赤と黒(1954)

劇場公開日:

赤と黒(1954)

解説

フランスの文豪スタンダールの代表作を、「肉体の悪魔」のクロード・オータン=ララ監督&ジェラール・フィリップ主演のコンビで映画化。ナポレオン失脚後の1820年代フランスを舞台に、野心家の青年が自身の魅力を武器に貴族階級へ転身を図ろうとする姿を描き出す。

フランスの小都市ベリエール。大工の息子ジュリアン・ソレルは学問が得意で、シェラン司祭にその才覚を認められ、町長を務めるレナル家の家庭教師となる。やがてジュリアンはレナル夫人と恋に落ちるが、スキャンダルの発覚を恐れて神学校へ進むことに。そこでピラール司教の信頼を得たジュリアンは、パリのラモール侯爵の秘書として働き始め、侯爵令嬢マチルドと愛し合うようになるが……。

「うたかたの恋」「ロシュフォールの恋人たち」のダニエル・ダリューがレナル夫人、「狂った夜」のアントネッラ・ルアルディがマチルドを演じた。

1954年製作/193分/フランス
原題または英題:Le rouge et le noir
配給:セテラ・インターナショナル
劇場公開日:2022年11月25日

その他の公開日:1954年12月25日(日本初公開)、2009年11月28日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1954 Gaumont - Documento Films

映画レビュー

3.5赤と黒

2023年8月23日
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りか

4.0原作を美しく映像化

2023年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

超有名な原作は未読なれど、本作の3時間で物語の大筋と、スタンダールによるメッセージ=強烈なブルジョワ批判は十分に伝わってきた。
黒ずくめのファッションに身を包んだ当時32歳のジェラール・フィリップがとても魅力的。もちろん演技も上手い。こんな美青年を死刑だなんて、腐った特権階級のおやじどもめが!と毒づきたくなる説得力。笑

それにしても最近のストライキのニュースなどを見ると、フランス社会って昔からあまり変わってないのかもと思ったりする…。

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SpicaM

3.5ジェラール・フィリップとは

2023年1月14日
iPhoneアプリから投稿

なるほど、彼にしか演じられない訳だ。

それよりも、良かったのは
レナール夫人(タルーラ)。
彼女のキャラクターが面白いし、
いちいち行動が可愛らしい。
しかし、心の内はだいぶ膿んでいそう

演技も凄くて、もっと他の作品が観たくなった!

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JYARI

4.0野望溢れる若者の階級社会への挑戦

2013年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

ストーリー:75点
キャスト:65点
演出:65点
ビジュアル:70点
音楽:65点

 能力も美貌もあるのに、生まれが悪いというだけの理由で不当な扱いを受け成功への道が閉ざされている若者の屈折ぶりが興味深い。作品に存在する個人の能力が簡単に無視される階級社会への批判的な見方に共感することもあり、私はこのような、自らの将来のためには自分の感情を押し殺して演技をする狡賢くて野心家な男が嫌いではない。だから彼の屈折ぶりも含めて常に計算しながらのその行動の行方が気になって楽しかった。最もこの手の作品にありがちな、結局は特権階級への壁を突破することが出来ず失敗してしまっているという結論が作品の冒頭にいきなり出ているので、彼の上昇志向の野心と堕ちていく過程を楽しむということになる。 そしてその過程で何が起きたのか、裁判の後はどうなるのかという結論がまたお楽しみ。
 原作は言うまでもない巨匠スタンダールの名作であり、それを読んでいないのだが本作品は原作にかなり忠実らしい。物語はそのぶんしっかりとしていたが、古い映画だけあって演出が多少古臭い。それと主人公は本来は20歳程度でとても若いのだが、30歳過ぎの俳優が演じているために大人の話になってしまって、若さのままに野望に走り散っていく儚さが削がれているように思える。

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Cape God