「コバルトの妹はウラン?」ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
コバルトの妹はウラン?
前作『M:i:III』でイーサンの妻だったジェーンがクロアチアで殺され、復讐のためにセルビア人を6人殺した罪でモスクワの刑務所にいた・・・という設定が次第にわかる。彼ら夫妻の護衛にあたっていたのが分析官ブラント(レナー)。奥さんを死なせてしまい、イーサンに対して複雑な思いで行動していたのだ。もちろん彼には内緒で・・・
今回のミッションは世界終焉を目論むヘンドリクス(ミカエル・ニクヴィスト)から核爆発させるコードを奪回すること。“コバルト”と呼ばれる人物の情報を入手するためクレムリンに侵入したイーサンたちだったが、ヘンドリクスの策略によりコードは奪われ、クレムリンの建物の一部を爆破されてしまう。事件がアメリカの謀略だとロシア側に思わされ、それが引き金となって核戦争を起こそうという恐ろしい計画だったのだ。おかげでIMFは政府から“ゴースト・プロトコル”が発令され、事実上IMFは機能停止。イーサンたちは援助なしでミッションを行う羽目となった。
殺し屋サビーヌ・モロー(レア・セドゥー)がなかなかの美人で、彼女が奪ったコードとダイヤモンドと取引されるドバイの高層ホテルで阻止しようとするが、それがまた急きょ本物を掴ませることとなり、ムンバイにまで足を運ぶ面々。ダクトの中で空中に浮かせられることになったブラントも可哀そう。1作目でトムちんが演じたシーンを思い出す。
高層ビルでのアクションがクライマックスであるかのようで、その後の二部屋で繰り広げられる成りすまし取引も面白い。おかげでムンバイでのやりとりはトーンダウン気味。このインドではBMWのハイテクスポーツカーが気に入った。フロントガラスにカーナビを映し出す技術は開発中だろうし、まさしく未来を感じさせる瞬間。その未来を奪おうとするヘンドリクスの世紀末思想というか、人類は300万年毎に滅亡させるという思想にどきりとさせられる。しかも自殺してるんだし、頭の構造がよくわかんねぇ・・・
爆破シーン、カーチェイス、砂塵の追跡劇など、CG満載。しかもクレムリンではCGによって警備員を誤魔化すというシーンもあり、やはりハイテクが売り物の映画なんだな。イーサンの心情も察することができず、新たに仲間となったジェーン・カーター(ポーラ・パットン)とベンジー・ダン(サイモン・ベッグ)のキャラの面白さだけが伝わってきた。そして、心を読ませないイーサン。最後には妻は死んでない!というオチも披露してくれた。