告白(2010)のレビュー・感想・評価
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人間の習性愚かさ描かれている
中学生ってこういう残酷さあるよなぁっていうのをよく描けている。
中学生に限らずコロナ禍の現状でもあの小さな教室の出来事が世界中に蔓延している今観るのにはいいと思った。
でもあまりにリアリティに乏しいのが残念。
携帯電話があれだけ普及してる時代設定ならネットでHIVの感染率の低さや抗HIV薬について調べる子どももいるだろうし、ビビって親に話す子どもも出てくる。
爆弾を仕掛けた秀才くんにしても告白動画を事前に公開してから悠長に爆破するのも愚かしすぎる。通報されたらお終いじゃないか。賢い設定なら自殺後公開される設定にしておくべきだ。あり得ない世界感にリアリティを持たせることに失敗すると折角の作品も台無しになる。
原作に忠実なのかもしれないが、時代設定を携帯電話普及以前にした方がまだ真に迫るものがあったかもしれない。
ただ人間の醜さを堪能するために鑑賞するならお勧めできる作品だろう。
少年法、このままでいいのか。
映画ってなにかのメッセージが組み込まれてるって考えるんやけど
このままの少年法でいいのか。
ってとこを思った。
注目を浴びたいという理由で人を殺したが全く反省をしていない少年A。
バカにされたのが悔しくて人を殺して心が狂った少年B。
その親たち。子を生徒に殺された教師、後のクラス担任、それぞれの描写があり引き込まれた。
よくわからない理由で犯罪を犯した少年たちはもちろん
少年Aに惚れる少女の浅はかさ。
これらはリアルなのかな。(惚れるか?
愛がなく育つと自分の命も周りの命も軽く見えてしまうんよね。ましては心が成長してないとなおさら。
監督のインタビューのブログを読んだら''コミュニケーション''と。まぁ、確かにね。この映画に関しては親子のところはコミュニケーションを取っていればまた変わってくると思うけど、先生の復讐に関してはコミュニケーションでどうにもならんからな。あくまでも復讐がメインだろうに…?
最初のシーンや、カットが綺麗で珍しいから最後まで楽しめた。音楽もへんな感じで好きだったな。
関係ないところで起きている虐め。これもリアルを追求したのかな。んー。
久しぶりの口コミ。頭を使った!!
先生の娘を殺したのは、誰?
感想
湊かなえによる同名のベストセラー小説の映画化。
主演は松たか子。
久しぶりに鑑賞しましたが松たか子が怖かったです。
精神的に追い込んでいく様はゾクゾクしました。
印象に残ってるセリフはドッカーン、なーんてねでした。
岡田将生は熱血でバカ教師を上手く演じていました。
木村佳乃は精神的に追い込まれていく母親を熱演。
橋本愛は目の演技が特徴的でした。愛菜ちゃんは可愛いです。
他に生徒役でのん、三吉彩花、山谷花純なども出てました。
少年A、Bは知名度はあまりないものの発狂したりといいお芝居でした。少年Aの西井幸人はドラマや悪の教典などで見てました。
※これが私の復讐です。本当の地獄。ここから、あなたの更生の第一歩が始まるんです。なーんてね
精神的に追い込むという復讐劇
7〜8年前に一度観て、湊かなえさんの小説も読んだ作品。
衝撃的な作品だったのは覚えていたが、改めて鑑賞。
以前見た時には子供がいなかったが、今は3歳の息子がいる自分。
以前とは違い、もし自分の息子が13歳以下の子供に殺されたら…と考えてしまう。
恐らく自分なら松たか子さん演じる森口先生のように冷静に精神的に追い詰めていく復讐ではなく、感情のまま手を上げてしまうだろう。
犯人Aのように全然反省せずに日常を過ごし、犯罪を重ねていくような犯人に対してはどうだろう。
すごく悔しく、絶望感と許せない感情で毎日過ごすしかないのだろうか。
