「コンセプトは違うけど、実写化のおもしろさはかなりあると思う。」SPACE BATTLESHIP ヤマト Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
コンセプトは違うけど、実写化のおもしろさはかなりあると思う。
ヤマトの実写化と聞いて、できるのか?と思っていましたが、実に見事に実写化してました。
キャラは多少いじっていましたが、他はほぼ原作どおりで、よくまとまっていておもしろかったです。
映像がすばらしくて、日本映画でも、やろうと思えばここまでできる、というところを見るだけでも、見る価値はあると思います。
でもちょっと残念だったのは、戦艦の形をした宇宙船が、エイリアンと戦う話になっていたところ。
表面上はそのとおりなんだけど、作品の本質はちょっと違うと思う。
なぜ戦艦大和の形なのか?なぜ地球規模の話なのに日本人しか乗船していないのか?説明がつかなくなる。
ヤマトって、本当は、後の歴史シュミレーション小説やマンガ(「紺碧の艦隊」「ジパング」等)の元祖だと思う。
だからガミラス艦隊や指揮官は、アメリカ(ドイツ?)艦隊を想像できないとおもしろさが半減する。
その辺を、以前のアニメの「復活編」では、独自のキャラクターでやろうとして、失敗していた。
実写版では、さらに難しくなるためか、あえて挑戦せず、スルーしていたのがちょっとひっかかった。
ここをスルーすると「宇宙戦艦ヤマト」ではなく、違うもののような気がするのは私だけではないと思う。
あと出演者の演技も、CG撮影やSF映画に慣れていないためか、山崎さん以外はわざとらしい感じがした。
時間が短いためしょうがないんだけど、前ふりがなく人が死ぬのも、ついていけず感動できなかった。
原作のおもしろさには遠く及びませんが、そのかわり、実写化困難な作品を最新技術で実写化したおもしろさがあって、キムタク主演等の派手さもあり、年末年始に見るにはぴったりの作品だと思います。
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