告白(2010)のレビュー・感想・評価
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なーんてね……
ケネディ大統領が狙撃された時に
側にいた夫人は飛び散る夫の脳みそをとっさにかき集めようとしたとか……
たとえ形は整えられても
そこに命は戻らない
人間は人生のどこかで誰かにそれを教えられる。
今回、子供達はそれを担任教師に教えられた。
でも、教師は言う
「私、そんな事をあんた達に教えようと思ってやったんじゃないんだからね!」って映画ですね
見てから三年。。。忘れられない衝撃作
自分がこの映画を見て三年たちますが、いまだにおすすめの衝撃作を教えてと友達に言われたらこれをお勧めしますね。他の衝撃作とはまた違ういい意味でとても不快感を感じる映画でしたね。松たか子。やっぱし素晴らしい
本当に救いがない?
「救いがない」というコメントをチラホラ見かけますが、本当にそうでしょうか。ここに出てくる「悪」になり切ろうとする人々は皆が苦悩する人として描かれているし、その誰もが完全なる悪になろうとして、何処かでほころびを見せているあたりが、私はこの作品が描こうとした光明だと思いました。それを際立たせるために、ギリギリまで真っ黒な空気を充満させたんだろうと。鑑賞した時に私も打ちのめされる思いがしましたが、ふとそんな風に思うのでした。
それぞれの告白
こういった物は復讐者が
対象者に対してジワジワと
追い詰め復讐する…!そんな
ものだと思って観たら!
暗い感じで淡々と先生が
話す感じで始まります。
そして被害者遺族、犯人の少年達
その周りにいる人たち…
それぞれの告白で
それぞれの視点で話が進みます。
暗いだけのものかと思いましたが
音楽と見事調和していて
その時々の心情がしんみり伝わる感じです。
兎に角KYなあの教師には
笑ったww悪気はないのだけど
人をイラつかせる才能がw
まぁ、それも松たか子演じる
教師が焚きつけたのだけど。
こんなどっかーんとくる
映画ははじめてですw
あのラストの爆発シーンの
スローな所がすごくいいと思います。
なんとも言えない…
なーんてね、です。
先生の完璧な計画
みんながそれぞれに何かを求めて。
それが大きな存在であるほど
痛切に孤独であることを、己に知らしめる。
どうしても、手に入れなければ。
どうしても。
孤独が、こんなに痛いなんて。
誰も教えてくれなかった。
どうしたらあの人は自分を愛してくれるのかな?
どうしたら私を探し出してくれるんだろう。
それを死ぬほど考えて実行したんだ。
ただそれだけ。
でも、それだけでは済まなかった。
先生を怒らせてしまった。
自分がお母さんに会うために先生の娘を、殺したんだ。
僕の完璧な発明品で。
でも、結局僕は全てを失うことになる。
先生の完璧な計画によって。
登場人物それぞれの視点で語られる真実。
みずみずしい映像、終盤のテンポがすばらしいです。
独特の少々ファンタジーを感じさせる世界観でした。
結末にぞっこんで、2回続けてみました。
期待し過ぎて観たかも。
前評判が高すぎたのか、私が勝手に期待し過ぎていたのか・・・。
松たか子の、人間味を感じない、感情が出ない演技は素晴らしいと思った。
精神的に生徒を追い詰めるところも、現実にあると恐いなぁーなんて思いながら観ていましたが。
展開が、意外に強引。
1.
私なら、いくら娘を殺した犯人とはいえ、クラスメイトにエイズに感染した血を入れた牛乳を飲ませた教師を、擁護することは出来ない。
一歩間違えれば、自分が飲む可能性だってあったんだし。
そう思うと、犯人も憎いが、先生も憎い。どちらの味方をするわけでもなく、たかが中学生が、ましてや親にも言わず、元々団結力の無いクラスメイトだけの秘密事にしておこうとも思えない。
そのことがきっかけで、犯人をいじめるという「繋がり」で、団結したクラスメイトだったけれど、中学生1年、2年という設定にしては、生徒達の精神年齢が少し高かった。
2.
