「クリシェに次ぐクリシェだが、アクションシーンの工夫が楽しい」冷たい雨に撃て、約束の銃弾を 広谷賢次さんの映画レビュー(感想・評価)
クリシェに次ぐクリシェだが、アクションシーンの工夫が楽しい
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「ザ・ミッション/非情の掟」「エグザイル/絆」に続く、香港の殺し屋の仁義を描いた映画だが、アンソニー・ウォンが脇にまわり、ジョニー・アリディが主人公として登場。今回も香港の「ワイルド・バンチ」よろしく、滅びゆく男たちのカッコ良さを追求しているが、3度目となるとさすがに飽きてくる。たしかに男たちはカッコイイのだが、「またやってるよ」といった感じで苦笑してしまうのだ。そこはジョニー・トーも重々承知だったようで、アクション演出は前2作とは異なる、なんとも奇天烈なガンファイトをクライマックスに用意。これが可笑しくもあり、カッコよくもあり、なんとも複雑な感情を呼び起こす。巨匠といえども、常に新しい何かを発明しなくてはいけないのだ。
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