劇場公開日 2010年12月1日

「ヤマトの話よりも木村卓也の英雄伝」SPACE BATTLESHIP ヤマト Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ヤマトの話よりも木村卓也の英雄伝

2013年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

興奮

総合:55点
ストーリー: 60
キャスト: 30
演出: 45
ビジュアル: 70
音楽: 75

 木村卓也演じる古代進は軍人崩れの民間のスクラップ回収業からいきなり戦艦の戦闘部門指揮官になってるうえに、勝手に部下を助けにいって艦を危険にさらすなどいいかげんで、地球が滅亡するという緊迫感を感じさせない。地球と人類の危機ために自己犠牲を覚悟した旅に出るのではなく、個人の価値観優先で自由に振り舞い行動されるのは思いっきり白ける。ヤマトの主人公である古代進を演じているのではなく、普段のテレビドラマを演じている木村卓也がそのまま登場している。訓練を受けた軍人という振る舞いや雰囲気が全くないのに、彼の話が作品の中心になっているのは、配役と雰囲気の設定が本来の作品の深刻な話の主題に合っていないのではないか。
 新しい映画なのだが、CGを除けば昔の映画そのままな懐古的雰囲気を感じる。後半のイスカンダルの場面は持ち直したけれど、特に前半の宇宙での戦闘場面はまるで70年代あたりのSFを見ているみたいだった。近年のスターウォーズは素晴らしい映像技術だが、本作は昔のスターウォーズに少しだけCGを加えただけのようで、この分野ではやはり洋画にはまだ対抗できていない。作り物感満載の艦内のセットもいただけなかった。

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Cape God