「直接手を下さず。」とレビューに書いている人が多いのが、疑問。
先生は、かなり直接的な方法で手を下しているよね。
エイズに感染した血液を飲ませる、感染は少ないとは言え、感染の可能性は0%とは言い切れない。
そもそもこの行動のメインは、精神的苦痛を与える為。悪意満々で、直接自分の手で血液を混入し、精神的に追い込むことにも成功。
完全に、先生が手を下してるやんw。
教壇の下の爆弾を、生徒Aのお母さんの机の下に移動。
爆発物って知ってて、何が起爆装置か知ってて、何時に起爆されるのか知ってて、何の罪も無い母親、つまり自分の娘と同じ立場の人間の元に運んだ。
完全に、先生の手で母親殺してるやんw。
淡々と目には目を、と見せつけるそのストーリーは、コワイものがあるけれど、なーんとなく詰めが甘いというか、、、
知的で冷酷な先生像をもっと生かして、完璧に回りくどい方法で生徒を苦しめる表現は無かったものか。。。と残念。
この本、面白かったよね
原作が面白すぎたので、正直映画は期待してなった。
珍しく原作と同じぐらい面白い映画になっていた。
とてもテンポ良く、原作のイメージそのままの作品。
邦画では2010年でNo.1
衝撃のラストもとても良く出来ていて満足。
・・な~んてね。
映画「告白」(中島哲也監督)から。
2009年本屋大賞を受賞した湊かなえのミステリー小説だけど、
まだ読んでいない。(笑)
主演の松たか子さんが大好きなのに、映画館で見逃したので、
DVDを楽しみにしていた作品の1つ。
作品の中で、なぜか何度も出てくる「・・な~んてね。」が
気になって仕方がなかった。
以前流行った「・・なんちゃって」と同じ匂いはするが、
ミステリーなので、その使い方に、疑問が残ったままである。
最後の最後になっても、
「ここから、あなたの人生の第一歩が始まるんです」に続いて
「・・な~んてね。」。
なくても全然おかしくない場面で使われるので、
余計に気になって仕方がなかった。
原作の「告白」は、どうなってるのだろう。
その使い方が解説されているだろうか。
さっそく図書館で借りて、調べてみようっと。
「大切なものが消えちゃう音」
これもキーワードだから、原作を読まなくちゃなぁ。
松さんごめんなさい。
淡々と犯人たちを追い詰めていく松たか子。その演技もゾクゾクさせられたが、しかし、この映画はB組の生徒たちと
「北原美月」「下村直樹」「渡辺修哉」
リアルな今の子供たち役を見事に演じきったこの三人。アカデミー賞でいったら、主演男優賞,主演女優賞級です。(あくまでも私の見解です)
この子達の根底にあるものは、「孤独」ガンガン伝わってきました。邦画での久々のアタリでした。映画館で見たかった…
あとは、使った音楽が全部良かった。素晴らしい映画です。
松たか子も良かったけど、最後泣く演出は、いらなかったように思えます。途中、人の心を失った復讐の鬼が最後の一瞬、人にもどってしまったみたいだったから。この三人が良過ぎましたね。
すごかったー
原作を知らずに観たのですが、すごかったです。ハラハラドキドキの連続で!!今の世の中のたくさんの問題点を含んだ話しで、心休まる暇なしというか。血で血を拭うようなやり方って、スッキリするどころかどんどん心の深いとこに落ちてくんだろうなーと思いました。
でもこんなに釘付けになって観てしまったの久しぶり!!
