「【”オーケストラが奏でる楽曲は民族、思想信条を越えた一つの世界だ!”オーケストラ映画に外れなしの法則と共に、現況下ロシアを統べる男に正座して観させるべき映画でもある。】」オーケストラ! NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”オーケストラが奏でる楽曲は民族、思想信条を越えた一つの世界だ!”オーケストラ映画に外れなしの法則と共に、現況下ロシアを統べる男に正座して観させるべき映画でもある。】
ー ロシアの楽団で清掃作業員として働くアンドレイ(アレクセイ・グシュコブ)は、ロシア・ボリショイ交響楽団の指揮者であったが、楽団員のユダヤ人がブレジネフの指示により連行された蛮行に反対した事で解雇され、今は劇場清掃人として働く日々。
だが、ある日、パリのシャトレ劇場からの出演依頼FAXを見つけた彼は、昔の仲間とニセオーケストラを結成して出演し、かつての栄光を取り戻そうと企む。ー
◆感想
・著名なヴァイオリニスト、アンヌ=マリー・ジャケを演じたメラニー・ロランを観たくて鑑賞したのだが、現在のロシアを統べる男の余りに愚かしき行為が当時のブレジネフ以上であることに、哀しみとともに、ウクライナの人々の哀しみと怒りに結びついてしまった作品である。
(今作を鑑賞したのは、昨晩の深夜である。)
・オーケストラをテーマにした映画は、「レディ・マエストロ」「ストリート・オーケストラ」「オーケストラ・クラス」「オケ老人!」「マエストロ!」など、多数劇場で見て来たが、どれも面白い。
それは、オーケストラとは55人の心が団結しないと、観衆を魅了する演奏が出来ない事に尽きると思う。
・今作も同様であり、ソ連を束ねていたブレジネフの指示によりユダヤ系のロシア・ボリショイ交響楽団の楽団員を排斥することに反発した指揮者アンドレイやチェロ奏者であったサーシャの30年に亘る憤りや気概を上手く物語に取り込んでいる。
・トップバイオリニストであるアンヌ=マリー・ジャケ(メラニー・ロラン)の真の両親の哀しき過去が描かれるシーンには胸を打たれる。
<”オーケストラが奏でる楽曲は民族、思想信条を越えた一つの世界だ!”という芸術家の思想を貫き通した元ロシア・ボリショイ交響楽団の指揮者アンドレイやサーシャの30年に亘る憤りがラスト20分のオーケストラシーンで昇華されるシーンには感慨深いモノがある。>
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愚かしき現在ロシアを統べる男には、今作を正座して鑑賞させたい。
ウクライナの首都、キーウ(キエフはロシア語での呼称である。)に住む罪なき無辜なる民衆の居住区に、兵器を打ち込む輩が統べる国には、未来は無い。
彼の男には、何時か、必ず天誅が下る筈である。
独裁国家は、駄目だ。
激しき怒りと共に、敢えて記載する。
ふつふつと沸く怒りに賛同します。
誰かが言っていました、
「他の男の所へ行こうとしている元カノを引きずり戻してレイプし兇器をちらつかせるケダモノ男」と。
相手に怪我をさせない礼節と柔の道を、あの男はどこへ置いてきてしまったのか。