そんな犯人Aに対して、教育的指導?を思わせる精神的追い込む復讐は狂気を感じるが、どこかやってやったな!と思ってしまった。
それぞれの告白で進む流れも斬新だが、中島監督の映像も演出も凄い。
演技についても松たか子さんの演技もすごいが犯人Bの親バカ母親役の木村佳乃さんの演技がまた素晴らしい。
現在有名になった俳優さんも沢山。
数年後にまた観ます。
パチン!ドカン!な~んてね♪
桜宮正義という著名な教育者を父に持つ愛美。彼が海外での素行がたたりHIVに感染していて、悠子には感染しなかったものの、愛美はHIV感染者となっていたのだ。そんな弱者を実験材料としてびっくり財布で過失致死においやったのだ。そして、悠子の告白は、二人の牛乳にHIVの血液を混入させたと・・・
山本美月(橋本愛)、犯人直樹の母親下村優子(木村)の告白へと続く。新学期になると寺田良輝(岡田)が担任となるが、相変わらず平気な顔をして登校してくる渡辺修哉(西井幸人)と対照的に、直樹(藤原薫)は登校拒否して引きこもり生活に入っていた。修哉は人殺しとしてクラス全員からいじめに遭うが新しい熱血担任は全く知らないままだ・・・
やがて追い詰められたように直樹は争いの後に母親を刺し殺してしまうが、精神的に追い詰めたのも全ては森口悠子が寺田を使って仕組んだこと。美月は修哉の唯一の理解者だったのだが、少年法で守られていることをはじめとして、自分を捨てた母親に認めてもらいたいがために科学の猛勉強、そして殺人者の道を行こうとする彼と恋仲になる・・・が、修哉は単なる暇つぶしだと強がり、結局は美月を殺してしまう。さらに夏休みが終わる直前、爆弾を作り、作文コンテストで優勝したスピーチのため始業式の壇上で全校生徒を巻き添えに自殺するつもりだった。しかし、彼の作っていたウェブサイトを見ていた森口が逆に復讐を成し遂げるのだ・・・
単純に考えれば松たか子演ずる復讐劇なのだが、自分は直接手を下すこともなく、じわりじわりと追い詰めていくのがミソ。特にクラスメート全員を使っていじめに仕向けるとか、引きこもりの子に熱血教師を向かわせるとか、本当に復讐したかったのは母親木村佳乃なんだろうけど、それ以上の効果が出てた。「命の重さ」とか「少年法」にもからめ、抑揚もなく淡々と語る松たか子の怖さが伝わってくるのだ。「パチンと弾ける」「なーんてね」と来て、最後には「ドカーン」というセリフが印象に残る。
演壇の下に隠した爆弾は森口が修哉の母親の研究室に持っていったのだが、はたして爆発は本当にしたのだろうか?と疑問が残る。もし爆発させたのなら、自らも罪をかぶることになる森口。修哉には美月殺しという事実があるので、復讐としてはそれだけで十分なはずだからだ。ラストでは、体育館で電話をかけながら森口が現れるので、ドカンという音は聞けないだろうしね(笑)
分かっていても報われなくて余韻が悪い
あまりに報われない話
ハッピーエンドを求める映画ではないのはわかっているが、とにかく報われない
先生も死んだ子も殺した少年二人も殺された女の子も、みんなどん底に落ちる
そんな話
エイズに限らず、色々なことに過剰に反応する子供たちはリアリティがあった
最後までドキドキさせてくれるが、余韻が悪い作品
数日間余韻が残るほどの衝撃作
なんで上映していた時に観なかったんだろう…と思うほどの仕上がりだった。
湊かなえさんの作品は何冊か読んでいて、どれも面白いのはわかっていたけれど、告白はまだ読んでいなかった。今回、Amazonプライムでなんとなく視聴して、釘付け。面白くなかったら止めよう…くらいの勢いだったけど、最後は床に正座?してガン見してしまった。
松たか子。こんなに演技うまいのか…マジで感動した。
松たか子は、女教師森口役。淡々と、自分の娘が、自分が担任だったクラスの生徒A,Bに殺されたことを告白し、「夫のエイズの血液を2人の牛乳に混ぜた」と話し、教師をやめる。