すごいものを見た。
すごい迫力。
映画が話題になり、原作を先に読んだ。
原作が面白いのに、映画はいまいちなことがとても多い。
でも、「告白」は、私が本を読みながら抱いた感覚をそのまま感じさせてくれた。
それをこれだけの時間に圧縮し、そして、魅せ、聞かせ、感じさせてるとこに鳥肌がたった。原作の文章を映像化したその絵の見せ方がすばらしくて、すごすぎて、何度も笑いだしてしまった。
原作は、衝撃を与える作品ではあるけれで、決して好きなものではない。
救いようがなさすぎるから。
でも、映画では、なんだか希望が垣間見れた気がした。
泣き崩れて、立ち上がって、最後の復讐に向かった松たかこが、最後に放った「なーんてね」は、ここからがお前の更生が始まるんだといった本心をカバーするために付け足された言葉な気がした。
能力の高さゆえに傲慢で、若さゆえに自分を知らずに、自分が本当に望むものがなにかを認められない少年を決して見捨てていない。自分をごまかしほかの人を傷つけて、どこへいってしまうのかわからない少年の未来に、なんだか希望みたいなものを与える気がした。
生きることを教えるっていうのは、これほど激しいことなのかもと思った。
ただの復讐じゃないんじゃないかと思わずにはいられない。
そう思いたいだけなのかもしれないけど。
よくできた作品だけど・・・
(読んでいませんが)「告白」という小説の評判がよいことと松たかこさん主演ということで、観に行こうと決めていました。ただし、(ちょっと御幣のある言い方かもしれませんが)これまでの中島哲也作品とは180度ちがう題材で、正直「下妻・・・」とか「嫌われ松子・・・」はあまり好きな方ではないので気にはなっていましたが、実際観てみて、よくできた良い作品だと思いました。
原作ではどう描かれているのか分かりませんが、日本の法律では裁けない「(凶悪)少年犯罪」のあり方をどう考えるべきか、また、彼らにこの情報過多の状態にあって「命」の重さをどう“実感”させるのかということを恐ろしいまでに上手く表現できていたと思います。
同時に、情報過多の一方、(本当のところは別として)わずかな電気ショックで気絶した女の子を死んだと思い込んでしまうとか、HIVが単純接触で感染すると思い込んでいるとかいう内容もある意味リアルだと思いました。
ただ、映画を観始めて5分ぐらい経過したところから僕の中でガス・ヴァン・サントの幾つかの作品のタイトルが頭に浮かびました。実際、自分がプロデューサーで、彼に「あのタッチで日本映画を撮ってくれ!」と頼んだらこれに近い作品になるような気がする。音楽の使われ方、挿入の仕方もそっくり、まるで、今までの作風と違うところで「この撮り方・作り方ししたかったためにこの題材を選んだ」と言ってもいいようにさえ感じてしまいました。
ただし、知っている人なら分かると思いますが、彼(ガス・ヴァン・サント)の作品にはあまりエンタテインメント性がない、でもこの映画には明らかにそれがあるので、それだけを比較すると、「告白」の方が彼の作品よりも「面白い」ということになってしまうと思います。とわいえ、日本人が昔から海外の物を真似て、物を作ってきたようにそれらはやはり2番・3番煎じには違いないわけで、監督のオリジナルの部分が作品の中にあればよかったのになぁと思わせえられらたのが残念でなりません。
全くスカッとしない快作
観終わった後、言葉が出ませんでした。
こんな作品は『ダンサー・イン・ザ・ダーク』以来です。
物語は、とある中学校の1年生の教室。終業式の日の、どこにでもある風景から始まります。
担任の森口先生の【告白】。
そこから、事件に関わった人物の「告白」が続きます。
娘を失った教師。
教師の娘の命を奪った少年Aと少年B。
新しくクラスの担任になった熱血教師。
少年Bを信じ続ける母親。
少年Aと心を通わそうとする同級生の少女。
それぞれの登場人物は、自己中心的で残酷で、
物語には最後まで救いがないまま、結末を迎えます。
娘を失った教師の復讐は、中学生の少年の心理や行動を踏まえた上での、
計画的で、冷徹で、情け容赦ないものです。
そんな元担任教師が、物語の後半で一瞬だけ、人間らしさを見せます。
この場面での松さんの演技が素晴らしいです。
全体の抑えた冷徹さの滲み出た芝居が、凄く活かされたシーンだと思いました。
少年Bの母親を演じた木村佳乃さんの狂気じみた芝居も素晴らしいです。
映画の内容としては、全く救いが無いし、
登場人物も、周囲の傍観者も含めて、最悪な人物達。
そんな、「最低最悪な」映画ですけど、凄い作品だと思います。
「リリィ・シュシュの全て」に雰囲気は似てるかもしれません。
