏が作品で語っていたように欲は合法になったというのはまさにそのものである。
いい映画だとは思います。でも、あまりにも時代がゲッコー氏はじめ作品全体に漂うダークさを希薄化している。特に2011年2月からロードショーの今となっては、もはや歴史の教科書程度の認識にしか思えない。今は中国が首脳会談のおみやげに何千億ドルもの「買い物」をし、全盛を誇った中東が革命で悶え、異常気象や紛争で足元の生活物資が高騰する時代なのだ。現実が映画の持つ凄味をあざ笑ってしまっているのである。
ただ、久々にチャーリーシーンやマイケルダグラスを見れて個人的に良かった。一つの時代の区切りとして観るなら、割合価値ある映画だと思います。
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