Aはお母さんに振り向いて欲しかっただけ。BはAと仲良くなりたかっただけ。2人とも、誰かに振り向いてほしくて、命の重みも理解していなくて、至ってしまった殺人。
「殺人をするつもりだったのに出来なかったAと、するつもりなかったのにしてしまったB(実際にはその瞬間芽生えたけれど)」
実際にありそうな、リアリティがある動機と行動だった。
Bはエイズになることを恐れて、そして命の重みを知り、狂ってしまう。Aは対局。自分に降りかかる問題はなんとも思わない。むしろ母親に知ってもらえるチャンスだと感じる。
最後、Aは一番自分を分かってくれる同級生の女の子を殺してしまい、そして、一番大切だった自分の母親を、森口の計らいによって、お手製の爆弾で自らスイッチを押して殺したことを知る。初めて見せるAの悲壮感。
そこへ森口が登場し、「なぜ関係のない人たちを、母親に知ってもらうために、自分と巻き添えで殺そうとするの?貴方が見てもらいたいのは母親でしょう?なら、その相手を殺しなさい。」と、淡々と言う姿が、本当に怖かった。
命の重さはすべて等しいのだ。なのに、それを人は忘れがち。それをここまで痛烈に感じさせるやり方があるだろうか。
大切な人を失うことが、どれだけ重たいか、なのに人々は命の重みを忘れてきていないか?世の中に問いかけ、優しい人がここまで変わると言う怖さを見せられた作品だった。
罪と罰を考える凄絶な授業
DVDで鑑賞。
原作は既読。
生徒に娘を殺害された女教師の仕掛ける、凄絶な復讐劇。誠に教師らしい方法で増長したクソガキどもをコテンパンに…
偉そぶって周りを見下していても所詮は子供。周到に見えて浅はかこの上無いのでまんまと地獄へ突き落とされました。
痛快さを伴いつつ、なんとも後味の悪い結末でした。
中島哲也監督はスパルタ演出で有名だそうですが、その甲斐あってか、松たか子などの大人の俳優たちも、橋本愛をはじめとする若手俳優たちも、ポテンシャルを限界突破した迫真の演技を披露しており、迫力に圧倒されました。特に木村佳乃演じる母親がえげつない狂気。その末路も衝撃的でした。
観終わって決していい気分になる作品ではありませんが、この後味の悪さが何故かクセになる。不思議とまた観たくなってしまう。とてつもない中毒性を持った作品だと思いました。
※修正(2024/04/26)
映像美だけではない
犯人が序盤から分かっている中で進んでいくタイプの作品。自分で推理しながら見たい人にはお勧めできない。めちゃくちゃ退屈に感じるかもしれないから。
犯人が誰なのか分かっているからこそ、こいつはどういう奴でバックボーンはどうなってるんだと興味をそそる。
中島監督は、家庭不和や偽善、虚飾、そして人の心の機微をとても丁寧に描く方ですね。
とりわけ「親がこんな感じだったら子どもはこうなるから!」的な、大人としてのモラルや、子を成したことによる人間的成長がなければ物事は繋がっていかないのだということを突き付けてくるようなテーマがお得意なのかなと感じました。(つい昨日「来る」も観てきましたが、そちらにもそういう要素がかなりあったので)
娘を死に追いやられた森口の復讐が根底にありながら、様々な精神的問題を抱えた登場人物たちがそれぞれ自滅に近い形で崩壊していくような流れですが、かなり残虐なシーンが多い中、とにかく役者陣の顔の綺麗さと、血飛沫などを含めた「液体」の美しさは見惚れてしまうほど見事で、あれはもうアートの域だと思いました。
木村佳乃さんと橋本愛ちゃん、本当にスーパー美人ですね。
オチで森口が発する「なーんてね」の取り方で、この作品が何を伝えたいのか、大分意見の分かれるところだと思います。
