冷たい雨に撃て、約束の銃弾をのレビュー・感想・評価
全6件を表示
実はバカにされてんじゃね?
セックスに励んでる男女を後ろから殺しただけやん。
しかも顔見られてるし。
敵をみつけたときは、ずんずん、と真っ向勝負!!
殺し屋違うやん。
え、これが美学ってやつかい。へえー。
つまるところ、アクションを楽しむしかないんだが、原っぱのアレ、オレも小学生のときやったよ。思い出しちゃった。実際観ると、かっこ悪いなあ。オレ小学生でよかったよ。
まあ、とにかくバカなこそ泥がかっこ悪いアクションをする映画。ただひたすらかっこ悪い。
記憶をなくした男に復讐の意味はあるか? というよく分からないうたい文句のくせに、バカなこそ泥3人が退場して、笑いが無くなって後半さらにつまらなくなるんだから始末に終えない。
復讐の意味
復讐の依頼人が記憶をなくしてしまうという、引き受けた殺し屋にとっては超災難な話を、男の美学で飾り、独自のセンスで撮ったfilm noir。
記憶がなくなるのに、よく浜辺の家に帰れましたね…。
とにかくカッコ良さを最優先に追求した感じでした。
ジョニー・トー節全開
お馴染みの面子。お馴染みの復讐劇。お馴染みのスローモーションの美学。
いきなりの惨劇から始まるジョニー・トーの世界。
お互いの素性が解らず、言葉少なに対応するも、娘の残した素材でもてなす。元闇の世界を知るシェフと殺し屋3人組。
料理を通じての氷解は、『エグザイル〜絆〜』での空き缶を、今回は古自転車に見立てての銃撃へと続く。
相も変わらずのジョニー・トー印。余計なセリフは一切排除しての画面構成が続いて行く。
『エグザイル…』の時は得意の銃撃戦も、上下左右を奮段に生かし。狭い部屋の中でも、仕切りやカーテン等を同時撮影のマルチ撮影で捉え、巧みな編集によってより効果的に仕上がっていた。
それから言うと今回は、原っぱでの銃撃戦等が多めな為に、なかなか効果的なカメラアングル等を決められ難い状況だったか?立方体を使用しての効果も、映画としての興奮度はやや薄味に感じた。
前半は復讐劇としてだが、後半ではそれに弔い合戦の様相を呈する。
少し残念だった点としては、数では圧倒的優位な立場に或るヤクザ側の悪役達が逃げ惑うクライマックス。
やはり主人公側が窮地にならないと、映画としての興奮度は盛り上がりに欠ける点でしょうか。
(2010年5月25日楽天地シネマズ錦糸町/スクリーン4)
すべては、この手の中に
「エグザイル/絆」などで知られる香港映画界の異才、ジョニー・トー監督が、フランスの人気俳優、ジョニー・アリディを主演に迎えて描く限りなく美しい男たちのドラマ。
イタリアのネオ・リアリズム映画と呼ばれる作品群は、スタジオを飛び出し、ロケーションから生まれる偶然、アドリブを美徳として描き出す世界である。だとしたら、本作はその真逆の信念を持って作り出された物語と言ってよいだろう。
一人の人間の中に描かれた精密な設計図の元に、数ミリの違いも許さない完成された世界を作り出す。その為に本作に持ち込まれているのは、ジョニー監督の美学である。一発の銃弾にしても、その銃弾のために弾け飛ぶ血飛沫まで、格好良さ、美しさという美学が徹底的に貫かれる。
ジョニー監督作品の常連俳優、アンソニー・ウォンをはじめとした俳優達はその美学を、完成された世界を把握することを要求され、見事に応えている。多国籍なごった煮の印象を観客に与えつつ、そこに裏打ちされた統一感。すべてを自分の手の中で支配し、操る。それは作り手、俳優だけではなく、私達観客もまた同様である。
冒頭、主人公コステロの娘宅にコステロ以下、殺し屋達が押し入る場面がある。そこに飾られている同じ顔の4人の男が空を見上げる絵画。ここに、ジョニー監督の目的、到達点がある。観客も、スタッフも、俳優も、香港映画界も、皆俺に従え。俺について来い。俺を、見ろ。この強烈な自己主張も、本作の力強さと破壊力を支えている。
作家主義を語り、自分の思い通りに作りましたとインタビューで語る映画人がいる。そんな作品に限って、俳優を立て、ロケ地を立て、ヨイショで彩られたものが意外と多い。俺の作品、俺が、好きに作ったんだ。そう、言いたいなら、本作ぐらい徹底的にやって見せて欲しい。これが、作家の手の中にあるということだ。
今年の決定版じゃい!
遅ればせながら,6月25日に新宿武蔵野館にて観賞。
…
…
…これは、今年の最重要作品であります!
the mission 非情の掟
exiled の2作品にはやや劣るかもしれませんが、
相変わらずのジョニー・トー節炸裂に、もう興奮、興奮、大興奮!
熱く呼応する漢達の絆に目頭を熱くせずにいられませんでした!
ただ、アンソニー兄貴ファンとしては、…「えっ!?」てくらいに
スクリーンから消えてしまうところが残念無念ではありますが、
これはストーリー上、致し方ないこと。
これを観ずに男でいられれるか!?
これを観ずして男を愛せるか!?
クリシェに次ぐクリシェだが、アクションシーンの工夫が楽しい
「ザ・ミッション/非情の掟」「エグザイル/絆」に続く、香港の殺し屋の仁義を描いた映画だが、アンソニー・ウォンが脇にまわり、ジョニー・アリディが主人公として登場。今回も香港の「ワイルド・バンチ」よろしく、滅びゆく男たちのカッコ良さを追求しているが、3度目となるとさすがに飽きてくる。たしかに男たちはカッコイイのだが、「またやってるよ」といった感じで苦笑してしまうのだ。そこはジョニー・トーも重々承知だったようで、アクション演出は前2作とは異なる、なんとも奇天烈なガンファイトをクライマックスに用意。これが可笑しくもあり、カッコよくもあり、なんとも複雑な感情を呼び起こす。巨匠といえども、常に新しい何かを発明しなくてはいけないのだ。
全6件を表示