「ビスタで撮るべきだった」ローラーガールズ・ダイアリー マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
ビスタで撮るべきだった
母親の運転する車の助手席にはデキる妹が座り、ブリスはいつも後部座席。この微妙な隔絶感がストーリーの核で、この演出は上手い。
作品全体をドリュー・バリモア一色に染め上げた力量も初監督とは思えない。ただ、ちょっとやり過ぎの感はあるが・・・。
エレン・ペイジは、「JUNO」同様、等身大の女の子を巧く演じている。はやくも、出演作は条件なしに観てみたい女優のひとりになった。
悪役のジュリエット・ルイスの絡みもよく、ポップな青春ドラマだ。
難をいえば、ローラーゲームのトラックは意外に小さく、シネスコ・サイズを持て余し気味になること。60年代末に日本でもブレークし、東京ボンバーズから数々のスター選手が輩出されたが、これもTVの4:3画面だからこそ小さくても迫力があった。プロレスと同じく、演出のある見せ物スポーツにぴったりの画面サイズだったのだ。無駄がないからのめり込む。この作品は、ビスタ・サイズの方が、ぜったい締まったものになった。
もうひとつ、ボディーンと、オースティンの間の距離感がいまひとつ判然としない。
ブリスのお父ちゃん、最後が笑える。
Re:ニャン太郎さん
テキサスって、昔から保守的なところで、そこから這い出したいという気持ちは大きいでしょうね。
そんななかで、チャンスに恵まれ、それをモノにできる子は一握りだと思います。
たしかに、この映画を見ていると、ガンバレ!って応援したくなります。
私はこの映画にすっかりハマりまして2回見ています。1回目は伏線がわかりづらい。2回みると、将来どうなるかわかっているのだから、伏線がどうつながるのかがわかってきます。アメリカの映画なのだから社会背景とかがわからないと完全に理解することはできないけれども、かなりそれに近づくことはできます。
2回目は1回目よりずっと面白かった。
もう一度みて頂く価値が十分にある映画だと思います。
余談ですけれど、ロードショーの時は10人程度しかいなかったですよ。
それが今度は何倍にもなって、エレペーターにも大きなポスターシール
が貼られている。
自分の子が成長するのと同じぐらい嬉しかった。