森口が、爆弾を母親の職場に置いてきたのよという報告自体が狂言だったとすると、「まさか、そんなことするわけないじゃん。騙されて泣き叫んでやんの」の「なーんちゃって」にも取れますし(実際、あの場面で渡辺の母を殺させても娘が戻ってくるわけではないし、そもそも、一旦解体して再度修復するというほどの知識や経験が森口にあるという明確な描写はないと思うので)
違う解釈としては
「あなたのような、脳味噌の作りが異常な人間には、そもそも『更正』なんて出来るわけないんだよ」「あんたはそのまま異常者であり、これからだってたいした意味もなく人を殺すし、少年法が適用されなくなった時に人生も終わるんだよ」
的な、人間としての死刑宣告を意味する、おちょくるような諦めのような「なーんてね」とも取れますね。
だからこその、あの森口の泣き笑いの表情かなとも。どうしたって家族は帰ってこない、その虚しさの境地を表現した台詞と泣き笑い。
ミヅホと渡辺の青春シーンをフィルム的なノスタルジー感溢れる映像で表現しているのも、夢想的で美しい。渡辺にとっては暇つぶしでも、ミヅホは渡辺を憎からず思っていたはずなのに。
クライマックスの逆再生シーンは正に圧巻。
でもあれは流れ的に考えて、どう考えても渡辺の妄想、願望ですね。やっぱり母は自分のことを愛していた。自分の載っている新聞記事を読んで涙を流してるんだ!という類の、母親というものへの限りない憧憬。
見て良かった。
考えさせられます。
私も家庭不和の中で育ちましたから、余計に。
後味の悪い映画
amazonプライムで視聴しました。
原作は未読です。
最後まで視聴して、ネットの考察が気になったので検索すると、
やはりこう言う議論になるか。
と言うような内容です。
作品の内容としても後味は悪いですし、
映画そのものとしても後味が悪いです。
「少年法」「いじめ」「偏見」「学級崩壊」「育児放棄」
それぞれの悪い部分をつなげて言ったような映画で、
印象的なつくりになっています。
まぁ正直当時の予告をみて、
気分が悪くなりそうな映画だと思って敬遠していたのですが、
amazonプライムで見られるようになってみてみたら、
案の定予想したとおりの気分になりました。
とは言え、感想としては「面白い」と思います。
松たか子の演技力!
序盤から学級崩壊といえるほど幼稚な生徒たちが騒いでいる無秩序な教室で、淡々と告白を始める松たか子の演技力が凄いです。大声を出したり、怒ったりするわけではない。でも気づくと聞き入ってしまい、今後の不気味な展開を想像させます。まだ未成年の子どもだから、家庭で不憫な事情があるから、なんてことで許せるはずがない。彼らがやったことはか弱い少女を狙った卑劣な犯罪です。いくら生徒と担任という関係性であっても母親だったら復讐してやりたい気持ちは理解できます。生徒たちの醜悪具合、壊れ具合も上手でした。それに殺されてしまったけれど、可愛いまなちゃんが見られて嬉しかった。ただ一つ、こんな学校・クラスには絶対行きたくないなぁ。
最後の解釈
邦画はあまり観ません。この映画の様に少しダークな内容のものを好みます。原作は読んだことがありません。
あらゆる少年犯罪が盛り込まれていて、不謹慎ではありますが、視聴者が望む展開が多かったと思います。生徒たちの年齢が13歳前後。いわゆる少年法といわれる類にも適応されない子供達です。
そんな彼らに対する元担任の復讐の方法が見どころでした。
最後の元担任による「なんてね。」というセリフの解釈が様々あります。
このセリフが爆弾が少年の母親に炸裂したということにかかっている、という意見をたくさん見ました。しかし、私は直前の「これから更生が始まる。」といったセリフにかかっていて、その後元担任は生徒をあの場で殺してしまうと思いました。
なぜなら元担任は、直接的ではないにしても、なんとか少年2人に死を与えたがっていたからです。
少年Aのビデオをみて、絶望した少年は自らの命を惜しまないとわかった上で、元担任は少年にとっても最も苦しむ復讐を選びました。