もう一度観たいとは思わないけど、凄く心に突き刺さる作品でした。
救いようのない傑作
内容は娘を殺された女教師の復讐の話。
少年法に守られた子供たちのロクでもない理由での殺人と
別に更生させようとするわけでもなく、一番悲惨な形での
復讐をたくらむ女教師。
犯人の子供を好きになる女生徒も病んでいたり
またその女生徒も殺しちゃったり
病んでいく子供が自分のお母さんを殺しちゃったり
女教師の後任の教師も馬鹿な熱血だったり
どこにも救いがない。
最後は自分の作った爆弾でもっとも欲しかった母親を
殺させるまで追い詰める女教師。
最後の最後まで後味が悪い展開。
ところどころ救いがあると見せかけて
実は全然無い、最後まで全然無い。
やっぱり牛乳には血を入れてない、とか
馬鹿な体育教師も、最後は生徒を救うのかなど
少しは期待する自分がいるんですが、全部裏切られる。
どこまでも酷い展開。
ところがこの映画、後味は全然悪くない。
むしろ清々しい。
さすがCM会の巨匠中島哲也。
(よく知らないけど)
人を殺しても法に守られることを知っている子供と
あっけらかんとした子供、どちらも子供で
それがそのまま思いっきり映像に表れて
衝撃的な話の内容と対照的に鮮やかで
この救いようのない映画を傑作にしています。
ただ、この映画が大ヒットする理由が、この映画の出来のよさや
清々しさにあればいいんですが、罪を犯した少年への復讐に対しての
賛美だったら嫌だなぁ・・・。
まぁ、とりあえず何を感じるかで大きく分かれるとは
思いますが観てない人は、今すぐ劇場へ。
哀しみで放心
今日やっと観てきました。この作品は是非劇場で、と思っていました。
原作のファンであるので、正直映画化は…、と、たかを括っておりましたが、暗くなってしまう残酷物語をリズミカルにスタイリッシュに仕上げられていて、引き込まれた。
どこまでも陰湿な生徒達を一人ずつはっ倒してやりたかった。
でも、この時代の10代のなんたる世の歩き方の巧い事か。小さい時分から大人の顔色を伺い、周りの空気を読み生活してきた、此れ程の悲劇はあるまい。
犯人の一人であるところの母親へも同情するが、子供と向き合っていない感じがして腹が立った。
私なら、チェンソーで以て扉を壊してでも、真っ向勝負したい。それから殺されても本望だ。
改めて大切な存在を噛み締められる作品でありました。
森口先生、噂に違わず迫力満点
復讐物語として凝った展開で、最後まで見入りました。
森口先生は、噂に違わず迫力満点でした。
他人の命を尊ぶのは、自分の命が尊いと実感出来ないと出来ないと思います。
この後を想像するに、ほとんど他人の様な二人の父親が「お前さえいなければ」と責めるのかな、更正は遠いだろうと思いました。森口先生の思う壷ですね。
岡田将生演じる男性教師の無能ぶり、私にとってはかなりリアルで、嫌な経験のトラウマスイッチ入りそうでした。熱演でした。
映画の中で、音楽が最近の洋画みたいに元気なロック大音量なのは違和感でした。
洋画で母国語の曲を流すのは歌詞も含めてメッセージになるだろうけど、邦画では歌詞が大半の人に解らないです。清水節さんの評論に紹介されていた、レディオヘッドというグループは結構重い歌詞の曲が多いらしいので、知っている人にはナルホドな選曲かもしれないですが。
反省なき更正はない
縁に金色を帯びた黒白色の厚い雲が空を覆っている。世の中はカラフルなものが溢れているが反して人間たちの心はその雲のように淀んでいる。物質にしか満たされていない。
反社会的なものへの憧れが強い年頃の生徒たちが母性を担任に求めるも、代用しそこねたための嫉妬が小さな命を消し去ってしまう。
自己アピールに犯罪を起こすあたりが彼らの浅さを物語っている。
注目されること記憶されることが愛と思う犯罪者はまだ本物の憎悪を知らなかった。
松たか子演ずる森口のシャットアウトした演技はその「注目」を与えず「関心」も見せず我が子への想いを語り復讐していく。凄まじい静な憎悪だと思った。
ショッピングセンターでの場面の母親ぶりがとても優しいから、その他の演技でみていてその暗い嘆きが伝わってくる。
この映画をみてリアリティがないというひとがいるようだが、これほどリアリティがある映画はまれだと思った。
勿論犯罪そのものは有り得ないけれど、子供の適性を見ようとしないことや親の幼稚さ鈍感さが子供を苦しめることは現実にある。
いつもの色彩を封じながら掴めぬ光を散りばめたあたりも監督のセンスが光る。
原作にないラストの一言にみせた監督の優しさにホロリとした。
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