悪人のレビュー・感想・評価
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烏賊うまそう~
切ないです。
今日のおはシアは~
“悪人”をご紹介しました。
本当の悪人は一体誰なのか?
人を殺めてしまったのは、妻夫木さん演じる祐一ですが
そうさせてしまった原因は被害者にはないの?
殺人現場、その場所に放置した男は、まったく罪がないってこと?
人生の歯車がくるい始めると止まらない恐ろしさ。
暗い。重い。映画・・・です。
出演者の演技は素晴らしいですよ。
第34回モントリオール世界映画祭で最優秀女優賞を受賞した
深津絵里さんが注目されていますが
私は妻夫木聡さんの演技に目をみはりました。
いきいきとした生活とは、程遠い毎日を送る
うつろな目をした青年。
そして最後のシーンに見せる、ギラつくような眼。
圧倒されました。
脇役もイイ。犯人の祖母は樹木希林さん。
そして被害者の父は柄本明さん、どちらもスゴイ!
柄本さんの役は、原作者は弱い人間として
監督は強い父親を描きたかったそうで
2人で話し合い、監督の求める父親が
映像化されています。
この映画、原作者が脚本も手がけているんですよね。
スパナをふりかざすシーン。胸に来ます。
作者も監督も、父親が娘を置き去りした大学生を見ながら
その大学生の友人に語りかける言葉を
映画の根底に流れるテーマにして
観客にアプローチしたんだろうけど
私はそのシーン、それほどグッとはこなかったなぁ。
それより、被害者が祐一に向かって言った一言。
「あんたのことなんて誰も信じない。」
この言葉さえなかったら。
悲しい事件そのものが、起きることがなかったのに・・・
そればかり考えてしまいした。
クライマックスのシーン、どうして祐一がああいった行動をとったのか
誰の口からも語られることなく映画が終わるので
「世の中ってさ、こうなのよね。」と虚しさ、悲しさに
押しつぶされそうになりながら、映画館を出た私。
苦手なジャンルで星の数が難しい・・・。
役者さんの演技力だけで評価するなら
5つなんだと思います。
PS : バスの運転手さん(モロ師岡さんが演じています。)が
心をホッとさせてくれますよ。
男女間のコレがリアル
ついこの前まで映画館で上映されてたイメージでしたが
3/4レンタル開始だったので早速観てみました。
「アウトレイジ」「告白」と少しかぶってそうですが悪人の種類が
全然、違ってこの悪人はセックスや恋愛の面も描かれてました。
映倫PG12指定、『悪人』(あくにん)は吉田修一原作の長編小説でそれを基にした
実写映画で出会い系サイトで知り合った男女のリアルのストーリーです。
嫌な気持ちになる人も多いかもしれませんがこれが男女間の真実ですね。
長崎県から90km離れた五島市の大瀬崎灯台の五島列島の福江島がロケ地だったので、
長崎や佐賀やここにどうしても行ってみたくなってます。
深津絵里の地味っぽい女の演技も妻夫木聡の肉体労働者でガテン系ぽい演技も
他の出演者の演技もみんな素晴らしかったです。
金髪でスポーツカーに乗ってるガテン系の人を見るとしばらく
「悪人」みたいなイメージで見てしまいそうです(笑)
正直、ビッチやファックな人間も多いので再度考えさせられる1本でした。
これは観るべきかもしれません。
誰もが悪人。
引いてましたね
悪人
暗っ!
妻夫木さん
主演ふたりの演技に入り込む…
感動が奥深かったです!
本当の「悪人」とは誰(何)なのか、原作同様に問いかけてくる秀作
これは、すごい、、、すごすぎでした。
原作も読んで、もう打ちのめされるくらい、感動…というか、
言葉を失うくらい衝撃を受けたのですが、
映画でもほぼ同じ感覚を受けるなんて、、、
とかく長編小説を映画化した場合、“はしょってる感”が出てしまって
物足りなくなってしまうことが常だと思うのですが、
そんな物足りなさが皆無。
(反対に、短編を映画化したほうが、 “膨らませられる”ので成功しているような、、、
『ショーシャンクの空に』とか)
「百聞は一見にしかず」
という映像の特性を完全に生かしきって、
原作では何ページも割いて説明した情景を
一瞬の映像でわからせてしまっています。
うーーーーん、すごい、、、
これも一重に、原作者の吉田修一さんが、
脚本にもしっかりとかかわっていたからでしょう。
これほど高評価なのに★5つにしなかったワケはただ一つ。
主演の妻夫木くんです、、、
どーみても、この主人公の、
「不器用で誤解されやすい、車マニアの土木作業員」祐一に見えません、、、
原作を読んだイメージでは、やたらガタイのいい、
見た目はいかにもヤンキー=黙っててもケンカ吹っかけられるタイプを
想像してたんですが、、、(TOKIOの長瀬くんとか山田孝之さんみたいな)。
他のキャストがいやになるくらいピッタリだったぶん、
似合ってない感が目立ってしまいます。
まあ、妻夫木くん本人がこの原作に惚れ込んで、
プロデュース的なところから関わってきたというから、
仕方ないのですが、、、
でもそれなら余計に、客観的な目をもって、
本人は別の役(あの最低な大学生・増尾の友達役がハマリ役のはず)を
演じて、作品を見守ってほしかったです。
ぴったりキャストの中でも
私が「ひゃ~~~っ!!」と喜んだんは松尾スズキさん。
うさん臭さ全開で、最高です☆
一体なにをつかんだのか?