しかしやはりそれだけでは足らず、最終的には少年に死んでほしかったのだと思います。
松たか子・木村佳乃という巨塔
アクの強い役をそれぞれに演じるこの2名が、ストーリーの軸を支えている。
岡田将生のズレた胡散臭さも、良い意味で見ていて気持ちが悪い。
松たか子の語りで始まる本作は、個人的にエンディングまでCGや特殊技法に頼らず、語りベースで進めて欲しかった。
各人の視点からのシーン分けに関しては、時間軸等違和感を感じる事は無かったが、最後の爆破シーンでの編集には少し釈然としない感じを受けた。
面白い
冒頭の語りが、気づいたら30分を経っている。だが、まだ聞いていたいあと30分、話していても苦痛ではない。
語りだけでここまで引きつけられたのは初めてだった。
それは松たか子さんの演技力や、発声、纏う空気感全てをものにしているからだと思う。美しいと感じた。
映像に関しては、常に梅雨の曇り空のような色をしていて現実感があった。
殺されるシーンや血飛沫、本来なら目を背けたいようなシーンでも、しっかり魅せてくる演出には、上手いと思った。
子役が何人も出てくるが、棒読みだとか違和感があるような演技はなく、素晴らしかった。
クライマックスのシーンでは、逆周り時計からタイムリープ、CGのような現実味のない映像となり、勿体無かったと思う。
中島哲也監督の素晴らしい演出の新境地
総合85点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:90点|ビジュアル:75点|音楽:75点 )
子供達には子供達の、大人達には大人達のそれぞれの事情とか信念がある。そしてそれが間違っていようが人を傷つけようが関係なく彼らは自分のやりたいことを実行する。1人を除きほぼほぼ登場人物は異常な加害者たちばかりでとち狂っていたし、自分のやりたいことのために暴走していく姿が異様で面白い。北野監督の「アウトレージ」は「登場人物悪人ばかり」が売りだったが、この作品は「登場人物加害者ばかり」。
だがそれ以上に作品を面白くしているのが中島監督の演出だった。この人は「下妻物語」「嫌われ松子の一生」で軽快な演出をしていて世間の注目を集めたし、私も強い印象を抱いた。しかし今回は軽快な演出よりも異様な演出で異様な人々を描き出し、喜劇的演出以外の演出を見せてくれた。静かさに秘められた冷たい狂気を感じさせる演出が気に入ったし、今後はさらに活躍の場を広げてもらいたいという期待感がある。この人は世界に評価される時がくるかもしれない。
物語はいきなり教師が淡々と生徒の前で自分の決め付けた犯罪の真実を語りだすし、その教師が生徒の考えることを把握して事前に爆弾の処理をして、彼が爆弾を起動させた後で電話をしてそれに都合よく電話に出ることが出来るのが変だった。彼女は辞めた学校にも他の大学の研究室にもどうやって自由に入ったのだろうね。彼の行動をこんなにも完全に把握できるなんてCIAの協力でもあるのだろうか。物語の整合性は無理矢理感があった。
それで結局爆弾は本当に爆発したのだろうか、それとも彼の想像の映像なのだろうか。生徒が自分のやったことに衝撃を受けることが大切で実際に爆発したかどうかは問題ではないのかもしれないが、どうなったのか気になる。
とんでもないものを観た
徹底的な復讐劇。
脚本が狂いまくってて衝撃を受けた。最後の最後まで徹底的に復讐して終わるとは思ってなかったので、終わった瞬間はまさに唖然、という感じ。その復讐劇を中心に、その中で様々に歪んだ登場人物たちが各々の心的背景を告白していくのが非常に面白い。
スローモーションが多用され、その瞬間の登場人物の心の機微が色濃く反映された映像だった。