もったいない…
佳男が増尾の友人に語りかけるシーン
いれなくてよかったのに
映画に理屈を混ぜこむのは大きらいだ
.
.
そだててくれた祖父母に縛られる祐一
恋も満足もなにもない
だれかに甘えたいけど、
甘える相手もいない
自分に差し出せるものはない
お金しか
出て行った母親にも、
金をせびる
1000円でもいい、
なにか差し出せと
.
紳士服屋で、
終わりのない仕事を続ける光代
姉の奔放な愛をねたみつつ
それを抑えこむ
ねたみすら表現できないほどに、
力をなくしている
.
女をばかにすることで、
自分の力をあらわすことをおぼえた増尾
自分でわらいとばしてしまえば、
同情されなくてすむ
まだ、
わらえると、思っていた
.
男に必要とされることで、
自分がしあわせな気がする佳乃
必要とされていないと感じると媚び
必要とされると罵倒する
自分の存在価値を見つけだすのに、
かかりきり
.
美容院には興味のうすい妻が、
夫が大事にしている美容院の、
鏡を磨いて夫を待っている
夫は、
犯人への執着心を、
感情的な手段でさんざんはらしてきたというのに、
妻はそれを無垢なままに受けいれる
さんざん欲にまみれた顔をした人間を、
受けいれる
佳乃の、父と母
.
だれからも愛されていないとかいう、
妄想からはなれられなくなって、
すこし与えられた愛に、
飛びついてしまう
むしろ、
それは愛ですらないかもしれない
これしかない
これ以外つかめるものはない
執念
執着
さみしい
なんでもいい
溺れるものは藁をもつかむ
つかんだものは本当につかむべきものだったのか?
そんな選別すらなされないまま、
つかんでしまう
端からみれば、
一体なにをつかんでいるのかと笑ってしまえるようなものも
ばかなものをつかんでしまった、
なんて、
気づくのは10年後かもしれないし
もしかしたら、
気づく間もなく死ぬかもしれない
それなら、
つかめばいいのだと思う
.
なんだか大人気になりそうな映画だったけど、
なぜかいい映画かもと思えて、
見に行ってみた
私の勘はなかなかいいみたいだ
(後半1/4くらいはいらなかったけど)
映画も、
ことばと同じで、
いらない表現を、
切り落とす必要があると思う
.
悪の連鎖
悪意は連鎖するんだと思う。
増尾が佳乃を見下し、佳乃が祐一を見下す、
悪意が連鎖して強くなり最悪の結果に。
佳乃の嫌な面が初めに描かれていて
絶対友達になりたくない!と思ってしまうくらい嫌な奴で・・
でも親にとって子はかけがえのな大切な存在。
子を思い増尾につかみかかる佳乃の父、
そんな状態でも佳乃や父をばかにする増尾。
かわいそうな人な人ですよね。
あんた大切な人はおるね?その人の幸せな様子を思うだけで、
自分まで嬉しくなるような人は。
佳乃の父が淡々と語るシーンで胸が締め付けられました。
少しの優しい気持ちがあれば悪意は消えていってしまうんだと思う。
いつも母が見守ってくれていたら、
祐一は罪を犯さなかったのかなぁ・・と。
エエかっこしいと自己憐媚
予想していた以上に
暗く重い作品でした。
この作品を見れば誰もが
何が悪なのか?
誰が悪なのか?
と悩むのではないでしょうか。
しかしながら、どんな事情があっても人を殺せば悪人なのです。
そんな悪人を愛してしまった一人の女性。
彼女は彼の何に惹かれたのか?
彼は彼女に何を求めたのか?