ただ、北原を殺す必要はなかったし、彼女が死んだことによってその告白の意味が中途半端なまま終わってしまった気がする。自分が気付けていないだけで実は彼女が死ぬことに重要性があったとしてもだ、あんなかわいい子殺すな、笑
アクが強すぎてオススメはできないが、僕は好きです
周りの友人からは批判ばかりされてるのですが、僕は好きです。
小説も読んだんですが、担任が一方的に話すことで情報が得られるホームルームのシーンや、クラス一同の動向を一人の生徒の視線で語る手法を映像で表現するには、あのスピード感、あのダンスなんかは、必然的に必要だったのかと。
そこを読み取れない人からは「なんじゃこれ」と思われるだけなのでしょう。
最後の爆発の心理描写も素晴らしいです。
僕の場合はこのような「なぜこの表現方法なんだ?」と考えながら観るのが楽しかったんですが、我ながら少数派な視点なのかと思います。
それでいて点数は高めなので、みんなはどこで面白さを感じたんだろうと、興味が持てます。
小説だから許せる道徳面と、映像化すると浮かび上がる面。
湊かなえ著《告白》
昨年度本屋大賞受賞作。※1
子供の肉体には母親と同じ血液が流れている。
これは禁断の木の実だ!
構成面は巧みだし、読ませる筆力も高い。更には驚くべきクライマックスへ…確かに大賞受賞も解らないでは無い。
以前読者感想にはっきりと記したが。※2 これは小説だからこそ道徳的等の面で許せる部分が在るが、映像化すると作品本来の薄っぺらさが浮き上がる気がする…と書いた。
母親に対するマザコン的な愛情と、世間から認めて貰いたい願望。
子供の為ならどんな事でもやってしまう歪んだ愛情。
子供は全て正しいと思い込む馬鹿な母親。
これを極上のエンターテインメントに昇華した、中島哲也の演出力は並みの物では無い。
多分他の監督だったならば、観客の興味を1時間も引っ張れなかったんではないだろうか。
若者が使う“切れる”を、この作品では“パチンと弾ける”と表現している。
映画の冒頭から、この“パチン”とゆう音が、今か今かと言う位に、いつ弾け飛んでもおかしく無い位の緊張感が画面から漲っていた。
それを確認出来ただけでも、やはりこの監督はただ者では無いのは証明した。
だけど、やっぱりこの物語は底が浅い。
第一章の告白を、クラスの生徒全員が。甘んじて共有したまま時が過ぎて行くのを、前提として物語が進んで行く事自体が、やはり薄っぺらいと思う。
別に映画(そうゆう話)なんだから…と言う意見も在るでしょうが!
でも常識的に見て物語自体は、この第一章で既に破綻を起こしていると思うのだが…。
※1 鑑賞直後に書き込んだレビューなので。
※2 以前に利用していたレビューサイトに日記機能が有り、そこに読書感想等を書き込めた。
(2010年6月6日TOHOシネマズ錦糸町No.1スクリーン)
引き込まれる
かなり前に一度見て、もう一度見たいと思っていた映画。
二度目でも十分楽しめた。
淡々としたナレーションが逆に恐ろしいし、犯人の追い詰め方が良くできている。特に最後の電話のシーンは引き込まれる。
主人公だけではなく複数の人の視点からみる手法も活きているし、スローモーションを使う撮り方もすばらしい。
牛乳飲めなくなる
暗い映像の中、赤色だけがやけに目立つ。残酷なのにどこか美しく、スローモーションの活用が印象的だった。
予備知識なしで見た人はきっと、衝撃を受けると思う。少なくとも劇場へ観に行ったとき、帰り際は誰もが無言だったことを覚えている。
原作にほとんど忠実に作られていて、違ったのは最後の言葉くらいかもしれない。小説はまだ優しさを残して終わっていた。でも映画は……
「復讐はまだ続くんだ」「これで終わりだと思うなよ」と脅されているかのような、何とも身の毛のよだつ終わり方だった。
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