見終わった後も考えさせる映画でした。
そして忘れてはいけないのが役者たちの演技です。
モントリオール世界映画祭で最優秀女優賞を受賞した深津絵里はもちろん、妻夫木聡、柄本明、そして樹木希林にも注目してください。
彼らの熱演がこの作品をより暗く重い作品に仕上げています。
時折映る海が暗く重く描かれているのですが、この作品を物語っているように見えたように思えます。
一瞬の出来事の代償の大きさ
原作者自ら脚本を書いただけあって、話の展開がスムーズ。その脚本にも携わった李相日監督の演出は「フラガール」から一段と進歩したようだ。無駄な台詞やナレーションなど使わず、カット割りだけでその人物の心情を表現してみせる。光代が単調な日常から逃れる決心をする場面などがそうだが、安易な演出の作品が目立つ昨今、こうした映画の基本的なテクニックに磨きをかける李監督の姿勢に好感が持てる。
また、映画は光と音の総合芸術。今作は音を使った演出もいい。GT-Rのエキゾーストノートが祐一の心の葛藤をかき鳴らし、雨の音の強弱が光代の心の動きを伝える。控えめな雷鳴も却って効果的だ。夜のとばりに包まれた理容店の店頭サインがカタカタ回る音など、派手さはないが音響的な演出に長けている。
本題の「悪人」だが、文字通り殺人を犯した祐一に非があるわけだが、事件に至る様々な問題点と、事件後の逃亡劇を組み合わせ、悪かったのは犯人だけだったのかと問いかける。
殺人者の青年は、何もない海辺の寒村で年寄りの面倒を見ながら建設現場で働いている。これといった異性との出会いもない。一方、出会い系サイトを利用して漁るように彼氏を求めた被害者と、そんな行動を何一つ察知できなかった両親。被害者のしつこさに嫌気がさして事件のきっかけを作った裕福な大学生。そして殺人者を逃亡させてしまった年上の女。
映画は、おそらくこのあと裁判で取り沙汰されるであろう事象を摘み上げながら構築されている。いろんな要素が絡み合って事件が起きる。だが、事件が起きれば親は娘を永遠に失い、母親代わりを務めてきた老婆は孫を殺人犯として失う。一瞬の出来事の代償は大きい。
樹木希林が相変わらず巧い。昔から実年齢がどこなのか判らない女優さんだ。
妻夫木聡が予想以上によく、目を使った演技ができるようになってきた。
深津絵里はひと皮もふた皮もむけた。光代が祐一に惹かれていく様を、映画という限られた時間枠のなかで無理なく見せた。ここに無理があると作品がガタガタになってしまう。
ありふれた悪。。。それだけに怖い。
出てくる登場人物は特別でもない普通の人ばかり。
悪い面も愛される面も普通に持ち合わせた人ばかり。
ただ若さ故、暴言も感情のコントロールの下手さもありで、、、
主人公含め、被害者の見栄っ張りOL(満島ひかり)や
スカした大学生(岡田将生)の暴言も出来心な“悪”さえ
ありがちな光景だけにエグイ。。。
殺人を犯した主人公:祐一(妻夫木)の“悪”も揺るぎない
事実だけれど、普段は、祖父母の面倒を観る良い一面も
あったりする青年。
孤独から求めた出会いと裏切られた感情の爆発で
犯してしまった殺人は事故のようなモノ。。。
冒頭やさぐれてた祐一が光代(深津)との出会いで、
本来持っていた優しさと良心の呵責に苛まれる姿が
それだけに切なかったです。。。
そして最後にとった愛故に突き放す行動も。。。
肝心の深っちゃんの演技は受賞ニュースで期待しすぎたのか
結構フツーに感じちゃいました。。。(上手いんだけどね)
孤独からの出会いで、会ってすぐあそこまで好きになること
あるんかなーと、やはりそこは少しひっかかりましたが、
理由が理由なだけに、自分には愛で優しく包み込むしかない
+逃避行がこの一瞬を盛り上げたに違いありませんw
祐一の祖母(樹木希林)と被害者OLの父(柄本明)
の肝の座った愛情の演技は見物☆
殴りたくても殴らない、こらえる佇まいだけで泣けます。
悪についてあれこれ考えさせられる面を持ち合わせつつ
それ以上にいろんな愛情の面も教えてくれたよな
切ないけど優しい気持ちにもなれる後味でした。
ほんとの悪とは、ほんとうの愛とは、
映画「悪人」を観てきました。
殺人犯と彼を愛する女。
そして彼らの家族、遺族、その周りのひとたちの葛藤と混乱。
ひとことで表すとチープな表現になってしまうが
「苦しい」
この一言。
キーワードでもある「だれが悪か?」
映画を観ながらずっと考えていたが、最後まで分からなかった。
増尾くん(岡田将生)が単純に悪い奴ではあるが、悪か?といったら違う。
彼を育てた親にも罪がある。だけれども親も愛するあまり過保護になり・・
と、永遠に繋がるので答えはでない。
ただ一つはっきりと言える事は
「人の死」
ひとりの人間が死んだことが、これほどまでに沢山の人を悩まし影響を与える。
人が死ぬということは、わたしたちにとってとてつもなく大きい出来事だと。
それは私たちが今を生きているからなのだと。
プラスに影響を与えかわろうとする人。
マイナスに影響を与えかわっていく人。
観ていてとても苦しく胸がいたくてたまりませんでした。
まだ原作を読んでいないので、細かい設定や背景がまったく分かりません。
実際映画を観ている最中も、ああ今はしょったな。とわかるほど。
上下ある小説を2時間ちょっとでまとめるのだから当たり前なので
早速小説を購入しました。
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